『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』 秩父の巡礼ブーム再び
先日、「聖地巡礼」について書きました。
この前、秩父へいったとき、街中に『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のポスターが貼ってあるのに気がつきました。
これが「聖地巡礼」のアニメなんですね。
吉田の椋神社は、秋の「龍勢祭り」で有名な場所だということは、先日も触れました。このアニメのおかげで、すごい人がやってきたそうです。しかも若い人たちがたくさん。祭りの準備を手伝ってくれた人もいました。
アニメにも、ちゃんと椋神社や「龍勢祭り」が出てくるんですね。
今、「『あの花』巡礼マップ」というものも作られています。秩父アニメツーリズム実行委員会・秩父市で発行しているものです。アニメのシーンが、地図上にプロットされています。この地図を持って、町歩きができるように作ってあるのです。
秩父の「巡礼」といえば、「秩父札所」だと思う俺は古い人間だということでしょうか。
でも、面白いことに気がつきました。実は、「秩父札所」を周る巡礼も、ある意味、しかけられた部分があったからです。
江戸時代は、秩父札所巡りがブームになりました。秩父内の全行程が90~100kmで、比較的短時間で巡礼ができること、関所、大河、高山がないこと、風光明媚で鉱泉宿があるなどの理由が人気を支えました。だから巡礼は、純粋な観音信仰のほかに、現代のトレッキングやスタンプラリーに通じる娯楽の意味合いもあったのです。
しかも札所の番付が何度か変更されたとのこと。これが面白い。
四万部寺は二十四番だったのを、現在のように一番に変更したのは江戸から来る巡礼者の便宜を考えてのことだったといいます。(江戸の方から山越えすると四万部寺が最初の寺になる) こうした地元の「営業努力」もあったわけですね。恐れ入りました。
なので、現在再び「巡礼ブーム」をしかけた秩父人の町興しの努力には、あらためて感心してしまいます。
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