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2013/02/28

映画 『明りを灯す人』 を観て

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130228_2(写真はすべて中国新疆ウイグル自治区サリム湖のカザフ族)

映画 『明りを灯す人』公式HPはこちら

http://www.bitters.co.jp/akari/

2010年 カンヌ国際映画祭 <監督週間>正式出品
2010年 キノショック映画祭 批評家協会賞、主演男優賞
2010年 ユーラシア映画祭 グランプリ 国際批評家連盟賞
2010年 アミアン国際映画祭 審査員賞
2010年 国際環境映画祭 劇映画グランプリ

キルギスの小さな村に住む“明り屋さん”と呼ばれる電気工が主人公です。伝統的な静かな村に、都会から価値観の違う人たちがやってきて、村がざわつきはじめます。国の政治もごたごたして、それが小さな村にも影響を与えます。

中国人の投資家がやってきて地元の有力者が接待するのですが、その席で、主人公は暴れてしまいます。彼は我慢できなかったんですね。村の女性が中国人に接待するところが。接待の仕方がちょっと屈辱的でもあったので、暴れたくなる主人公の気持ちはわかります。

彼の行動は、「魂を売ってまで、金を得たいのか?」という怒りです。まぁ、よくあると言えばよくあるパターンですが、キルギス映画ということで新鮮さもあり、古典的テーマの表現としては、まずまずという感じでしょうか。

主人公の“明り屋さん”は、アクタン・アリム・クバト(Aktan Arym Kubat)氏で、監督・脚本も担当しています。キルギスのサクル地域にあるキントゥー村に生まれています。普通のキルギス人のおっさんという風貌で、村人を演じていてもリアリティがあります。

ところで、映画のテーマは別として、描かれるキルギス人たちの村の生活には興味を覚えました。

村の広場で行われたのは「コクボル」という、羊の頭を落とした胴体を、馬に乗った男たちが奪い合うという伝統の騎馬競技です。

俺は中国新疆ウイグル自治区のサリム湖(塞里木湖)でこれを見ました。サリム湖に住んでいたのはカザフ族でしたが、同じような競技をします。ただカザフ族では「ラクタルtゥ」と呼んでいたと思います。

それと伝統的な移動式天幕住居ですね。こちらは映画では「ユルタ」と呼んでいましたが、カザフ族は「ユルト」と呼んでいて似ています。数人がかりで3時間で1軒を完成させます。

こういった中央アジアの風物に興味がある人なら映画は楽しめると思います。
 
 
 
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2013/02/27

【イベントのお知らせ】 「200枚の写真と旅するシルクロード」は2013年3月2日

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「200枚の写真と旅するシルクロード」(入場無料 要予約)は、いよいよ今週土曜日です。会場は広いのでまだ間に合います。

日時: 2013年3月2日(土)13:00~ 
会場: 白寿ホール (東京都渋谷区富ヶ谷1-37-5) 
主催: (株)ユーラシア旅行社

今まで20年にわたって撮影してきたシルクロード(中国西域、イランなど)の写真をスクリーンに映しながら、旅の話をするスライド&トークショーです。そのほか、1時間半ほどスライドショーをやったあと、後半にはシルクロード旅情を誘う民族音楽演奏会もあります。

イベントについての詳細、ご予約はユーラシア旅行社まで。

電話:  03-3265-0620
HP: http://www.eurasia.co.jp/lecture/
 
 
 
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2013/02/25

「染の小道」のイベント。妙正寺川の「川のギャラリー」

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この前の土曜日、たまたま用事で中井に降りたら、すごい人。何かなと思ったら、「染の小道」というイベントの最中でした。

写真は妙正寺川の反物を張る「川のギャラリー」。

イベントは、金・土・日の3日間行われたようです。

「染の小道」は、落合・中井を「染めの街」として情報発信して地元の活性化につなげることを目的としたイベントだそうです。
 
 
 
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2013/02/19

写真集 『花咲(わら)う 被災地の櫻と復興』 のプロモーションビデオ

『花咲(わら)う 被災地の櫻と復興』 は2月27日ころ書店に並びます。

2011年と2012年に東日本大震災の被災地の桜と復興に向かう人々を撮影した写真集。作家、玄侑宗久氏の「櫻と東北」を掲載。

写真: 青柳健二
文:  玄侑宗久
出版社: 廣済堂出版
定価: 1,260円(税込)
発売日: 2013/2/27
ISBN:978-4-331-51700-0

