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2011/02/11

映画 『善き人のためのソナタ』を観て

110211

『善き人のためのソナタ』( Das Leben der Anderen)を観ました。これもいい映画ですね。(ネタバレ注意)

東ドイツのシュタージのエージェントを主人公にしたドラマで、当時の東ドイツが置かれていた監視社会の実像を克明に描いている。第79回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した。

1984年の東ベルリン。国家保安省(シュタージ)の局員ヴィースラー大尉は国家に忠誠を誓っていた。ある日彼は、反体制の疑いのある劇作家ドライマンとその同棲相手の舞台女優クリスタを監視するよう命じられる。さっそくドライマンのアパートには盗聴器が仕掛けられ、ヴィースラーは徹底した監視を開始する。しかし、聴こえてくる彼らの世界にヴィースラーは次第に共鳴していく。そして、ドライマンが弾いたピアノソナタを耳にした時、ヴィースラーの心は激しく揺さぶられる。
(Wikiより)

     ☆☆☆

劇作家ドライマンたちの計画を知って、本当なら逮捕して尋問して監獄送りにするはずなのに、ヴィースラーは逆にドライマンたちを守ったのでした。偽の報告書を提出し続けたのです。

血も涙もないと言われていた厳しい国家保安省(シュタージ)の局員が、「国家」への忠誠心を越えて、自分の「心」に忠実になっていくところがすばらしい人間ドラマです。

東西を隔てていたベルリンの壁が崩壊し、ドイツは統一されました。その後、劇作家ドライマンはあるきっかけから当時自分たちが監視されていたこと、でも、その監視員に助けられたことを知ります。そしてそれがヴィースラーだったことを突き止めます。

ドライマンは郵便配達人として静かに暮らしていたヴィースラーを探しだします。いったんは、会おうとしますが、結局会いませんでした。その代わり感謝の気持ちは別の形で表すのでした。

そのラストシーンがなかなか良かったのです。一度も対面しませんでしたが、二人には友情といってもいいような静かな心の共感が芽生えるのでした。

お勧めの映画です。


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