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2013/09/28

ネパールの撮影旅 2013年秋 (08) カトマンズからポカラへ

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カトマンズからツーリストバスという直行バスでポカラまで移動しました。午前7時に出て、午後2時には着いてしまいました。でも、まったくトンネルのない山道だったのは変わりません。

28年前は、たしか14時間くらいかかっていたんじゃないかな。ポカラに着く前に暗くなってしまい、山道で、バスのヘッドライトだけを頼りに、乗客たちが自分が降りる場所を探して、バスを止めていたのには感心しました。街灯なんてないし、真っ暗な中、20m四方ほどのところだけを見て、目的地を探すのは至難の業だと思うからです。

ちょうど行程の半分くらいのところに、川を挟んだ反対側にきれいな棚田が広がっていました。(上の写真ではありません)

あと2,3週間で稲刈りができそう。こちら側にはドライブインなどできているので、一応観光スポットではあるようです。カトマンズからポカラ間は、棚田はいっぱいありますが、それほど目をみはるような大きなところも、美しいところもありませんでした。せいぜい、ここだけ。

棚田に関しては、ポカラ周辺の山間部がメインです。

さっそく明日からガイドを雇って、あまりトレッカーの行かないところに連れて行ってもらうことにしました。なので、しばらくブログの更新はできません。

ヒマラヤが見たいわけでもないし、高所トレッキングがしたいわけでもなく、今回はあくまでも、棚田を見にやってきたので、こういうことになりました。

ところでバスで隣になった男はベネズエラ人でしたが、ベネズエラ人と話をしたのは初めてです。

ポストカードをあげて、海に面した土谷棚田を自慢しておきました。彼のお父さんが合気道7段で、彼もやっていたらしく、日本には関心がありましたが、さすがに棚田は知らなかったようです。でも、北海道の魚介類のおいしさは知っていました。今年は北海道周辺の海水温度が高くて、魚が取れないらしいという話をしたら、そういえば、カトマンズでも平年より2,3度高いと地元の人に聞いたそうです。ネパールも温暖化を実感しているようです。

ちなみにベネズエラに棚田はないそうです。それを聞いて、安心しました。もし「あるよ」などと聞いてしまったら、行かざるをえなくなっていたからです。

ポカラに着いたら、ホテルの客引きがすごかった。客の奪い合いです。ほとんど日本語をしゃべります。タクシーで適当なホテルに連れて行ってもらいましたが、まぁ、悪くはないです。宿は旅行代理店もやっていて、明日からの棚田トレッキングもアレンジできたし。
 
 
 
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ネパールの撮影旅 2013年秋 (07) ネワール族の伝統料理とツァタモリ(チャタマリ)

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コメ食品の撮影です。

老舗レストランで、「ネワール族伝統料理(ノン・ベジタリアン)」を頼みました。

カレー味のポテトフライと、ダルスープ、餃子のようなモモが前菜として出てきました。

次はメイン(上の写真)です。

写真の右側にある黒いスープは、精製バターとハーブを使ったレンズマメのスープ。このスープから、右回りに、

マトン、トリとピーマン、イノシシの3種類のカレー、カリフラワーなどカレー味の炒めもの、青菜がつづきます。

ぜんぶいっしょに真鍮の皿に乗って出てきて、見た目、ナシ・チャンプルみたいな感じです。

デザートは、ナッツとシナモンを使った甘いライス・プディング。これも一応コメ食品でした。

翌日頼んだのは、「ツァタモリ(チャタマリ)」というコメ食品。

少しカレー味の、野菜やひき肉の具が入ったお好み焼きのようなもの。(あるいはピザと表現すべきでしょうか) お好み焼きと同じで具は決まっていないそうです。

コメ粉の生地はパリッとして歯ごたえがあります。上を卵でとじてあるので、卵焼きみたいに見えたので、手前の1/4だけひっくり返して、生地が見えるようにしました。(下の写真)

