拘束されていたフジタの高橋さん帰国の件で
中国で拘束されていた「フジタ」の社員高橋さんがようやく解放されました。非を認めさせられ、罰金(保釈金?)5万元を払わされました。
「悪ぅございました」という形を作って決着をつけたかった中国。
でも想像すると、たいしたことをやったふうには見えません。ビデオを撮っていたら、たまたまそこに軍事施設があった、といったことなのでしょう。
だからこれは日本側の尖閣諸島問題に対抗する拘束だったと思われます。
外国人を逮捕する理由なんて、いくらでも生み出せるのが中国というところです。気をつけないといけません。時には笑ってしまうような理由をつけてきます。
すでに以前、このブログでも書きましたが、俺は中国新彊でカラコルムハイウェーをロバで旅したことがありますが、この旅のてんまつが意外でした。
旅については、Campur Photo「カラコルム・ハイウェー」でどうぞ。
http://photo.campur.com/photo/china/185-karakoram.html
中国の外国人管理法には、外国人が使える交通手段という項目があって、そこに「ロバ」が入っていなかったので、ロバで旅し、ロバを乗り回した私は捕まったのです。罰金は200元でした。
おまけに愛ロバ(名前はドン)を没収されたので、+60元。「ロバを交通手段に使った」という罪で捕まった外国人(俺)はとても珍しいと思います。
罰金200元を払ってしまった俺も、非を認めた形になってしまいました。(そのときは早く解放されたくて考える余裕もありませんでしたが) なので、こういうことですね。これからは、ロバを交通手段では使いません。ロバは友だち、あるいはペットとして扱います。もう二度と乗ったりしません、と。
みなさんも、中国でロバを買うときは、くれぐれも気をつけてください。
それと突然捕まる理由として、「身分外活動」というのがあります。これは観光ビザで入国したにも関わらず、働いたり、取材したりすると違法です。
何もこれは中国だけではなく、日本でもそうです。新しい日本代表サッカーチーム監督になったザッケローニ氏も、就労ビザが間に合わなかったので、初戦のときは、監督の仕事はできませんでした。
だからこの法律自体はあって当然ですが、中国では、何の前触れもなく、突然それが拡大適用されるかもしれない、という不安を感じます。とくに日中関係がギクシャクしたときには。
たとえば、こんなときです。
「観光ビザ」を取ってきたただの観光客が、市場で写真を撮り、売り子に「これはいくら?」と聞いたとき、それを「取材」と判断されてしまえば、いくらでも「身分外活動」で捕まえられることになってしまう、ということです。
「まさかぁ」と思われるかもしれません。こんな例は極端かもしれませんが、今回の「フジタ」社員の件も、似たような感じがするし、中国ではありえる話だと、あらためて思ったのでした。
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