ヨーロッパと日本のヒッチハイク事情 (2) ヨーロッパ・中東では、男だからこそ「危険」な目にも
ヨーロッパでヒッチハイクは一般的でしたが、ただ旧ユーゴスラビアだけはダメでしたね。絶対止まってくれませんでした。やっと止まってくれたのは地元の車ではなくて、これからイスタンブールへ行くというイタリア人カップルでした。
その日は、ある街で下ろしてもらい、翌日、ふたたびトルコに向かって歩いていたら、なんと前日のイタリア人カップルがまた俺を拾ってくれたのでした。
結局彼らとはそれから1週間いっしょに旅することになりました。車は狭かったので、夜は原っぱで野宿でした。世界のバックパッカーが集るイスタンブール「プディングハウス」を教えてくれたのも彼らでした。ネットがない昔はこういった世界各地の宿や店で出会う旅人が貴重な情報源でした。
ヒッチハイクには「偶然の面白さ」があります。旅にはまったのは俺の場合これですね。旅そのものが「偶然」の産物ですが、ヒッチハイクはそれを増幅します。
ところで、昨日は、「ヒッチハイクは危険」というイメージは「嘘」だと書きましたが、もちろん危険はありますよ。そこは自分で判断しないと。最初から「危険」だといってバリアを張るのとは違うという意味です。
危険が少ないのは日本の場合、俺が男だということもあるのでしょうが。ヨーロッパ・中東ではそうじゃないな・・・。男だからこそ危険だったということも実際ありました。当時は俺も、今のようなカサカサではなくて、若くてスベスベした肌をしていたし、東洋人の青年はモテたのも事実です。
なので、こちらはそうじゃないのに、誤解されることも多かったですね。ベルギーで乗せてくれた紳士は、俺が「ノーマル」だと言って拒否したら、残念がってはいましたが、ちゃんと目的の街まで乗せてくれました。
イスラエルで乗せてくれた青年は、助手席に座った俺の太ももを触ってきましたが、途中で降ろされるのが面倒だったので、触らせてあげていました(気がつかないフリをしていました)。
シリアでは、車のドライバーではありませんが、車を待っていたとき、目の前のガレージのオヤジが俺を呼び止めました。なんだろうと思ってガレージの中に入ったら、やおら自分のイチモツを取り出して見せて、「カモン!」と言うのです。笑ってしまいました。汚いモノ見せやがって、まったく。
数え上げたら切りがありません。こんなことを「危険」というなら「危険」といえるでしょう。死ななかったから「笑い話」として自慢できるだけかもしれません。だからお勧めはしません。
でも、なんなんでしょうか、この「危険」な香がなかったら、逆につまらなかったかもしれない、とういうのも正直思います。
そもそも「安全な旅」なんて形容矛盾です。
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コメント
TDCさんも、そういう目に? それはそれは・・・。
向こうは多いですね。
まぁ、多いとわかってからは(最初は動揺しましたが)、「またかぁ」てなもんで、たいして驚かなくなりました。普通にいるので、気にならなくなったというか、こちらが拒否すればすむ程度の人たちだったので、自然に相手できるようになったかもしれません。
よく言えば、こういう嗜好の変った人でさえ、「自分は違うけど、ありだな」と思えるようになったのは外国旅行の収穫のひとつだと思ってます。自分がイメージしている人間の幅が広がったということでしょうか。
投稿: あおやぎ | 2011/11/06 23:11
青柳さんのヒッチハイクの体験の話を読んで、私も昔行ったヨーロッパ放浪旅行を思い出してしまいました。
何時間もトライして、やっとトラックに乗せてらったが、ホモのオジサンで、お尻を触られながら我慢したこと。あちらは結構、ホモが多いですよね。
投稿: TDC | 2011/11/06 22:03