ユネスコ無形文化遺産に「佐陀神能」「壬生の花田植」が登録される
「壬生の花田植」がユネスコ無形文化遺産に登録されたそうです。
毎日jp
http://mainichi.jp/enta/art/news/20111128k0000m040068000c.html
インドネシア・バリで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)政府間委員会は27日、日本政府が無形文化遺産に提案した「佐陀神能(さだしんのう)」(島根県)と「壬生(みぶ)の花田植(はなたうえ)」(広島県)の2件について、事前審査機関の勧告通り登録することを決めた。 |
国の重要無形民俗文化財に指定されている広島県北広島町の「壬生の花田植祭り」は2007年に見に行ったことがあります。「稲作文化」のテーマには大切な祭りだと思っていたからです。
「壬生の花田植保存会」で出しているチラシによると、
「・・・これは田の神を祭って稲作の無病息災と、豊穣を願う農耕儀礼であるが、同時に苦しい田植え仕事を楽しくしようとする方法でもあった。・・・」
壬生神社では、飾り牛13頭の飾り付けが行われていました。龍の彫刻をほどこしたものなど、立派な花鞍を胴体に固定します。泥の撥ねを和らげるためらしく、尻尾は藁と三つ編みにします。
牛を飾りつけているおじさんに話を聞きました。
牛は「農家の宝」。牛は現在、農耕では使わなくなったので、調教しないといけない。それが大変だ。水牛と違って、牛は水が嫌い。水に入りたがらない。だから田んぼに入るのも慣れさせないといけないし、少しうるさくても暴れたりしないように、毎日音楽を聞かせ、雑音に慣れさせている。この祭りの飾り牛として、かなり努力している。昔なら、毎日田んぼで農作業していたので、その苦労はなかった。
なるほどなるほど。
同じチラシによると、
「この地方には古くから囃し田という行事があった。・・・大地主の中には、自家の田植には沢山な人を集めて盛大に囃し田をやるものもいた。これに参加する牛には、豪華な花鞍を更に造花で飾り、早乙女等は今日を晴れ着飾った。その様子が余りにも美しいので花田植と言ったらしい。」
午後、壬生の花田植の祭りは最高潮に。小学生の田楽団のあと、本地花笠おどりの一団がやってきました。
「これは何だ?」と思わず目をみはってしまいます。大きな傘状の骨に和紙の白い花をつけたものをまとって回転しながら踊ります。
次に、田んぼに飾り牛が入って、一列になって、うねうねと歩きます。代掻き作業の真似です。
最後に、壬生田楽団と川東田楽団の入場。早乙女たちは一列に並んで田植をします。その後ろでは、太鼓を打ちながら踊る男たち。これがメインイベントでした。
素朴なんだけどけっこう派手な祭り、楽しい祭りでした。
こちらにも写真があります。
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