「鎮魂の一打」 東日本大震災チャリティー 大太鼓ライブ in 門天ホール
昨日、大太鼓ライブがありました。
友人でもある和太鼓奏者、富田和明さんから電話があったのは、5月中旬くらいでしょうか。被災地から戻って、ブログに「東日本大震災の現場」を連載していたころです。
それを見た富田さんから、チャリティ・ライブに参加しないかと誘いを受けました。
彼もこの大震災で何かやらなければ、いや、何かやりたいとずっと思ってきていたようで、結局太鼓打ちは太鼓で被災した人たちに対する気持ちを表すという結論に達したようです。
スライドを流し、そこで太鼓を演奏したいと富田さんは言いました。実は、富田さんのライブに参加したのは初めてではなかったので、スライドショーなら俺にもできると、すぐ承諾しました。
いい感じのライブでした。舞台も照明もとくに何も凝らず、シンプルな舞台が逆にお客さんとの一体感を増したような気がします。今回のような趣旨のライブではとくに。
最後、お客さんひとりひとりが大太鼓を打って帰りました。「鎮魂の一打」です。それぞれの思いを一打にこめる。あるおばあさんが打った一打は力強いものでした。子どもも小さな手で打ちました。
どうしてこんなにも和太鼓の音に人の気持ちがこめられるのだろう。不思議です。きっと和太鼓には日本独特の湿り気があるのです。こういう場合、人間の代わりに泣いてくれるのも和太鼓なのかもしれません。
俺も打たせてもらいました。直径1mもある大太鼓の皮から反発を受けてよろけそうでしたが、その音を聞いたとき、花火を打ち上げているような感覚がありました。太鼓も花火も同じ音に聞こえたのです。
一打、一発に心をこめる。地震津波で亡くなった人への鎮魂の気持ち。だから「鎮魂の花火」というのもアリだなと感じました。今年の花火大会は、そういう気持ちで見ようかなと思います。
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