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2012/10/31

「2012 ダンスサミット in Japan」に大山千枚田の里舞がエントリー

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「2012 ダンスサミット in Japan」に『里舞』がエントリーしています。『里舞』は大山千枚田保存会、長村順子さん主宰の鴨川バレエ団のダンスで、棚田や稲をモチーフにしています。

今回は2作品に『棚田水景』からの曲を使ってもらっています。

 
ダンスサミットでは、一般投票もできます。facebookにエントリーしたダンスが出ていますので、こちらからご覧ください。そしてできれば「いいね」をお願いします。

http://www.facebook.com/2012dancesummit
 
創般0001 / 里舞華組 「里舞「華」」
 
(これは『棚田水景』の『夜明け』(サンプルソング)
 
 
創般0002 / 里舞稲組 「里舞「稲」」
 
(これは『棚田水景』の『朝靄』(サンプルソング)
 

 
 
 
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2012/10/29

都内に出没する怪しい僧侶たちは「ノー・チャイニーズ」と叫びながら流暢な中国語を話した

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今、東京都内に出没する怪しい僧侶たち。欧米外国人には「台湾のお寺」、日本人には「ブータンのお寺」のためと言って寄付をつのる詐欺らしい。

テレビが彼らのアジトを突き止め追及しました。中国語の通訳が話しかけると「ノー・チャイニーズ!」と言って中国人であることを否定していましたが、もう完全に中国語訛りの英語です。そしてつい口から出てしまいました。「メイヨウ(没有)」と。

それからは開き直って流暢な中国語で、「そんなことはしていない」と否定。最後には怒ってしまいました。

中国は「だまされるほうが悪い」という文化もあり、だましのテクニック・バリエーションにおいて、中国は先進国です。

俺は中国に延べ滞在3年間くらいですが、いろんな詐欺師に会いました。もちろんほとんどは未遂で済んでいます。いや、当然ですね。未遂だから「詐欺だ」とわかるわけで。もし俺が騙されていたとしたら、いまだに気が付いていないということなんだから。

貴州と雲南で会ったのは、たぶん何かの詐欺。目的ははっきりしません。

道を歩いていると男が俺を追い抜きざま、ハンカチに包んだもの(札束に見えます)を落として、先へ歩いていくのです。当然俺は、その包みを拾い上げて、「すみません。落としましたよ」と声をかけました。でも男は、不自然なくらい気がつかず、すたすた早足で歩いていきます。

そこへ別な男が登場して、「あの男には知らせるな。ネコババしよう」と持ちかけます。「何言ってんだ、おまえ?」とその男をかわしながら、落とした男に声をかけ続けます。とうとう大声を出しました。それでやっと気がついて男が戻ってきます。そのとき、別な男はどこかに去っていきました。

俺は包みを手渡すと、落とし主の男は「ありがとう」と言って去っていきます。なぜか、進行方向と逆にです。

「今のなんだったんだ?」と思いながら、ふと、後ろを振り返ったら、遠くのほうで、落とした男と、ネコババを持ちかけた別な男が、ふたりでひそひそ話をしてるじゃありませんか。グルだったんです。

それから2年後、また同じ目に遭いました(違うコンビでした)。これはなんかの詐欺だと思ったので、ネコババを持ちかけてきた男に「俺、おまえたち知ってるぞ。(ほんとは知りませんでしたが) 公安へ行くか」と、言ってみたのです。すると、男は態度が豹変し、俺は首根っこを捕まえられて、路地に連れ込まれそうになりました。あわってて男の手を振りほどいて突き放し、表通りに出て、「助けてー!}と叫んで、全速力で走って逃げました。ちょっと怖かったですね。

だから、2回とも未遂なので、どういった内容の詐欺か具体的にはわかりませんが、詐欺であるのは間違いないようです。

後日、ある旅行者に聞いたところ、こういった手口は、アフリカのナイロビにもあるそうです。たぶん、ネコババに同意すると、いちゃもんをつけてくるのではないかという話です。あるいは、札束に見えるけど、本当は上の1枚だけで、中は新聞紙の束で、ネコババを持ちかけた男に、分け前として、100元よこせとか言われるものかもしれません。

中国では、いろんな詐欺や泥棒にあった話はごまんとあるので、次の機会にまた話ます。まるで漫画のような、思わず笑ってしまうものもありました。
 
 

 
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2012/10/28

2012年11月9日、10日、11日 「和太鼓トーク齊富(さいと)2012」のお知らせ

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お知らせです。友人の和太鼓奏者、富田氏の公演があります。

富田和明太鼓芸能生活35周年記念
『和太鼓トーク齊富(さいと)2012スペシャル』
35周年に贈る、トーク齊富の決定版!