これと似ているなぁと思ったのが、去年行ったスリランカのコメ食品「アーッパ(別名ホッパー)」です。米粉を水で溶いたものにココナツ、塩、砂糖を少々入れて、発酵させたものを、小さな手鍋で焼く、見た目は皿のようなクレープ状のコメ食品でした。これにもっと具を載せた感じです。同じルーツかもしれません。

これからもっとネパールのローカルなコメ食品を食べる機会も増えると思います。
 
 
 
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2013/09/27

ネパールの撮影旅 2013年秋 (06) カトマンズの「道の歩き方」と「電線王国」

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カトマンズの道は、とにかく歩きにくい。

とくに、ダルバール広場界隈やタメル地区。狭い道路と古い建物がひしめき合っている旧市街です。上を向いて写真を撮っていようものなら、車やバイクや自転車や、牛にも轢かれてしまいそうです。そして地面に寝そべる野良犬たちを踏みそうだし。

車やバイクは、人がよけるものと予想してまっすぐに突っ込んでくるので、予想に反して俺が動かなかったりすれば、ほんとに轢かれる。「歩行者優先!」なんて怒ってみたところで、誰も聞いてくれません。「いい」とか「悪い」とかいう話ではないんでしょうね、こういうルールは。

国によって道の歩き方は違いますが、こと命にかかわる場合、ルールにはなるべく早く慣れるしかない。カトマンズ3日目ですが、まだ慣れません。

ところで、日本での「電線王国」が子供だましに思えるほど、カトマンズの電線はすさまじい。

とぐろを巻く電線の塊が、電柱にへばりついている様子は、笑ってしまうしかありません。日本の電線は可愛げがありますが、ここのは歩道まで垂れ下がっていたりすることもあって、怖さを感じます。

まぁ、そうは言っても、ここがカトマンズの面白さと切っても切れない関係なのだから、あきらめるしかないのですが。
 
  
 
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2013/09/26

ネパールの撮影旅 2013年秋 (05) キルティプールの田んぼ

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カトマンズ市内からバスで約1時間のところにある、キルティプールへ行くことにしました。ここにも棚田があるはずです。

丘の上にできた街で、古い通りには、民族衣装の老人たちが座っていたりして、昔のネパールの面影を残していました。

道に迷ってしまったとき、助けてくれたのがスンダールさんという男ですが、そのまま街を案内してくれることに。

カトマンズの市内が良く見えましたた。いろんな地方から来た人たちが住み始めているのだという。反対側も、かつてほとんどは田んぼでした。今はだんだん田んぼがつぶされて住宅地になっています。

煙突がたくさん立っていましたが、レンガ工場でした。この新しい住宅街を見れば、どれだけレンガの需要があるかわかる気がします。それと白い屋根の野菜を作っているビニールハウスも多い。

チベット寺の入り口の売店で、お茶とビスケットを頼みました。お茶が来たとき、俺は喉が渇いていたので、すかさず飲んだのでしたが、スンダールさんは、お祈りをして、最後「アーメン」といってから飲みました。俺だけ先に手をつけてしまい、なんだか恥ずかしかった。

バーレンで働いていたとき、事故にあって、死ぬような状態になったが、奇跡的に助かりました。そのとき助けてくれたのがキリスト教団体だったらしく、彼はキリスト教に改宗したようです。だから「アーメン」と。

街に引き返すとき、バスが来て、スンダールさんは、バスの車掌の少年に、この人をタメルの近くまで乗せていってくれと頼んでくれました。
 
 
 
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2013/09/25

ネパールの撮影旅 2013年秋 (04) スワヤンブナート

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夕方スワヤンブナートまで歩きました。1時間くらい。こんな道だったのか? 28年前も歩いたはずの道ですが、さっぱり面影はありません。

途中、チベット僧たちと出会って、寺までいっしょに歩きました。ひとりは普通話(中国語)をしゃべりました。聞いたら、中国チベット自治区出身者でした。どうりで。

ここへ来て17年になるそうです。パスポートもないし、もう故郷には帰れないという。そのかわり、ネパール、インド、いろんなところへ行ったと、うれしそうに話しました。

彼らと別れて、寺の急な階段を登り始めたら、嫌な予感。何か殺気を感じます。サルです。飛びついてきたので払いのけましたが、土産売り屋たちの目も、俺の持っているペットボトルにそそがれているようでした。

