東日本大震災の現場 (16) 大船渡市の桜
陸前高田からさらに国道45号線を北上すると、大船渡市に入ったとたん瓦礫の原が現れた。満開の花を咲かせる1本の桜の木が目に付いた。
近づいてみると、線路脇の児童公園に立っている桜の木だった。周辺は瓦礫が散乱し、この木も津波を被ったのがわかる。
地震によって、被災地は地盤沈下した。とくに岩手県、宮城県にまたがる地域が大きく、大船渡市は73cmだった。
この地盤沈下によって津波の威力は増した。それでもこの桜はなんとか耐えた。そして花を咲かせた。
なんという強さだろうか。今までどちらかというと桜に「強さ」のイメージはなかったが、被災地の桜を見ているうちに、そのイメージはだんだん変わっていった。
| 固定リンク
コメント