11月9日(金)暮夜 7時開演
11月10日(土)夕刻 5時開演
11月11日(日)午後 3時開演
/開場30分前
※開演10分前頃より、「前座出演」があります
 
会場/ティアラこうとう小ホール
出演/富田和明 齊藤栄一(鼓童)
 
和太鼓トーク齊富2012の詳細と、チケット購入はこちらで。
電網・打組
 
 
 
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2012/10/26

東北被災地の桜(2011年と2012年撮影)の単行本企画が決まりました

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以前、ブログでお知らせした桜の単行本の企画は、事情があって、いったん没になりましたが、新しく写真をメインにした単行本(玄侑宗久氏と共著)という形で、他の版元から出版されることに決まりました。

桜は、昨年と今年4月中旬から5月上旬にかけて、福島、宮城、岩手県で撮影した被災地の写真です。

今まで俺はそれほど桜に興味はなく、咲いてれば写真に撮ったり花見をする程度で、たいして意識をしたことがありませんでした。

ところが、瓦礫で咲く桜、根こそぎ倒されても咲く桜、折れた幹に芽吹く花、そして陥没した海岸線で海から咲く桜の姿には衝撃を受けました。桜が冷たい塩水の中で満開の花を咲かせているんです。

桜のイメージが「強さ」にかわり、それが復興に向けがんばっている人たちとダブって見えるようになりました。「美しさ」はたんに「きれい」なのではありません。俺はこの瓦礫で、傷つきながらもけんめいに生きている桜という「命の木」に、初めて「美しいなぁ」という思いを持ちました。

また桜が、被災者だけではなくて、俺たち日本人を元気にしてくれるものだと気が付きました。2年ぶりの花見、これほど待ち焦がれた花見は今まで見たことがありません。みんなの笑顔が忘れられません。

単行本を通して「未来」や「希望」を感じさせる本になればなぁと思っています。

発売時期が来年の桜のシーズン前、2月に決まったようです。

 
 
 
  
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2012/10/25

竹島問題をフランス人に解説しながら「サムギョプサル」を食べる

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1年半ぶりで会ったフランス人写真家エリックと彼女、そして妻の4人で新宿界隈を歩きました。

彼のライフワーク「水と人とのかかわり」をテーマにした写真集『LES GENS DE L'EAU(水の人々)』をもらいました。先日フランスで写真展をやったばかりです。今回は地元、ノルマンディの川で働く人たちの写真です。

エリック・ベナードのHPはこちら。

E R I C...B E N A R D

彼も「水」には興味を持っていたので、あるとき「Mekong」で検索したら、90年代ずっとメコン流域を旅していたし、英語の写真集『Mekong, the Last River』も出版していたので、俺の名前がヒットしたらしい。この名前は雲南で会った日本人じゃないか?と思って連絡をくれたのです。それが10数年前くらいでしょうか、また付き合いが再開したのでした。

食事した韓国レストランは妻が知っていた新大久保の「とんなら」。女性客で混雑していたので10分くらい並びました。

「サムギョプサル(豚の三枚肉の焼肉料理)」や「チャプチェ(春雨を炒めた韓国ふう料理)」や「海鮮チジミ(平たく伸ばして焼いた海鮮入りの韓国ふうお好み焼き)」や「石焼ビビンバ」や「マッコリ」などを注文。

写真家と食事をすると、まず写真を撮ってからになってしまうので、落ち着かないと誰かがいいました。たしかにそうですね。写真家の習性です。それがふたりもいれば、おいしいご馳走を目の前にして、お預け状態になるのは必至。

竹島問題を解説しながらの「サムギョプサル」はうまかった。フランスとイギリスとの微妙な関係も聞きました。隣国どうしの関係は古今東西難しいということですね。

俺がエリックと知り合ったのは中国雲南省の麗江でしたが、その後、いっしょにある町へいったのでした。ここで祭りがあると聞いていたからです。

結果的に祭りは無かったのですが、それよりも、このときのことは忘れられない出来事になってしまいました。というのも、当時、中国には外国人の立ち入りを禁止した「未開放地区」というのがあって、ここもそうだったのです。

夜中、寝ていると宿に公安がやってきて、俺とエリックは捕まってしまったのです。あれこれと事情聴取されて、明日出て行くようにと強く言い渡されたのでした。そんなことも思い出しました。
 
 

 
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2012/10/23

平成25年(2013年)の「旧暦棚田ごよみ」 注文フォームができました

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121023(↑: こよみ表紙    ↓: 七月(文月))

「田毎の月」というのをご存知でしょうか。

すべての田んぼの水に月が映る光景で、松尾芭蕉など俳人たちは優れた句に詠んでいます。また歌川広重は『六十余州名所図絵』の「信濃 更科 鏡臺山 田毎月」(嘉永六年八月)に、段々になった田んぼのすべてに月を描いています。

しかしどんなに田んぼの数が多くても、実際には月はひとつしか映りません。それなのにすべての田んぼに月が映るように思ってしまうことを、「非科学的だ」と言い切ってしまうのもなんだか味気ない気がします。