「これ買わないか?」と声をかけられて振り向いた瞬間、ペットボトルをさっきのサルに取られてしまいました。どうりでこうなることを土産売り屋も知っていたんですね。だから、俺のペットボトルを心配そうに見ていたんだ。

別名モンキー・テンプルと呼ばれるそうで、サルは信仰の対象になっているので、駆逐対策は実施されていないそうです。

何段あるかわからない急な階段を上った先に立つ仏塔。

展望台からはカトマンズの市街地がよく見えました。西日を受けた市街地の茶色のビル群。かつての王宮がこんもりとした緑の島に見えています。その手前のごちゃごちゃした旧市街がタメル地区です。今晩泊まる予定のホテルがあるところ。

日が沈むところで、残照が仏塔の「仏陀の知恵の目」に反射していました。野良犬とサルがときどき喧嘩する声が響きます。

帰りは乗り合いバスでタメル地区まで戻りましたが、道はがたがたで、ほこりがすごい。多くの人はマスク着用しています。たぶんこれからの乾季、ますますほこりは多くなっていくんでしょう。

昔は馬糞の匂いのするほこりだったなぁと28年前のネパールを、このほこりで少し思い出した気がします。今はガソリンの匂いのするほこりです。

 
 
 
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ネパールの撮影旅 2013年秋 (03) カトマンズに到着

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クアラルンプール発カトマンズ行きの座席は一番後ろの窓側席を予約していました。飛行機の翼も気にならない、写真を撮るにはいい席です。しかも2列席なので圧迫感もありませんでした。

クアラを出ると海の上を飛びます。ふたたび陸地が見え出したのは、3時間後。デルタ地帯でした。インドでしょうか。

着陸20分前くらいから、ようやく平たい大地から山のようになって、あれよあれよという間にカトマンズに着陸してしまいました。山になってからの飛行時間はずいぶん短かかったと思います。けっきょく、ヒマラヤはまったく見えませんでした。

雲の合間から見たネパールの田んぼは、まだ黄色までにはなっていません。稲刈りまであと3週間はかかりそうです。

カトマンズの空港では、ビザ無しのイミグレに並びます。アライバルビザはここでもらいます。日本で取る手間を考えたら、こっちのほうが楽です。多少の手続きが必要ですが。

30日のビザで40ドルでした。(ちなみに2週間なら25ドル。1ヶ月なら100ドル)

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2013/09/23

ネパールの撮影旅 2013年秋 (02) マレーシアの暦

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今回もLCCのAirAsia、クアラルンプール経由でカトマンズへ。まずはクアラルンプール1泊です。

昨日の夜、23:45に羽田を発ってクアラルンプールに着いたのが現地時間、今日の午前6時前。マレーシアと日本とは1時間の時差があります。

空港で時間をつぶし、明るくなってから空港バスで市内へ入りました。中華街にホテルの部屋を取って、街を散策。

クアラルンプールの今日の天気は曇り、朝から湿度が高いので、ちょっと蒸し暑く感じます。

マレー人街を歩きました。カラフルな反物問屋街です。ついでにカレンダーを探しましたが、店に飾ってあるのは、純粋なイスラム暦ではなくて、西暦がメインのものでした。

ところが中国人の店に飾ってあったものは、マレーシアらしいカレンダーでした。

西暦をメインにしたものですが、左側に書いてあるのは俺でもわかる中国旧暦、右上のアルファベットは、マレー人の暦、右下は、インド人の暦だそうです。これが正しいのかどうか、わかりませんが、少なくとも、複数のカレンダーがいっしょになった多民族国家マレーシアのカレンダーであるのは間違いありません。