俺は今まで、人並みに花見をする程度で、本格的に桜の写真を撮りたいと思ったこともありませんでした。でも、海に流されたり、枝が折れたり、傷付きながらも各地でけんめいに生きている桜という「命の木」に、初めて美しさを感じたのです。桜がこんなにも「強い」イメージはなかったからです。また「津波や放射能になんか負けるもんか」と言っているような桜が被災者の姿とだぶって見えました。

復興へ取り組む1年間を桜を通して記録すること。それが俺にできることだと確信しました。

どうして桜は人を元気にしてくれるのだろうか。それを考えながら写真を撮り続けました。俺自身、咲(わら)う桜と被災した人々の笑顔から、勇気と元気をもらうことができました。

この写真集でみなさんの今までの「桜」のイメージが少し変わるかもしれません。
 
 
 
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2013/02/18

茨城県を撮影中 筑波山の梅林

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今年の筑波山の梅まつりは始まりましたが、寒さのせいで梅の開花が遅れているらしく、昨日は、まだ紅梅がやっと咲いているところで、白梅はまったく咲いていませんでした。

そのかわり、黄色いロウバイは咲いていました。ロウバイ独特の香りがあたりに漂い、春を感じさせました。ただ花は咲き終わりですね。

紅梅、白梅がみごとに咲くのは、まだ1週間以上先なのではないでしょうか。

筑波山梅まつりのHPはこちらで
http://umematsuri.jp/
 
 
 
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2013/02/17

茨城県を撮影中 北茨城市 平潟港と大津港

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130217_3(↑:大津港  中:平潟港の神社  ↓:赤次の焼き魚定食)

昨日は、六角堂から北へ行ったところにある平潟港と、六角堂のの大津港へ行きました。どちらも311での被害は大きかった。10m~15mもの大津波が押し寄せてきたらしい。

平潟港に面した神社は壊れたままでした。岸壁も壊れ、山は崩れたあとがあります。

五浦観光ホテルのレストラン椿からは六角堂を含む五浦海岸がよく見渡せます。日暮れから六角堂がライトアップされます。

写真を撮らせてもらったので、刺身・小付・香の物・ご飯・みそ汁の「赤次の焼き魚定食」を食べました。平潟港か大津港で水揚げされたものだと思って注文したのでしたが、違ってましたが。
 
 
 
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2013/02/16

茨城県撮影中 北茨城市 五浦海岸六角堂

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北茨城市、五浦海岸の茨城大学美術文化研究所六角堂は明治時代に岡倉天心の思索する場所として作られました。

311の津波で流されたましたが再建され、去年4月17日に完成式が行われました。

その後、映画『天心』が撮影されました。復興支援映画です。天心役は竹中直人。撮影は終わって今は編集段階だといいます。

ただまだ費用が足りないらしく、この秋、茨城県先行上映3ヶ所は決まったものの、全国的には未定なので、その協賛金を集めているとのこと。

敷地内では協賛金になる、六角堂と同じ杉材を使った、コースターやキーホルダーなどを販売していました。

「天心」映画プロジェクトのHPはこちら。
http://eiga-tenshin.com/official/
 
 
 
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2013/02/12

東北の咲【わら】う桜 (11) 宮城県大河原町 白石川堤「一目千本桜」

130212_1(韮神堰から  2012年4月25日)

130212_2(2012年4月25日)

130212_3(2012年4月25日)

130212_4(2012年4月25日)

130212_5(2012年4月25日)

江戸時代には奥州街道の宿場町として栄えた大河原町。白石川の堤防約8kmにわたって、ソメイヨシノを中心とした桜並木は「一目千本桜」として知られる桜の名所です。

韮神堰からは蔵王と桜が川ごしに見える絶景の場所。去年の4月25日は残念ながらガスっていて蔵王がくっきりとは見えませんでした。

例年「おおがわら桜まつり」が行われ、期間中はライトアップもあります。

徒歩の場合、JR東北本線大河原駅から3分です。車の場合、駐車場は河川敷に約300台分あります。1回500円(2012年)
 