その瞬間は確かに月はひとつですが、あたりを歩いてみましょう。すると、月は次々に田んぼを移動していきます。結果的にすべての田んぼに月が映ることになります。

それともうひとつ。時間が経てば月が次々に田んぼを移動していきます。

それが「田毎の月」のイメージではないでしょうか。すべての田んぼに月が映るというイメージには自然を愛でる日本人の姿が見えてきます。田畑や山や川や空や月と身近に生活していた人々の姿も風景の中には含まれているようです。

現代人は、夜の田んぼを歩いたり、長時間月を眺めて過ごすなどということはなくなってしまいました。

時間も空間も区切りがちな現代人が忘れてしまった自然の愛で方がここにあります。月のドラマの全体(時間も空間も)を表現した「田毎の月」という言葉には、人間すら自然の一部になって生きていた日本人の、自然に対する強い愛着が感じられます。

旧暦は明治五年まで日本で使われていた太陰太陽暦で、月の満ち欠けの周期を一ヶ月とするもので、「棚田ごよみ」にも月の満ち欠けの絵が入っています。約千三百年もの間日本で使われてきた先人の知恵の詰まった暦なのです。

暦が私たちの生活に影響を与えるのは今も昔もかわりません。「棚田ごよみ」で、より自然を意識し、日々の暮らしの中で季節感を取り戻すきっかけにしていただければうれしく思います。

 
 
注文フォームはNPO棚田ネットワークのHPからどうぞ。

http://www.tanada.or.jp/tanadanetwork/goods/
 
 
Ya_2棚田ごよみについて
 
 
 
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2012/10/22

NHKスペシャル 「火星大冒険 生命はいるのか?」を観て

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2011年11月26日に打ち上げられたマーズ・サイエンス・ラボラトリーが搭載していた探査ローバー「キュリオシティ」が今、火星に生命はいるのか?を最大のテーマとして火星を調べています。

http://www.nhk.or.jp/space/mars/

もし生命が見つかれば、大ニュースであることは間違いないし、地球とか生命とか人生とかを考える思想や哲学にまで、変化を及ぼしてしまうだろうと予想できます。

たとえば、宇宙船からの映像で、初めて青い地球を知ってから、我々は、地球の全体をイメージできるようになりました。「温暖化問題」などはその典型でしょう。

だから地球外生物の存在を実際に知って、はじめて我々人類は、「地球人」としてのアイデンティティに目覚めるのだと思います。

そうなったとき、民族・国家間の争いや、領土についての感覚もおそらく変わってきます。たぶん。

火星で生命を見つけるということの最大の意義は、「見つかった、すごいねぇ」という科学的な好奇心(キュリオシティ /Curiosity) の満足というより、今地球にはびこる民族・国家間の争いが「ばかばかしい」と思える感覚が新しく生まれてくることなのだと思います。そうなって人類は次のステップに上がれるのではないでしょうか。いや、今の世界の閉塞感を救うのは、それしかないと逆に言うことができるかもしれません。

埼玉県秩父に「虫送り」の行事があります。短冊状の御幣に「悪い虫」を付かせ、それを村の外へ持っていって川へ流すのです。つまり、これは村の悪いものを、村外へ出せば、村内は平和が保たれるという発想です。

ところが、下流にも人が住んでいて、自分たちの流した「悪い虫」が、下流に住む人たちに災いをもたらすことに気が付いてくるのです。今は、「ゴミ」を川に流せなくなったのでやってはいませんが、意味的に言えば、これは法律の問題というより思想・感覚の問題ではないかと思います。

こうして村外の人間も、内側の人間となってひとつにまとまっていく。

歴史的にみればこういうことが人類には繰り返されてきました。小さな集団から、一歩抜け出て次のステップに進むのは、「他者」の存在に気が付くことです。

ところで、今、火星が生命の誕生地だという説もあるらしい。まるでSF的ですが、科学が発展してきて宇宙のことがわかってきて、逆にそういう可能性が出てきた、というのも面白い話です。

30億年くらい前の地球は水ばかりで生命の誕生には不向きな環境でした。それと比べると、陸地もあった火星では生命の誕生を促す条件がそろっていた。そしてあるとき小惑星が火星に衝突し、巻き上げられた岩石の中に、生命体が入っていて、地球に隕石として落下して、地球でそれが進化していったというのです。

もしこれが事実とすれば、人類の思想にかなりの変化をもたらすのは必至です。先祖が火星から来たわけですよ。想像するだけでわくわくしてきます。

それと余談ですが、キュリオシティはもちろん機械(ロボット)なので感情はありませんが、あの広大な火星の上で動いているのが自分だけなのだと想像すると、なぜか「絶対的な孤独感」みたいなものを感じてしましました。
 
 
 

 
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2012/10/21

数え年97歳の誕生日を祝う沖縄の行事「かじまやー」のニュース

121021(写真は沖縄県本部町の海)

数え年97歳の誕生日を祝う沖縄県の行事「かじまやー」のニュースを見ました。

ちゃんと旧暦でやっていると聞いて、さすが沖縄、旧暦が生きているんだなぁと感心しました。今日2012年10月21日が、旧暦9月7日なのです。

沖縄 長寿祝う「カジマヤー」のパレード
NHKニュース http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121020/k10015891711000.html