今日23日はマレーシアのカレンダーにも「秋分」と書いてある。なんだか感動しました。

今はカレンダーを売る季節ではないので、本屋へ行ってもカレンダーは置いてありませんでした。だから写真だけ撮っておきます。
 
 
 
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2013/09/22

ネパールの撮影旅 2013年秋 (01) 出発

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ネパールへ撮影旅に行ってきます。メインは棚田&コメ食品探し。

「棚田探し」とは書きましたが、今回は気が楽です。というのも、「棚田は絶対ある」からです。

以前行った、マダガスカルやイランやスリランカの場合は、ネットにも棚田画像がアップされていましたが、場所も特定されず、季節もわからず、ということがあって、実際に現場へ立って、自分のこの目で見るまでは安心できないのでした。

そこまで棚田にこだわらなくても、と思われるかもしれませんが「棚田病」の末期症状なのでしかたありません。最近はオリンピックまで棚田と関連付けようとしているくらいなので。

だからネパールには必ず棚田はあるし、9月末から10月上旬にかけての棚田の状態は、ある程度わかるので、安心して出かけられるのです。

今回のネパールの写真は、11月8日~9日に開催される棚田サミットでも使うことを公言しています。

それと11月14日には、棚田ネット主催で、「棚田と旧暦」のイベントがあります。このときは、棚田の四季を写真で紹介するほか、ネパールの公式カレンダー「ビクラム暦」や、「ネパール暦」「チベット暦」、中国の「農暦(太陰太陽暦)」についても触れようと思っています。
 
 
 
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2013/09/19

平成26(2014)年版の「旧暦棚田ごよみ」 予約受付はじめました

平成26(2014)年版の「旧暦棚田ごよみ」の予約受付はじめました。初回特典として、ポスター型の二十四節気・七十二候一覧が付きます。(無くなり次第終了)

日本一使いづらい、だけど美しい「旧暦棚田ごよみ」。

明治五年まで日本で使われ続けてきた、月の満ち欠けを1ヶ月とした、本当の旧暦(太陰太陽暦)カレンダーです。月の満ち欠けの絵や、「二十四節気」、「七十二候」、「雑節­­」も入っています。新暦に慣れている頭にはちょっとだけ発想の転換が必要ですが、新暦の日付も­小­さく入っているのでだいじょうぶです。

平成26年旧暦一月(睦月)は、新暦1月31日からはじまります。そして来年は旧暦独特の「閏九月」という月が入るので、13ヶ月あります。

表紙は、世界文化遺産にも登録された富士山の見える棚田、山梨県南アルプス市中野、5月早朝の写真です。

注文フォームはNPO棚田ネットワークのHPからどうぞ。

http://www.tanada.or.jp/tanadanetwork/goods/
 
 
 
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2013/09/17

映画 『ライフ・オブ・パイ / トラと漂流した227日』 を観て 【ネタバレ注意】

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映画『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』を観ました。

公式HP
http://www.foxmovies.jp/lifeofpi/

圧倒的な映像美。今の時代だからこそ出来る映画の世界。VFX、CGを駆使した映像技術が物語の映画化を可能にしました。「すごい!」としか言いようがありません。

インド出身の主人公パイが、トラといっしょに救命ボートで漂流して、最後は助かるという話なのですが、それをカナダ人の作家に話して聞かせるという形をとっています。

救命ボートで漂流していて、「ベジタリアン」は成立しませんでした。何でも食べなければ死んでしまいます。ベジタリアンとしてその「信仰」を守って死ぬのもその人の自由でしょう。でも、パイは違いました。マグロを捕まえて口にするとき、泣きながら神に感謝します。

俺も「ベジタリアン」という「信仰」には前々から懐疑的で、余裕があるからできる「信仰」だと思ってきました。「私はベジタリアンです」などと聞くと、「この人はチベット人やイヌイットの人たちの前でも、そう言えるのだろうか?」と思ってきました。

