« 「ジャランポン」「ザランボ」のルーツ | トップページ | 11月の写真展 »

2009/09/01

時代劇を見るような、世襲議員たち

090901
政権交代が実現しました。

「自民党には不満、民主党には不安」と言われていましたが、新しいことをするときは、不安は伴うもので、いや、今はそれどころではないというのが実態でしょう。

そもそも、新人に期待するのは、しがらみがないからであり、その過去のしがらみが日本を、これだけがんじがらめにした元凶なのです。

長野県の自民党の小坂憲次氏が落選しました。彼は世襲議員の権化のような人で、4代に渡り、120年間も議員をやってきた家系の人だそうです。

彼が以前のインタビューで答えていました。もともとサラリーマンで、政治家を目指していたのではなく、父親が死んで、後援会や周りの人たちに頼まれて出馬して議員になったらしいのです。やりたくなくても、やらざるをえなかった。そういうことですか?

まるで江戸時代ですね。殿様が死んだら、子どもを殿様に祭り上げる。地元の利権を守るためなら、「バカ殿」でも平気だという感覚。いや、「バカ殿」の方が、操りやすいのかな? (小坂さんが「バカ殿」だと言っているのではありません、念のため。あくまでも一般論です。そして俺は世襲議員が必ずしも悪いとも思っていません。やる気さえある人ならば)

昔は、国会議員になって、地元に仕事や金を持ってくるのが仕事だったのかも知れませんが、その地域だけ良くなればいいというのは、あまりにも狭い考えで、古すぎます。もっと全体を見なければ。その地域だけに良いことが、必ずしも日本全体にとっては良いとは限らず、結局は、日本全体が悪くなったらその地域も悪くなってしまうということです。

だから今回、しがらみのない若い人たちの当選が目立ちました。自民党が大敗したのは当然の結果でしょう。小坂憲次氏の落選後のインタビューに、悔しさとか、次はがんばるぞとかいった必死さは感じませんでした。内心は、落ちてホッとしているのかもしれません。

あの4年前に国民的人気を一心に集め、自民党が圧勝したときの立役者小泉さんは、引退するとなったら、ちゃっかり自分の息子に後を継がせるという、あの「自民党をぶっ潰す」と言っていた爽快な姿とのギャップを感じてしまいます。なぁんだ、結局そういうことね、とますます小泉さんに対する幻滅感だけがつのりました。

小泉さんはちゃんとわかっていたんでしょうね。今回の選挙で自民党が大敗することを。非難されることを避けるように、さっと身を引き、それだけだと支援者が許さないので、代わりに息子を差し出しました。かろうじて息子は勝ちましたが。

意外と俺は好意を感じていた小泉さんさえ、こういうことをやってしまうんだから、自民党もここまで落ちたかという思いは強いですね。

にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ

|

« 「ジャランポン」「ザランボ」のルーツ | トップページ | 11月の写真展 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「ジャランポン」「ザランボ」のルーツ | トップページ | 11月の写真展 »