 
 

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東北の咲う桜 プロジェクトのページ
「東北の咲【わら】う桜」
 
 
 
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2013/02/11

「旧暦棚田ごよみ」はライフスタイルをどう変えるのか

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昨日は旧暦の元旦で、カレンダーを架け替えました。

この1ヶ月「あけまして」を言わなかったのはけっこうつらいものがありました。「おめでとう」だけでやり過ごしました。

でも年が明けたので、ようやくすがすがしい気分に浸っています。年が明けることが、これほど新鮮だと思ったことは、近年なかったので、俺にとってはそれだけでも旧暦導入の意味はあったかも。

ただ棚田ごよみの「玉」をじっくり眺めていると、気分はすがすがしいのに、新暦に慣れた頭がくらくらします。右脳が喜んでいて、左脳が惑っている感じです。

旧暦導入して、何がどう変わって、どう変わらないのか、どう感じ、どう不便なのか、どう便利なのか、大げさに言えば、暦が人間のライフスタイルにどう影響するのか、自分自身を使った人体実験をやるようなものかもしれません。
 
 
 
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2013/02/10

【恭賀新春】 あけましておめでとうございます。(言い出しっぺの法則にのっとって)

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ようやく春節(旧正月。今年は新暦2月10日)です。今年もよろしくお願いいたします。

昨年「旧暦棚田ごよみ」製作の言い出しっぺになったので、その責任を取って今回は年賀状も春節で出しました。

「言い出しっぺの法則」というのがあるそうです。法学者の白田秀彰氏によって定義されました。最初に提案した人間が実行するべきであるという理念です。なるほど。

年賀状の返信がなくてご心配をおかけしたかもしれません。(心配してない? このブログ更新されているので死んでるとは思わなかったでしょうが) もともと中国へ行っていたので春節には縁が深かったのですが、俺自身、旧暦を意識し始めて、より自然に敏感になった気がします。

おかげさまで(意外なことに?)、「旧暦棚田ごよみ」は予定部数完売という運びになりました。うれしいことです。これは「実用的ではない」ことを最初から売りにしていたので、飾って美しいデザインの力が大きかったといえるでしょう。

「棚田ごよみ」つくりを楽しんでやってくれたデザイナーのHさん、それから販促部長のUさん、企画を進めてくれたNさん、棚田ネットのスタッフの方々、本当にご苦労さまでした。これで少しでも棚田や旧暦への関心を持つ人が増えればいいなぁと思ってます。その手伝いができたことがうれしいのです。

経済的な数値化が難しく、どちらかというと後回しにされやすい景観を守れるかどうかは、その国の文化の成熟度が問われることではないでしょうか。しょせん気持ちに余裕がないと、景観がどうのこうのという話にはなりにくいのです。(決して余裕のある生活をしていない俺がこういうことを言うのは皮肉なもんです) 棚田の景観はその試金石でもあるように思います。

今年も、2014年(平成26年)用の「旧暦棚田ごよみ」を作ることになると思います。今回の問題点をクリアし、バージョンアップした旧暦カレンダーを提供できるように、関係者一同がんばりますので、また購入のほどよろしくお願いいたします。」

2013年用「旧暦棚田ごよみ」のPVはこちら。
http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=xEOdaI6C3ec

なお、写真集『花咲(わら)う  被災地の櫻と復興』のほうは無事、校了し、見本を待っているところです。出版に合わせ、東京都内で写真展を開くことになりました。詳細については、またブログ・HPであらためてお知らせします。

それとこれはまだ企画段階ですが、被災地の公民館や、役所のロビーなどでの、巡回展はどうですか、という話が持ちあがってきました。これなら地元の人にも見てもらえるし、ぜひ実現させたいと思います。都内の写真展と同時開催でも大丈夫です。ただ、経費はどうするか? 最悪車中泊すればガソリン代だけで済むかもしれませんが。それもブログ・HPでお知らせします。

以上、新年のあいさつでした。(結局PRになりました)
 
 
 