そこで手に入るものを食う、何でも食べられるものは食う、というのが俺の食に対する「信仰」なので、しょせんベジタリアンという特権階級の人たちとは相容れません。もちろん結果的に「ベジタリアン」である人たちは違いますよ。貧しくて肉類が買えなくて、結果、野菜だけになっている人たち。

パイもこの救命ボートで、「生きることとは何でも食うことだ」と悟ったことはいいことなのではないでしょうか。

さて、この映画は、感動的な冒険映画という側面と、もうひとつの側面があると気がつきました。

最後、パイは、この物語とは別の物語を話します。物語はふたつあったのです。そして主人公のパイは作家に聞きます。「どっちの物語がいい?」と。

トラと漂流しながらも奇跡的に助かる感動的な冒険物語ではなくて、実は、遭難者たちが救命ボートでくりひろげた、悲惨な骨肉の争いの物語だった可能性を秘めています。いや、たぶん、事実は後者だったのかもしれません。なぜなら、この映画の形が、「他人に話す」という形をとっているからです。単なる冒険物語なら、そういう形でなくてもいいわけです。

ならば、この形こそ、この映画の真のテーマにかかわるのではないかという気がします。

人が「過去を語る」ということはどういうことか、「物語はどうやって生まれるのか」という問題提起です。俺も経験ありますが、「相手に合わせて物語る」ということはあります。じゃぁ、架空の物語は「嘘」なのか、といったら俺はそうとは思いません。これは小説と同じです。小説は「嘘」を物語ることで、逆に「真実」を表します。パイの冒険話が「嘘」だったとしても、それがどうした、ということではないでしょうか。

どちらにせよ、生きるか死ぬかの体験の中で「神を見た」のは違いないのです。そのことを他人にも分かってもらうためには、他人が求める物語をしゃべったとしてもおかしくありません。映画の中で、どちらの話が事実だったのか明らかにされませんが、この謎めいたところが、単なる冒険物語を越えた優れた映画になっている点ではないかと感じました。

だからこの映画は、ひとつは「パイの冒険物語」として、もうひとつは「過去を物語るパイ」というふたつを同時に観ることになるのです。
 
 
 
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2013/09/15

今年の「中秋の名月」は、旧暦八月十五日(新暦9月19日)の夜

130915(2012年9月の満月。茨城県つくば山麓の水田)

新暦で生活している日本人ですが、1年に何度か、旧暦を意識せざるをえない日、というか、旧暦でないと意味がない行事、というものがあります。

それが「中秋の名月」。今年は新暦9月19日の夜です。

秋を初秋(旧暦七月)、仲秋(旧暦八月)、晩秋(旧暦九月)の3つに分けますが、「中秋の名月」は、「秋の真ん中」=「旧暦八月十五日夜」のことです。だから旧暦で生活していれば、毎年、「中秋の名月」は八月十五日で日付は固定されています。

ところで、中秋の名月は、年によって満月とは限りませんが、今年は満月だそうです。

中国では「中秋節(チョンチゥジェ)」、韓国では「秋夕(チュソク)」といって、祝日にもなっていて盛大にお祝いします。

昔、香港で「中秋節」を迎えたことがありました。夜、町では爆竹が盛大に鳴らされ、すごかったですね。宿に帰ったら、頭やTシャツがざらついて、ちょっと焦げ臭いくらいでした。(写真を探しましたが、残念ながら見つかりません)
 
 
 
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2013/09/13

東京オリンピック・パラリンピック2020で便乗アピール 「棚田」をどう関連づけるか

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富士山が世界文化遺産に登録されたとき、これはチャンスだと思い、「富士山の見える棚田」ということで「棚田」をアピールしました。

それと同じように、今回の東京オリンピック・パラリンピック2020開催が決まって、なんとか便乗して棚田のアピールが出来ないものかと考えています。世界に「棚田」をアピールする絶好の機会です。

ところが、ちょっと問題があります。

何かというと、なんと「オリンピック」という言葉も知的財産としてJOCが管理し、スポンサー企業以外は使わせないというのです。便乗商法を許さないという姿勢です。

一般名詞の「オリンピック」が知的財産? ちょっと俺には違和感があります。それこそオリンピックの精神と矛盾しないのでしょうか?

