東日本大震災の現場 (32) 宮城県石巻市日和山公園の満開の桜
(写真上から、修理が済んだ漁船の進水式、瓦礫が取り除かれた海岸部、女子高の弓道部の花見、おみくじが結ばれた桜)
4月28日は晴れて暖かくなった。石巻市の日和山公園は絶好のお花見日よりだった。
満開の桜を見上げたときの、わーっと胸に迫ってくる感情はなんなのだろう。泣きたくなりそうな美しさだ。
去年は桜の背景にあったのは瓦礫の山だった。1年経ってその瓦礫はほとんどなくなったが、復興が進んでいるとも思えない。元の生活を取り戻すには時間はかかる。
家族連れ、友人どうし、犬といっしょ、ひとりでなど、それぞれの花見があった。とくに今年の花見は特別な思いがあるだろう。去年は花見どころではなかった。「桜に見えなかった」と南相馬で出会った女性は言っていたし。
明るい桜の下、ブルーシートを敷いて、近くの女子高生が花見をしていた。今回の「被災地の桜」というテーマはなるべく未来や明るさを感じさせる桜を撮ろうと思ってきた。これはテーマにぴったりだ。これからの石巻の復興を担う若い人たちの笑顔はみんなをを元気にする。
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