妻と犬連れ3匹の、日本一周の旅 (82) マタギと「忠犬」秋田犬
(写真は、「秋田犬会館」の「マタギの熊猟」と、飼われている秋田犬)
昨日も触れたが、犬はマタギ狩猟にはかかせない相棒だった。秋田犬の祖先犬は、「秋田マタギ」と呼ばれるマタギ犬(山岳狩猟犬)だったそうだ。(Wiki「秋田犬」)
大館から南へ1時間、阿仁が「マタギの里」として知られている。マタギ資料館にあった説明書によると、マタギは、「山立根本之巻」あるいは「山達由来之事」という巻物を秘蔵していた。これは全国の山野で自由に狩猟を行ってよいという、マタギ猟の免状のようなものだった。
「秋田犬会館」の資料室には、「老犬神社の由来」というパネルがあって、昔、今の鹿角に左多六というマタギがいたが、免状を忘れてしまい、他領内で捕らえられてしまった。そのとき、いっしょにいた愛犬シロに免状を取りにいってくれと頼んだ。しかし間に合わず、左多六は刑場の露と消えてしまっていた。シロは主人の死を知り、何日も悲壮に吠え続け、放浪の末、葛原部落で一生を終えた。シロに同情した村人は、シロの忠誠をたたえて社を建てた。それが「老犬神社」の由来だという。
『忠犬ハチ公』もそうだが、秋田犬の性格は、沈着、忠実、従順だそうだ。俺も犬を飼ってわかったが、もちろん個体差もあるが、たしかに犬種によって性格が異なる。うちの犬と愛称が悪い(苦手としているように見える)のが、ジャックラッセルテリアとフレンチブルドッグだ。
目隠しをして犬の鼻をなめて、犬種を当てるという特技を持つ女性をテレビで見たことがあるが、犬種によって「味」が違うなら、性格だって違うのだろうと、納得できる。
秋田犬は、そのなかでも「忠犬」の素質を濃厚に持った犬種なのだろう。『HACHI 約束の犬』で、秋田犬が「忠犬」として外国でも注目されるようになるのかもしれない。
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