まぁ、それならこっちも対抗措置として、お金儲けの「広告」ではない方法で使う手を考えてみます。

ちなみに「オリンピック」はだめだけど、「五輪」はいいらしいですよ。

開会式の総合監督が誰になるかわかりませんが、オリンピックの開会式といえば、開催国の歴史文化や魅力を視覚的に表現する場というのが昨今の流れのような気がします。

とすれば、日本の原風景の映像が必ず必要となってきます。そこで原風景の中心的モチーフといったら棚田かなと思うのですが。ぜひ、総合監督になる人に、全国の棚田の映像を使ってもらえるように働きかけをしていったらどうかな。これは俺個人では難しいので、棚田 関連団体を通して、ということになるでしょう。

欲を言えば、映像だけではなくて、舞台では棚田をセットで組んで、歌や踊りをやる。こう書いてきたら、結局、棚田学会事務局にもなっているミュージカル劇団「新生ふるきゃら」の公演のイメージに近づいてしまいますが。それと俺も音楽でかかわっている千葉県鴨川市大山千枚田のバレエ「里舞」とか。これなんかぴったりではないでしょうか? そうなったらオリンピックの開会式で、俺の曲が流れる・・・。うん、これはいい。妄想は広がるばかり・・・。

聖火ランナーに棚田の道を走ってもらうというのもいいかも。

あとは多くの外国人に、全国各地の棚田に連れて行くツアーを開催するというもの。こっちはもっと実現可能性が高いかな。

少なくとも、俺個人としては、期間中、東京都内で、「Japanese rice terraces」の写真展を開催すること。あるいは英語版写真集を出すこと。

それと、これはかなり斬新なアイディアだと思いますが、棚田の農作業を「スポーツ」と捕らえ直して、「苗を植える」とか「稲を刈る」とか「雑草を取る」とかを種目とした競技会をオリンピック・パラリンピック期間中に同時開催することです。あえて、JOCの意向に逆らって「オリンピック de 棚田」というイベント名をつけて。

ほかに何かあったら教えてください。

以上、オリンピック「棚田」便乗アピールの件でした。


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2013/09/12

【電線王国】 神奈川県川崎市

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京浜工業地帯の工場夜景を撮影しにいったとき、五日月が出ていたのでついでに撮影。
   
 
  
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2013/09/11

神奈川県川崎市 京浜工業地帯の工場夜景(2) 千鳥町

130911_1(千鳥橋から見た工場群)

130911_2(千鳥町貨物ヤード)

川崎市川崎区千鳥橋から西方角には、千鳥運河の先に工場群が見えます。たぶん水江にある工場だと思います。工場の明かりが、空の湿気と雲をオレンジ色っぽくしています。

千鳥町の神奈川臨海鉄道千鳥町貨物ヤード付近も近未来的な風景です。雲が流れていい感じになりました。
 
 
 
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2013/09/10

神奈川県川崎市 京浜工業地帯の工場夜景(1) 夜光

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130910_1(神奈川県川崎市川崎区夜光3丁目)

ここは「川崎区夜光3丁目」。地名がいいよね。まさに「夜光」。

15年前から港にときどき停泊している船の船員から話を聞きました。

「工場を見に来る人が増えてきたのは、ここ2、3年じゃないかな」ということでした。

最初、何をやっているんだろう?と思ったそうです。釣り人はいましたが、工場の写真を撮る人がいるとはまさか思わなかったようです。

でも、今では、毎日といっていいほど工場夜景を見に来る人がいて、ときどき屋形船がまわってくるようにもなりました。
 
 
 
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2013/09/09

「お・も・て・な・し」の精神で、東京オリンピック・パラリンピック2020開催

130909(新宿界隈、夕方のビル群)