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2013/02/08

『花咲(わら)う  被災地の桜と復興』校了

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『花咲(わら)う  被災地の櫻と復興』が校了しました。表紙はこれです。石巻市の高校生の花見のシーン。

全員の使用許可のサインをもらうことができました。

写真を撮ったときから「これは表紙かも」と思うくらい、テーマにぴったりの写真だと思いました。だから写真は「これしかない」と決めていたので、使用許可もらったときはホッとしました。

彼女たちの花見を見かけたとき、なるべく不審者に見えないように名刺も出して、「将来本にするつもりだけど、写真撮らせてもらっていい?」と聞いて、「いいですよ」と返事はもらっていたんですが、未成年者ですからね。しかも中で使う分には本人了解で十分かもしれませんが、表紙なので。一応、学校に確認して、会議にかけてもらって、結果OK出してもらいました。学校名も出していいというので、写真のキャプションには校名も書いています。

ところで彼女たちの満面の笑顔が素敵ですが、実は、俺が笑わせたわけではないんです。たまたま近くを地元の女性が通りかかり、彼女たちの写真を撮りました。そしたら、俺が今まで撮っていたときとはまったく違う、この笑顔になったのです。だから彼女たちは俺にではなく、女性に笑いかけているんです。

「なんだぁ、みんなこんな笑顔できるんじゃない」と俺は彼女たちに言って、その女性に嫉妬したのでした。通りすがりの怪しいオッサンと、地元女性との違いですね。当然といえば当然です。彼女たち、だから俺に対しては「よそ行き」の笑顔をしていたわけです。そう簡単に自然な笑顔を見せてくれることはありません。

「写真家が撮る」ということばかりではありません。「被写体に撮らされる」ということだってあります。どちらがいいとかわるいとか、そんなことはなく、いいものはいい、ただそれだけです。写真家はある意味、被写体のいいところを写真を使って世間に提供する「媒介者」でもあります。被写体がよければ、よけいなことはしなくていいんです。この場合「表現者」なんて気取った人間は必要ありません。

見本は2月21日に出るそうです。書店に並ぶのは27日ころだと思います。

 
 
 
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2013/02/07

今日は「新年」まであと3日、旧暦十二月二十七日 「有明の三日月」

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「有明の三日月」とは、夜明けの空(有明の空)に昇る月のことです。

「枕草子」でも、「有明の三日月」の話が出てきますが、「とても趣き深い」と言っています。

   月は、有明の、東の山際に細く出づるほど、いとあはれなり

夜明け前なので、現代人はなかなか見る機会は少ないかもしれません。昔の人は、けっこう夜や明け方が好きらしい。ちゃんと起きて働かなくては、などという縛りもない貴族だったでしょうけど。

風流ですね。あと1時間ほどすると左下から太陽が昇ってきます。完全に夜が明けて空が明るくなってしまったらこの「有明の三日月」は見えなくなってしまいます。

この写真は以前、新潟県十日町市星峠の棚田で撮影した「有明の三日月」です。
 
 
 
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2013/02/05

東北の咲【わら】う桜 (10) 岩手県釜石市 唐丹小白浜の桜

130204_7(南側から見た小白浜 ↑: 2011年4月28日  ↓: 2012年4月29日)

130204_8(2012年4月29日)

130204_9(北側から見た小白浜 2012年4月29日)

大船渡市から釜石市のほうに北上すると、国道45号線から小白浜漁港を見下ろす場所があります。そこに桜があります。

2011年と2012年の写真を並べてみました。瓦礫が片付けられたのがわかります。

この掲載写真とは別に、唐丹町には「唐丹町の桜並木」というのがあるそうです。小白浜の北東側の本郷地区です。、三陸大津波の復興を願い昭和9年春に植樹された桜並木です。俺はこちらには行っていないので、現在の状況はまったくわかりません。ご存知の方は情報をお待ちしています。



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2013/02/04

東北の咲【わら】う桜 (09) 福島県南相馬市 小高神社の桜

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130204_2(2012年4月24日)

130204_3(2012年4月24日)

130204_4(2012年4月24日)

130204_5(2012年4月24日)

南相馬市の小高地区は2012年4月16日、警戒区域から避難指示解除準備区域に再編されました。住民でさえ自宅に宿泊することはできませんが、昼なら自由に立ち入ることはできるようになったばかりでした。