明治6年に新暦(西洋暦/グレゴリオ暦)が導入されて、祭りとか行事の日付は、だんだん新暦に置き換えられてきました。単純に、旧暦の日付を新暦に直しただけだったり、苦肉の策として新暦から1か月遅らせた「月遅れ」でやっているものもあります。旧暦7月15日(ほぼ満月)のお盆は、ほとんど月遅れの新暦8月15日(満月とは限らない)に行われてるのはご存知の通りです。それをほとんどの人が疑問を持たずに行っています。

最近では、とくに祭りなどは、土日に移したりしています。こうなると、ほとんど本来の意味はありません。旧暦というのは、月の満ち欠けに従った日付なので、もともとは、その日付と月の形はほぼ対応していたのです。だから月遅れでも意味が薄れたところにもってきて、土日になってしまったら、その祭りor行事の日付が持っていた意味は完全に無視されたことになってしまいます。

ただ、そうは言っても、現代は土日じゃないと人が集まらないとか、仕事の関係で休みが取れないという事情があるのもわかるので、しかたのないことかなぁとも一方では思います。「月の満ち欠け」よりも「曜日」が重要になったのが現代です。

だからこの「かじまやー」のニュースを見たとき、沖縄はさすがだ、へぇ~と感心してしまったのでした。
 
 
 
 
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2012/10/19

犬連れ日本一周 車中泊の旅 「犬旅」の卓上カレンダー(2013年版)

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何が気に入ってもらえたのか、カレンダー販売会社からの依頼があって、「犬旅」が来年2013年用の卓上カレンダーになりました。

『犬旅 日本一周』

ヴィーノは、新聞に出て、テレビに出て、週刊誌に載り、そして今度は卓上カレンダーに。

うちの家訓は「働かざるもの、食うべからず」で、これはヴィーノにも適用されます。「動物との共生」とはこういうことです。うちに「ペット」はいません。

貧しい我が家の家計を助けてくれる「忠犬」として、今回はほめてやりたいと思います。『犬の恩返し』とかいう童話にでもなりそうな話です。(そうでもないか?)

「犬旅」は約1年間かけて、北は北海道から南は沖縄まで、妻とヴィーノを連れて全国すべての都道府県をまわった車中泊旅の記録です。全国津々浦々にオシッコをかけた犬も珍しいのではないでしょうか。縄張りが日本全土ということです。残念ながら尖閣諸島、竹島、北方領土にはまだオシッコしていませんが。

(関係者の方々へ。「犬旅」のほか、「棚田」も卓上カレンダーになりますが、現在製作中の「旧暦 棚田ごよみ」とはバッティングはしません。)




『妻と犬連れ日本一周、車中泊の旅』が、Kindle(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)から出版されました。

内容は、2009年から2010年にかけて約1年間、北は北海道から南は沖縄まで、妻とヴィーノを連れて全国すべての都道府県をまわった車中泊旅の旅行記です。ようやく書きあげました。約125,000字(400字詰め原稿用紙315枚分)あります。

よかったら読んでみてください。amazonで販売中です。

なお、Kindleがなくても、Kindle無料アプリで読むことができます。(スマートフォン iPhone & iPod touch Android & タブレットPC iPad Android)

妻と犬連れ日本一周、車中泊の旅

【目次】:

序章 

第一章 遊牧民の旅を思いつく

第二章 旅立ち 東北の旅

第三章 北海道の旅

第四章 東海北陸の旅

第五章 犬嫌いになったわけ

第六章 四国・近畿の旅

第七章 中国・九州の旅

第八章 沖縄の旅

終章
 
 
 
【あらすじ】:

51歳の男(私)。40歳の女(妻)。2歳のやんちゃなビーグル犬ヴィーノ。

偶然いっしょに暮らしはじめることになった血も種も越えた、2人と1匹の家族が1台の車に世帯道具を積み込み、車中泊しながら北海道から沖縄まで、全都道府県を旅した旅行記。総走行距離は約2万7千キロメートルになった。

もともと犬とは相性がよくない私は、中国で犬に咬まれて犬嫌いになったが、皮肉にも、妻の希望で犬と暮らすことになる。中国のカザフ族やモンゴル族の遊牧民の生活を見てから、彼らのような移動生活にあこがれていた私は、遊牧民的な旅をしてみたいと夢見ていた。ネットさえつながれば仕事ができるようになった今こそ、「新遊牧民」を実行できるチャンスと思い、妻と犬を連れて日本一周の車旅をすることにした。

やってどうなるか? どんな意味があるのか? 考えはじめるときりがない。それで、とにかく出ることにした。出てから考えようということだ。衝動的で無謀な計画だったかもしれない。

都道府県をすべてまわるということ以外、はっきりした目的地もなく、その日その日、行きあたりばったりの旅をした。当日の朝、地図を見て、おもしろそうなところへ行ってみる。夕方になったら温泉を探し、スーパーで買い物し、食事を作り、車の中で寝る…。3頭の「群れ(家族)」が移動するシンプルな生活。遊牧民と同じで、少ない装備でも長期の旅ができることがわかった。