東京オリンピック・パラリンピック2020開催が決定しました。

子供のころテレビで前回の東京オリンピックを見たという記憶はあります。今度はぜひ、会場で生で競技を見てみたいと思います。

プレゼンテーションの成功が、投票結果につながったとは言われています。もちろん、他にも要因はいろいろあるでしょう。目に見えるところだけではなく、裏では、もっとどろどろしたものがうごめいていると思われます。

投票権を持つイスラム関係者が直前で結託してイスタンブールに入れて、結果、スペインが最初に脱落したという話が出てきています。かなり政治的、宗教的なものでもあります。

でも、それにしてもです。東京のプレゼンテーションが良かったことに違いありません。

とくに滝川クリステルの「お・も・て・な・し」のスピーチは良かったですね。「そうだよな」と俺も改めて思いました。

落し物、忘れ物、現金でさえも、持ち主にほぼ返される国は、日本以外ではあまりありません。それと外国人に対する親切心もあります。(アジア系の外人に対してはちょっとわかりませんが)

彼女は、日本はタクシーに乗って嫌な思いをすることが一番少ない国、といっていましたが、これは「仕事だから」という以上のものがあります。日本人が子供のころから身に付けてきた美徳でもあるでしょう。だから意識しているわけでもなく、自然にできてしまう。そこが「おもてなし」の精神に通じます。

日本を旅した外国人が口にする日本の印象は、「人が親切」「礼儀正しい」「時間に正確」「サービスがいい」「夜でも治安がいい」「清潔」といったところでしょうか。

「おもてなし」がセールスポイントになるのです。オリンピックのためだけではなくて、「おもてなし」を忘れがちになっていた日本人に、自信を付けさせるという意味でも、彼女のスピーチは良かった、と個人的には思いました。

だから「おもてなし」の精神で、次世代の新しいオリンピックのありかたを提案できるのも日本なのではないでしょうか。

たとえば北京オリンピックの跡は、廃墟になっていたり、という先のことを考えなかった「開発型オリンピック」でしたが、これからはソフト面を重視した新しいことができるのではないか、という期待を感じます。投票した人たちも、みんなそこに期待しているのかもしれません。これはオリンピックという祭典だけではなくて、これからの世界の人のライフスタイルの提案にもなるはずです。

個人的には、景気が良くなって、仕事が増えることを期待しています。
 
 
 
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2013/09/08

新大久保の「イスラム横丁」 ハラルフードの食材店とイスラム食堂

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新大久保の「イスラム横丁」といわれる界隈は、イスラム教に則って手続きを踏んだ「ハラル・フード」を販売する商店が数店あります。新大久保の駅を出て、マツモトキヨシの角を北へ曲がったところです。

店に入ると(上の写真)、香辛料の匂いがして、まさにアジアのバザール。俺はパキスタンから輸入された「シーク・ケバブの元」を買いました。

ある怪しげな雑居ビルの3階には、インドネシア・パダン料理の店「メラプティカフェ Merah Putih Cafe」があります。

さすがの俺も入るのを躊躇してしまうような入り口で、「やってますか?」と声をかけたら「やってますよ、どうぞ」と招き入れられました。そこはインドネシアの普通の家庭のような雰囲気で、息子さんはランドセルの横で宿題をやっているようでした。

パダン料理といえば西スマトラ州各地のイスラム料理の総称ですが、何種類ものおかずがテーブルに並べられ、食べたものだけお金を払う方式が特徴です。残念ながらこのカフェでそういう方法は取っていませんでしたが。

今回頼んだのは、「Gulai Kambing (マトン・カレー)」です(下の写真)。もちろんこれも「ハラル・フード」です。

俺のほか客がなくて忙しくはなさそうだったので、料理についていろいろたずねると、「レンダンもどうぞ」といってココナツミルクと香辛料で煮込んだ牛肉を厨房からもってきてくれました。このあたりもアジアの食堂っぽい。

メニューには載っていませんでしたが、ご飯を盛った皿に、このレンダンのような数種類のおかずをのせた「ナシ・チャンプル」も、頼めば出してくれるとのこと。インドネシアでは、もっとも一般的な庶民の食事です。

