東日本大震災の現場 (10) 石巻市雄勝町と新北上大橋
雄勝町の真ん中に、まだビル(石巻市図書館分館)の屋上に乗っかったままの大型バスが残っていた。「戦場」でもこんな光景はありえない。
埃が舞い上がる中、自衛隊員が瓦礫の撤去作業をしていた。
雄勝町から北上し、北上川に出た。ヘリコプターが旋回し、テレビの中継車、警察、機動隊の車両がたくさん停まっている。周辺はただならない雰囲気だった。
ここは市立大川小学校。多くの児童が亡くなっていた。
自衛隊、警察、機動隊員が、行方不明者の捜索をしていた。何十人も一列になって丁寧に丁寧に進んでいた。北上川の河口付近がとくにひどい。遺体が見つかったところには花が供えられていた。
機動隊の車両の前には、隊員のカッパと靴が干してあった。車で泊まりながらの捜索活動らしい。
堤防を走る道は壊れていた。津波が北上川に沿ってさかのぼってきたのがよくわかる。
志津川まで行こうとしたが、新北上大橋も北側が落ちていて、通行できなかった。それで約12km上流にある河北の飯野川橋まで迂回しなければならなかった。
鉄板を敷いただけの仮道を徐行して走る。
| 固定リンク
コメント