昨日のMr.サンデー で「せか就」の特集。彼らの行動を理解できないコメンテーターたち
Mr.サンデー で、「せか就」をやってましたね。「世界で就職」のことだそうです。
彼らにハングリー精神を感じました。ハングリー精神と言っても一昔前のような、食べるにもこと欠くような文字通りのハングリーではなく、精神的なハングリーです。いやむしろお腹を満たすことができないハングリーさよりも、心のハングリーさのほうが深刻だといえないこともありません。
彼らは楽天的です。笑ってます。だから深刻に見えないだけです。でも俺は彼らの笑顔の中に、切羽つまったものを感じました。彼らの「無鉄砲さ」や「明るさ」を見てコメントしていた人たちの表情には、理解できていないということが現れていました。俺が昔、「外国へ行く」と言ったときの周りの人たちの表情とそっくりでした。
若者の外国離れとか言われて久しいですが、なんですね、彼らを見ていてホッとしました。と、いうのも、心のハングリーさを持ってる若者は時代を越えているんだとわかったからです。「日本」という枠組みが苦しくなっているんですよ、きっと。ただ、今は日本で就職が難しいからという側面があることは確かですが。
外国へ出たい本当の理由は自分ではわからない。歳をとってくるといろんな理屈をつけて自分で納得しようとしますが、若いから体が先に動いてしまう。歳をとると「理由」を見つけないと不安になる。でも、人の行動なんて、理由はほとんど後付です。理由なんてない場合も多いのです。とくに若いときは。そういう意味で、俺も彼らの行動は100パーセントは理解できません。できるはずがありません。
昔の若者が外向きだったようなことを言う人がいますが、嘘ですね。俺たちの時も、外国へ目が向いているのはごく一部でした。
日本国内だけで満足できる人はそれでいいのではないでしょうか。俺は必ずしも、みんなが外国へ目を向ける必要はないと考えています。切羽詰った人だけが外国を目ざせばいいのです。つまりハングリーな人。いや、もっと正確に言うならば、「外国を目ざせばいい」じゃなくて「外国に出ざるをえない、そうしないと精神的に死んでしまう」ということなのではないでしょうか。
外国へ目が向いているのは、自慢できることではなくて、むしろ「病気」と紙一重です。(先日のチャールズさんの話と同じ)
少なくとも俺は「病気」です。病気なら治ったほうがいいに決まってます。ところが、ここが難しいところで、じゃぁ、病気じゃない状態ってどんな状態?と聞かれると、困ってしまいますが。病気と付き合って生きいこうと覚悟は決めているし「病気」こそが俺の個性でもあるのかもしれませんし。
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