かなりディープな食堂でしたが、外国旅行が好きな人にはたまらないと思います。イスラム横丁は「日本」ではありませんでした。いや、これも今の「日本」ですね。
 
 
 
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2013/09/07

損保ジャパン環境財団のfacebookに「日本の棚田」

130907今年の11月、第19回全国棚田[千枚田]サミットが行われる和歌山県有田川町あらぎ島の棚田

2013年8月2日に開催された今年の棚田学会大会シンポジウムのテーマは「棚田と観光」でしたが、日本を含めた世界の棚田の写真も紹介されました。

このシンポジウムに協賛していただいたのが損保ジャパン環境財団でした。facebookに、使用した写真の一部(日本国内だけ)が紹介されています。
日本の棚田
(損保ジャパン環境財団のfacebook )

来年度のカレンダー(「旧暦棚田ごよみ」とは別です)の依頼があり、あらためて全国の棚田を並べてみましたが、「棚田」というテーマだけで、しかも国内の棚田だけで、これほどバリエーションのある絵柄になるかと、自分ながら驚いています。12ヶ月分のカレンダーを企画するためには、少なくとも、毎月5パターンの絵柄を候補としてあげるとすると、単純計算で、60種類の違った絵柄が必要になってくるのです。

棚田にあまり関心のない人は「棚田」と聞いて、「あぁ、あの段々になった田んぼねぇ」という程度でしょうが、全国各地、四季折々、その姿は「これが同じ棚田か?」とびっくりするくらいだと思います。

こんな俺も正直に告白すれば、日本の棚田を周り始める前は、「日本の棚田なんてどこも同じだろう。2,3ヶ所まわったら飽きてくるに違いない」などと思っていた張本人なんですけど。

でも、それが俺の思い込みであったことに気がつき、今でも、新しい発見があって、飽きるということがありません。

今月、ネパールへ棚田探しの旅に行ってきます。(ネパールの写真は棚田サミットの講演で使う予定です)
 
 
 
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2013/09/03

【電線王国】 栃木県那珂川町 アユ漁の撮影で

130903

栃木県でアユ漁の写真撮影がありました。2日間かけて、投網、船、友釣りなど、いろんなパターンのアユ漁を撮影しました。今まで本格的にアユ漁を見たことがなかったので、いろいろ知ることができました。

ちょうど9月1日、昼の12時が、那珂川の支流、余笹川での投網アユ漁の解禁で、いっせいにたくさんの人たちが川に入って投網で獲り始めました。ただ、アユはあまり大きくはなかったようです。

友釣りという方法は、アユの縄張り意識を利用したもので、オトリになる生きたアユを釣り糸の先に付け、それに攻撃をしかけてくる別なアユを引っ掛けて獲るというものだそうです。

腰の辺りまで水に長時間浸かっているので、アユ釣りの人は短命です、などと本当か嘘かわかりませんが、案内してくれた地元の人は言っていました。でも、釣れたときの感触が忘れられなくて、アユにはまる人は多いそうです。

いずれこの写真はある外国のレストランに飾られることになる予定です。詳細がわかりましたら、おしらせします。

なので、アユ漁そのものの写真はまだ使えないので、代わりに鉄塔の写真をアップします。那珂川の対岸に見えた鉄塔です。

ところで、昨日(9月2日)午後2時ころ、撮影が終わって、帰宅の途中、埼玉県春日部市の道の駅「庄和」で休憩していたら、越谷市の方に巨大な黒い雲が見えて、野田市の方に流れていくのを見ていました。

そして道の駅を出たら、急に大雨と大風が吹き荒れて、信号も消えていて、車体にはパラパラと何かが当たる音がしました。危険を感じて、路肩に車を停め、ハザードランプを付けてゲリラ豪雨をやりすごしました。直線距離で数キロしか離れていませんでした。

この黒い雲が竜巻だったんですね。被害はひどい状況です。

パラパラと当たっていたのは、ヒョウではなくて、大風で巻き上げられたものだったのかもしれません。
 
 
 
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