市街地に入り橋を渡って旧小高城本丸跡に鎮座する小高神社へ行きました。「相馬野馬追」の舞台で知られ、境内では出陣式や野馬懸が行われます。

敷地内は桜が満開でした。特にしだれ桜が立派です。でも、鳥居や灯篭などは壊れたままでした。

時々地元の人がやってきます。携帯で桜の写真を撮っている夫婦に声をかけました。

彼らは郡山の仮設住宅からやってきたそうです。

「家にいっても電気がまだ来ていないので、掃除ができません。それで桜を見にやってきました」

「今年も咲いてるなぁ」

と、旦那さんは感慨深げでした。

そのあともちらほらと地元の人がやってきました。ブルーシートを敷いてどんちゃん騒ぎをするでもなく、10分間くらい静かに桜を眺め、携帯で写真を撮る。これが小高地区の人たちの「今年の花見」でした。

神社の修復をしている人がいたので話を聞きました。

「社務所は建物を建て替えるという話はもともとあったんです。かなり年代物でガタがきていたから。地震で柱も傾きました。7月には相馬野馬追いの祭りが行われるので、社務所と絵馬殿だけ、扉や窓が開くように大急処置をしています」

と話してくれました。

今年、2013年の元旦は、小高神社でも2年ぶりで参拝客を受け入れたそうです。



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今日は、立春は立春でも「年内立春」  『旧暦棚田ごよみ』は本日完売

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二十四節気「立春」です。春の初めです。

まだ寒さは続きますが、これからは春に向かうので氷の写真は今年最後になるかもしれません。

旧年12月(または閏12月)の立春を「年内立春」、年が明けてからの立春は「新年立春」といいます。

だから今日の「立春」は「年内立春」。旧暦の新年は新暦2月10日からで、今日はまだ旧暦12月24日なのです。

立春と元日が重なるのは珍しく、「朔旦立春」といいますが、1992年にあった以降は、ずっとなくて、2029年までもなさそうです。(Wiki参照)

春の初め、「立春」期間中の七十二候は次の通り。

●初候 東風解凍(東風が厚い氷を解かし始める)

●次候 黄鶯睍睆(鶯が山里で鳴き始める)

●末候 魚上氷( 割れた氷の間から魚が飛び出る)


ところで、NPO棚田ネット発行の『旧暦棚田ごよみ』は本日完売しました。販売終了です。ありがとうございました。

来年も作る予定なので、バージョンアップした2014年(平成26年)版をお楽しみに。発売は去年よりも早く、10月上旬ころを目ざします。

2013年版PVはこちら。
 
 
 
 
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2013/02/02

東北の咲【わら】う桜 (08) 宮城県塩竈市 鹽竈神社と志波彦神社の桜

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130203_2(3種類の桜 2012年4月25日)

130203_3(2012年4月25日)

130203_4(鹽竈神社の境内、枝垂桜 2012年4月25日)

130203_6(鹽竈神社の境内、天然記念物「塩竃桜」 2012年4月25日)

130203_7(2012年4月25日)

宮城県塩竈市、鹽竈神社と志波彦神社には約30種類の桜があります。「お花見案内」という看板には、境内のほとんどすべての桜の種類が書いてあるので便利です。

カラフルで、咲き方もばらばらで、まるで夢を見ているようでした。とくに3色の桜が重なっているところは。写真の奥の桜から、ソメイヨシノ、カンヒザクラ(寒緋桜)、そして散りかけのシキザクラ(四季桜)の3種類です。

鹽竈神社の境内、東神門から唐門までの途中にも、いろいろの桜があり、左側には枝垂桜、右側には「鹽竈桜」があります。サトザクラ系の八重桜だそうです。40~60枚の花弁をつけ、花の中心の雌しべが小さな葉に変化します。境内の27本が天然記念物に指定されています。

ただこの日、鹽竈桜はつぼみにもなってないくらいで、かなり咲くのは遅いようです。5月10日を「鹽竈ざくらの日」に定めているそうなので、そのころに咲くのではないでしょうか。(今年、確認してください)