移動する生活そのものがわくわくする。何を見るでもなく、何か名物を食べるでもないのに、なぜか楽しい。それはまさにカザフ族の生活で見つけた気持ちよさだった。

もちろんトラブルもたくさんあった。

「犬と暮らす」ということは、私たちにとってどういうことなのか、考えながらの旅になった。犬を通して日本を見る旅でもあった。

また、こういった車中泊の車旅をしている人たちが意外に多いことにも気がついた。とくに定年退職した年配の人たち。その数がだんだん増えているという日本の現状も知る旅になった。

そして、旅の最終ゴールは・ ・ ・。


Map


 
 
Ya_2「妻と犬連れ3匹の、日本一周車中泊の旅について」

Ya_2スライドショー「犬連れ日本一周の旅 北海道篇」(YouTube)

Ya_2スライドショー「犬連れ日本一周の旅 東北・関東・甲信篇」(YouTube)

 
  
  
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2012/10/16

「反日デモ」など起きないミャンマーに、日本からの直行便が復活

121016(パガン遺跡群)

親日的な国ミャンマーが去年から急速に民主化のほうへ動いて、ようやく「開国」してきました。

昨日、日本からのミャンマー・ヤンゴンへの直行便が復活しました。

中国との尖閣諸島、領土問題のごたごたで、チャイナリスクがあらためて心配されている日本の企業にとって、ミャンマーへ目が向くのは当然の流れでしょう。

資源も豊富だし、勤勉な国民性があります。そしてなんと言っても親日的なので、今のところ「反日デモ」など起きることはありません。

今まで40カ国ほど旅してきましたが、ミャンマーは、その中でもまた行ってみたい国の上位です。

もちろん、今まで鎖国状態だったから伝統文化も良く残っているということで、旅人が喜ぶことと、実際に住んでいるミャンマー人の間には、民主化、開国に対しての評価は少し違ってくるかもしれません。

20年まえくらいのタイのような感じになっていくのではないでしょうか。当面、旅行先としての魅力がなくなるとも思えません。

ビジネス的にも観光的にも、しばらく注目の国になるでしょう。
 
 
 
 
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2012/10/15

映画 『告白』 の犯人と遠隔操作パソコンから犯行予告メールを送った犯人

121016(写真はイメージです。ネットゲームで遊ぶ子どもたち。中国貴州省)

昨日『告白』をDVDで観ました。

そしたらたまたま今日、例の遠隔操作パソコンから犯行予告メールを送った犯人からの犯行声明がTBSに送られてきたというニュースが飛び込んできました。「私が真犯人」とメールがきたそうです。

テレ朝ニュース
http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/221015022.html

映画『告白』の犯人の少年と、今回の犯人は似ているな、と思いました。

少なくとも、いくつものサーバを経由して、遠隔操作できるソフトも使って成りすましした、というのは、「見つからないように」という理由だったでしょう。

ところが、世間が騒げば騒ぐほど、「俺がやったんだ」ということを言いたくなってきた。完全(であったはずの)犯罪を自分から名乗るという矛盾。それと幼稚さが見えます。

『告白』 でも、犯人の少年が自分の能力を世間と母親に認めさせたいという動機でした。幼稚さも同じなんです。

やったことを世間に認めてもらいたい動機。それなら「お前にはやれるはずない!」と、認めてあげないというのが一番の罰かもしれません。

警察は、「おまえじゃない」と公に発表すべきです。そうすればこの幼稚な犯人は、「匿名」のままではもう我慢できなくなっていると思うので、自分で真犯人であることの証明を始めるかもしれません。

捕まって、犯人が自分であることを自他ともに認められて、はじめてこの犯人は達成感を得るはずです。
 
 
 
 
 
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「独立の父」 シアヌーク前国王死去のニュース

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121015_4(↑: アンコールワット  中: 水祭り ↓: キリング・フィールドにある慰霊塔の人骨)

シアヌーク前国王死去
http://news.nifty.com/cs/headline/detail/kyodo-2012101501001063/1.htm niftyニュース) 

「20年以上にわたる内戦や混乱を経て平和を実現したカンボジアの「国民統合の象徴」だったノロドム・シアヌーク前国王が15日、滞在先である北京の病院で死去した。89歳だった。政府は死因を「病気のため」と発表。前国王の側近は心不全だと述べた。1941年に18歳で即位。53年、旧宗主国フランスからの完全独立を達成し「独立の父」として国民から敬愛された。」

ベトナム戦争に巻き込まれカンボジアは内戦状態になりました。1970年、親米派のロン・ノル将軍のクーデターでクメール共和国が樹立。クメール・ルージュが台頭し、1975年4月17日、独裁者ポル・ポト政権が成立しました。飢餓、虐殺などで100万とも200万人以上ともいわれる人々が犠牲になりました。シハヌーク前国王はポル・ポト政権下、軟禁状態にあったこともあります。

