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2013/07/04

今日発売の「週刊新潮」(7月11日号)グラビアに「富士山が見える棚田」の写真が掲載

130703(掲載写真とは別バージョンの静岡県御殿場市の棚田)

2013年7月4日(木)発売の「週刊新潮」(7月11日号)、後ろのグラビア3ページに「富士山が見える棚田」の写真が掲載されます。

誌面の関係上、静岡県御殿場市と山梨県南アルプス市の2ヶ所の棚田だけですが、富士山周辺には数多くの棚田があるので、いずれまた別の媒体で発表する機会もあると思います。

富士山は独立峰で、ほぼ左右対称の整った優美な形だからこそ、特別な山になりえたのではないかと思います。信仰や芸術に影響を与え、日本を象徴する山です。

そしてこの形に対する思いは日本を越えて、世界の人も共感してくれることを、今回の世界遺産登録が証明したのではないでしょうか。

そういう「特別な山」という面がある一方、周辺の農民にとっては生活に密着した「身近な山」でもありました。農業には欠かせない山だったのです。

富士山からの豊富な水が、この地での農業を可能にしました。

また春には富士山に現れる残雪の模様「雪形」を見て農作業を始めるという「自然暦」の役目も持っていました。富士山北麓では、鳥が羽ばたく姿の「農鳥」と呼ばれる雪形が見えます。また葛飾北斎が「富嶽百景」の「甲斐の不二 濃男」に「農男」と呼ばれる農作業をする人の姿の雪形を描いています。
 
世界の「文化遺産」である富士山、そして先祖代々、自然とともに作り上げてきた農民の「文化遺産」である棚田。ふたつの「文化遺産」の競演、棚田ごしに見る富士山は、瑞穂の国、日本らしい風景といえるのではないでしょうか。
 
 
Ya_2「富士山が見える棚田」(オリザ館)
 
 
 
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