鹽竈神社まで、徒歩の場合、JR仙石線本塩釜駅から西へ約1km。表参道(表坂)の石鳥居まで徒歩15分、東参道(裏坂)の石鳥居まで徒歩7分。

車の場合、境内の東側から北側にかけて無料駐車場が4ヶ所(約300台分)あるので便利です。

東北鎮護・陸奥国一宮 鹽竈神社公式サイト
 
 
 

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東北の咲【わら】う桜 (07) 岩手県陸前高田市 金剛寺(気仙成田山)の桜

130202_1(不動堂と桜 2012年4月29日)

130202_2(不動堂と桜 2012年4月29日)

130202_3(施餓鬼法要  2012年4月29日)

130202_0(2012年4月29日)

130202_4(津波到達地点に植えられた桜の苗木 2012年4月29日)

130202_5(山田洋二監督寄贈の鎮魂のモニュメント 2012年4月29日)

陸前高田で満開の桜が咲いていたのは、金剛寺(気仙成田山)という寺でした。

本堂は津波で流されてしまいました。急な石段をあがったところにあるのが不動堂です。

そこで桜の写真を撮っている人がいました。地元のデザイナーで、津波で会社が流され、陸前高田の桜を含む、いままでの写真データを全部失ったそうです。去年は桜どころではなかったけれど、今年は町の桜でも撮ろうかとやってきたといいました。

10時から不動堂の前で施餓鬼法要が行われました。住職はあいさつの中で、これから毎年法要を続けていきたいといいました。お経のあと、みんなで焼香し、地元の婦人たちがご詠歌をうたいました。鎮魂の歌声が桜の下に響いていました。

階段の途中に青々とした苗木が植えられています。これは津波到達地点に植えられた桜です。津波の記憶を後世に伝える役目もあります。

金剛寺から南に250mほどのところに、黄色い旗がはためくモニュメントがあります。山田洋二監督が寄贈したものです。
 
 
 

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2013/02/01

東北の咲【わら】う桜 (06) 福島県南相馬市原町 道の駅隣の桜と新田川沿いの桜並木

130201_1(道の駅の隣 2012年4月24日)

130201_2(道の駅の隣 2012年4月24日)

130201_3(道の駅の隣の夜桜 2012年4月20日)

130201_4(新田川沿いの桜並木 2012年4月22日)

福島県南相馬市の道の駅隣には桜の木が15本ほどあります。4月20日に最初に見たときには、8分咲きくらいでした。

木の周りが、庭園のように白いので、なんとなく不思議な風景でした。

写真を撮っていると、地元のおばさんがやってきて「きれいでしょう?」と声をかけられました。

彼女の話から、白いのは、除染されたからだとわかりました。以前は芝生が敷き詰めてあったそうです。除染するため、芝生を全部はがして、中央に穴を掘り、埋めたというのです。

どうりで、真ん中にこんもりと小山がでいていました。(一番上の写真の真ん中。わかりづらいかもしれませんが、中央に高さ1mほどの小山が見えます) それが除染で出た芝生と土を埋めた場所。それを聞いて、この不自然さの正体がわかったのです。

芝を育てているので、ロープを張って立ち入り禁止にしています。だから桜の下に行くことはできませんでした。

夜はライトアップされました。でも、ほとんど見に来る人はいなくて、寂しい感じです。

1年たって、今年はどうでしょうか。桜だけは満開になるはずです。去年よりは花見をする人が増えると思います。

道の駅から、北へ300mほど行ったところが新田川です。川の堤防にも桜並木があります。けっこう奥まで、津波到達地点近くまで続いていて、こちらも地面が除染されたので白っぽい感じです。津波と放射能の二重苦の桜です。

散歩していた地元のおじさんの話。

「よくテレビで、一時帰宅者の映像流れるが、白い防護服、あれはイメージが悪い。あれをテレビで見たら、だれも福島県のコメや野菜を買う気にはならなくなるだろ? 規則で着なくてはならないんだろうが、ほとんど意味のない場所もある。こういうイメージが風評被害を作っている」

確かにそうです。そして今も、「福島」に対する風評被害、100パーセント無くなったとはいいがたい。。

ぜひ、機会があれば自分の目で確かめてみる、というのはどうでしょうか。
 
 
 
 

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