カンボジア和平のプロセスにはシハヌーク前国王の影響が大きかったとのこと。

ところで、1984年制作の『キリング・フィールド』(The Killing Fields)という映画がありました。

アメリカ人ジャーナリストのシドニーと、現地の新聞記者であり通訳でもあるプラン(カンボジア人)の友情を描いた作品。

プランはクメールルージュに捕らえられ、死ぬかもしれない目にあいますが、最後はなんとか隣国の難民キャンプに逃れてシドニーと再会します。この映画でも描かれているポル・ポト政権下で大量虐殺が行われた刑場跡が「キリング・フィールド」とよばれます。
 
   
 
  
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2012/10/12

スライドショー「犬連れ日本一周の旅(東北・関東・甲信篇)」 YouTubeにアップ

犬旅スライドショーの第二弾 「犬連れ日本一周の旅(東北・関東・甲信篇)」のスライドショーです。



 
 
 
 
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2012/10/08

ドラマ 『ザ・パシフィック THE PACIFIC』 をDVDで観て----人間性がそぎ落とされて「道具」になる

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121008_2(↑: 沖縄県辺戸岬   ↓:満座毛)

このドラマも、感想を書くのがむずかしい。最近そんなDVDばかり観ているような気がしますが。俺には面白かったです。【ネタバレ注意】

「WOWOW ザ・パシフィック」

第二次世界大戦の太平洋戦線を舞台に、日本軍と戦ったアメリカ海兵隊員たちの物語です。5巻10話で完結ですが、最後、実際の名前と顔写真も出てきたので、これが実話にもとづいたドラマであることがわかりました。

「ユージーン・B・スレッジのノンフィクション 『ペリリュー・沖縄戦記』(講談社学術文庫)、ロバート・レッキーの回想記『Helmet for My Pillow』等、元海兵隊員の著書や退役軍人へのインタビューを基にしている。」(WOWOW ザ・パシフィックより

とにかく、すさまじいの一言です。半分くらいは戦闘シーンなのではないでしょうか。来る日も来る日も、泥や糞や死体にまみれながら地面を這いつくばり、いつ襲ってくるかわからない日本兵の銃撃におびえながら、眠れない夜を過ごします。地獄です。気が狂いそうになります。

新人海兵隊員は考えます。どうして戦争をするのか。この戦争は正しいのか。敵(日本兵)を撃てなくなったりします。そのとき上官は「考えるな」と命ずるのです。

ユージーンも考えなくなります。だんだん戦争に慣れ、麻痺していき、躊躇無く日本兵を殺すことができるようになります。

「撃ちかた止め」の命令にそむいたユージーンに「どうして命令に逆らう?」という上官の非難に対して「ジャップを殺すために俺は来たんだ」と言い切ります。腐った死体の横で缶詰をあけて食事もできるようになります。

ユージーンは戦場で変わりました。人間性を失っていく過程は、恐ろしくもありますが、でも、こうなるしかないんだろうなと思わせます。

ここに個性のある人間というものはありません。ただ、敵を殺す道具です。道具なので考えてはいけないのです。道具は感情ももたないし、疑問をもちません。躊躇したら殺されます。考えない道具になりきれた兵士だけが生き残ります。

「人間性」がそぎ落とされて、道具になった兵士は、ある意味「生きること」だけに特化した純粋な存在なのではないかなと思いました。人間の「歩く・走る・投げる・撃つ・刺す」といった「機能」だけが求められ、その「機能」をいかんなく発揮する道具は美しいとさえ言えます。刀や銃と同じように。

第9話で沖縄戦が出てきて、終戦を迎えます。

俺も戦争に行ったらこうなるかもしれません。それほどまでに、戦場という環境は人間を変えてしまいます。同じ人間を「敵」という言葉でくくってしまえば、人間が一番やってはいけないはずの「殺人」も正当化される環境なんだから。(俺は行かなくても人間性には問題あると言われそうですが) 

「これが戦争の実態だ」などというつもりもありません。俺は快適な部屋でせんべいをかじりながら観ているわけで、そんなヤツが戦争の実態なんてわかるはずがない。「感動大作」などと評価されましたが、俺は感動なんかしません。いや、できませんでした。

快適なはずの環境で見ていても、嫌気がさすほどに、リアリティがあって、優れた映画だと言うことはできます。お勧めのドラマです。

ところで、このドラマの「敵」というのは当然「日本人」のことなんですが、映画として楽しむ分には、それほど意識しません。でも・・・と考えてしまいます。同じような戦争ドラマで、もし、中国で作られた日本兵が敵のドラマならどうなんでしょうか。「感動大作」なんてコピーを付けて日本で宣伝できるのかどうか。
 
  
  
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2012/10/06

第18回 全国棚田(千枚田)サミットは熊本県山都町で

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121005_2(↑: 通潤橋9月  中: 通潤橋5月  ↓: 白糸台地の棚田)

開催日: 2012年10月19日(金)~20日(土)
開催地: 熊本県山都町

今年の棚田(千枚田)サミットは、通潤橋のある九州中央部に位置する山都町です。

通潤橋は、白糸台地の農業用水の不足を補うため、1854年(嘉永七年)、地元の惣庄屋だった布田保之助によって五老ヶ滝川に架けられた通水橋で、国の重要文化財に指定されています。

高さ20m、長さ75mのアーチ状の橋は、肥後の石工の石組み技術の高さを示しています。江戸時代に造られた石橋としてはアーチの直径と全体の高さが日本一です。もちろん今でも現役で使われている橋です。

また、橋と一体になった周辺の棚田は、造成当時からの形を維持していることから「通潤用水と白糸台地の棚田景観」として、平成20年7月、国の重要文化的景観にも選定されました。
 
 
 
 
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2012/10/04

『旧暦 棚田ごよみ』  「棚田」と「旧暦」が意外なところでつながった

121004_1(写真は長野県千曲市おばすての棚田)

棚田ネットのNさんに会って、棚田の写真を使ったカレンダーを作りたいと依頼を受けたとき、ビールを飲みながら、

「どうせ作るなら、今までにない、本当の旧暦カレンダーを作りませんか?」

と提案しました。巷にある「旧暦カレンダー」というのは、旧暦も書いてある新暦カレンダーがほとんどなのです。(新宿紀伊国屋へ行って確かめたら、昨日の時点で、本当の旧暦カレンダーは1種類だけ)

俺が言ったのは旧暦の1ヶ月を1枚にした本当の旧暦カレンダー。そのかわり、たぶん、日本一使いづらいカレンダーになってしまうだろうなと直感しました。

俺の気持ちの中には、どうせ普通のきれいなカレンダーを出しても、それだけのこと。ならいっそのこと、もっと冒険してみたいと思ったからです。失敗して批判を浴びるリスクを自分で背負うことで、ちょっとは緊張感も出るかなとも思ってみたり。

そう、このときは、それほどの考えも無く、思い付きといっても良かったのです。ところが、Nさんも、デザイナーのHさんも、「これは面白い」といってくれて、棚田ネットで「旧暦プロジェクト」が発足したのでした。

「思い付き」と書きましたが、考えてみれば、俺は普通の日本人よりは、今でも旧暦を使う頻度は高いことに気がつきました。だから無意識では、「こんなカレンダーがあったらいいのになぁ」と思っていたのかもしれません。

中国にいたころは、毎朝、農暦(旧暦)で何月何日かの放送で目覚め、祭りは農暦で行われているし、農暦がちゃんと使われているのです。有名なのは農暦の正月、「春節」ですね。

また太陽や月の写真を撮ることが多く、日の出・日の入や、月齢を気にして旧暦をチェックしたりしていたのです。「思い付き」どころか、「自分で使いたい」カレンダーであったことに、あとになって気がつきました。

ところで昨日、「棚田」と「旧暦」が意外なことで結びつきました。棚田ネットの代表でもある棚田博士、中島峰広先生と、「暦の会」の会長でもある旧暦の権威、岡田芳郎先生が、なんと知り合いだということがわかったのです。棚田ネットの会報にはさっそく「旧暦とは?」という文を寄稿してもらえることになったようです。それと製作中のこよみもチェックしてもらえることに。なんてラッキーなことでしょうか。

俺も、今回旧暦を勉強するようになり、まっさきに読んで、これはわかりやすいと思った本は、岡田芳郎著 『旧暦読本 現代に生きる「こよみ」の知恵』(創元社 2006)だったのです。

面白いものですね。人と人とのつながりが、こんな場面でも出てくるとは。不思議な縁です。
 
 
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2012/10/03

映画 『星守る犬』 をDVDで観て---おとうさんとハッピーとの短いけれど濃密な旅

121003_1 121003_2(↑: 北海道阿寒湖付近  ↓: 大間から函館へのフェリー) 『星守る犬』をDVDで観ました。【ネタバレ注意】 原作 村上たかし 監督 瀧本智行 脚本 橋本裕志 出演者 西田敏行、玉山鉄二、川島海荷 などなど 劇場では2011年6月に公開されました。

感想・・・

まぁ、なんと言ったらいいんでしょうか。俺には純粋には楽しめない映画の1本になってしまいました。

最初に断っておきますが、犬の映画で、「忠犬」「感動」「お涙ちょうだい」物は、好きではありません。だからこの映画の「泣けるうわさ」を聞いていたので、あまり観る気がしなかったのですが、でも、実際に観たら、別な部分に感情移入してしまいました。

登場人物の犬連れ旅のおとうさんが、あまりにも身につまされました。俺も犬連れ旅行をしているので、とてもフィクションとして楽しめなかったのです。自分の行く末を見るような思いでした。

犬が助手席の窓から顔を出して、外の空気の匂いを嗅ぐシーンだけでも、ジーンとしてしまって、心がかき乱されてしまいます。

おとうさんは、仕事も家族も失って、最後は愛犬ハッピーといっしょに車旅に出ます。もちろん俺と同じ、車中泊です。お金も尽きて最終的にたどり着いたのが、北海道旭川市郊外の山林の奥でした。

ここで車上生活しますが、食べものも少なく、冬の寒さに耐え切れなっかたのか、おとうさんが亡くなってしまいます。でも、この愛犬ハッピーが、おとうさんのそばを離れないんです。町に出ては、ゴミ箱から、食べものを見つけて、おとうさんの元へせっせせっせと運ぶのです。

あぁ、こう書いているうちからまた泣きそうになるので、もうやめますが、ご想像通り、このハッピーもやがて・・・。

半年後、おとうさんとハッピーの死体と車が発見されて、旭川市市役所に勤める主人公の奥津京介たちが確認に来ます。

そのおとうさんのことがなぜか気になって、奥津が休暇をもらって東京へ行き、おとうさんの旅のあとをめぐりながら、北海道に戻るという話です。

でも、ここまで書くと、おとうさんが主人公かと思われるかもしれないし、物語のメインはこの悲しい結末にあるように思ってもらってはこまります。俺が単におとうさんに感情移入しているだけで、この映画のもっと大きなテーマとして、おとうさんの事件は、ひとつのきっかけでもあるのです。

おとうさんの旅をなぞっていくことで、本当の主人公、奥津の、人とあまり関わらない性格が、だんだん関わることに変化していくということ、もうひとり、東京から車に乗せることになってしまった旭川出身の女の子、川村有希も、家から逃げ出してきたのですが、彼女もおとうさんの旅を知るにしたがって、家庭に戻って再出発しようとする、人間成長ドラマなのです。だからメインテーマ上は、ハッピーエンドです。

悲しいおとうさんを知って、なんで彼らは前向きになれたのか? 実は、おとうさんが悲しい結末を迎えたと書きましたが、一方では、俺もおとうさんの旅にあこがれもあるのです。ほんとに不幸だったのかどうか。短い時間だけど、おとうさんと犬は深く愛し合って、ある意味幸せだったということに気がついたからなのです。

人の幸不幸は見た目ではわかりません。心の中はわからないのです。また、わからなくてもいいと思います。どんな境遇にあっても、幸せはあるし、どんなうらやましい生活を送っているように見えても、心の中は不幸で真っ暗だったり。おとおさんの場合も、「不幸な境遇」になったからハッピーといっしょに旅に出ることになって、幸せな時間を過ごせたとも言えるわけだし。

ところで、おとうさんとハッピーとの短いけれど濃密な旅の感覚は、松本清張『砂の器』の親子が物を恵んでもらいながら各地を放浪する感覚に似ていると思います。

「似ている」と感じる俺の中に、「放浪」に対する強い憧れがあるのは間違いないです。

無目的地で、明日もどうなるかわからない。もしかしたら死んでしまうかもしれない。そういった漂い方が放浪です。「そこのどこにあこがれるの?」と聞かれても、俺もちゃんとは答えられません。でも無性にあこがれます。他の人は感じないかもしれませんが。

もう2度とこの映画は観ません。もちろん、これは映画に対して、俺なりの最高の褒め言葉です。     Ya_2「犬連れ日本一周の旅 北海道篇」(YouTube) Ya_2「犬連れ日本一周の旅 東北・関東・甲信篇」(YouTube)        にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
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2012/10/01

東京駅丸の内赤レンガ駅舎が復元されて全面開業

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121001_3(写真は1993年ころの東京駅舎)

東京駅丸の内駅舎、1914年(大正3年)の創建当時の姿に復元されて、今日2012年10月1日、全面開業しました。

東京駅の高層ビル化もあったそうですが、「赤レンガの東京駅を愛する市民の会」が中心となって、その計画を食い止めました。その努力が実って、2000年秋に東京都とJR東日本との合意により赤レンガ駅舎は復元されることが決まりました。また、2003年4月には重要文化財に指定されました。(「赤レンガの東京駅を愛する市民の会」のHP参照)

古いものを残すことはなかなか大変な活動だと思いますが、将来のこと考えると、きっとこの選択は正しかったと思います。「景観」をを経済で語られると困ってしまいますが、今回の場合は経済的にも赤レンガ駅舎を残したことは意義があったのではないでしょうか。改修費用500億円も、周辺のビルに「空中権」を売って捻出したとか。

駅舎のドームの内側のレリーフなども大正3年当時の復元ですが、数枚残っていた写真を見ながら復元したそうです。写真の記録性がここでも生かされました。

古いものを復元しただけではありません。352個のゴム製の免震装置なども取り付けられて、地震対策もされています。

上に掲載した写真は、1993年ころ、あるカメラメーカーの新機種発売記念写真展に展示するために撮影した東京駅のライトアップされた駅舎夜景です。このメーカーはフィルムも作っていたので、そのネガカラーを指定されて撮影したものでした。

 
 
 
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