ネパールの撮影旅 2013年秋 (04) スワヤンブナート
夕方スワヤンブナートまで歩きました。1時間くらい。こんな道だったのか? 28年前も歩いたはずの道ですが、さっぱり面影はありません。
途中、チベット僧たちと出会って、寺までいっしょに歩きました。ひとりは普通話(中国語)をしゃべりました。聞いたら、中国チベット自治区出身者でした。どうりで。
ここへ来て17年になるそうです。パスポートもないし、もう故郷には帰れないという。そのかわり、ネパール、インド、いろんなところへ行ったと、うれしそうに話しました。
彼らと別れて、寺の急な階段を登り始めたら、嫌な予感。何か殺気を感じます。サルです。飛びついてきたので払いのけましたが、土産売り屋たちの目も、俺の持っているペットボトルにそそがれているようでした。
「これ買わないか?」と声をかけられて振り向いた瞬間、ペットボトルをさっきのサルに取られてしまいました。どうりでこうなることを土産売り屋も知っていたんですね。だから、俺のペットボトルを心配そうに見ていたんだ。
別名モンキー・テンプルと呼ばれるそうで、サルは信仰の対象になっているので、駆逐対策は実施されていないそうです。
何段あるかわからない急な階段を上った先に立つ仏塔。
展望台からはカトマンズの市街地がよく見えました。西日を受けた市街地の茶色のビル群。かつての王宮がこんもりとした緑の島に見えています。その手前のごちゃごちゃした旧市街がタメル地区です。今晩泊まる予定のホテルがあるところ。
日が沈むところで、残照が仏塔の「仏陀の知恵の目」に反射していました。野良犬とサルがときどき喧嘩する声が響きます。
帰りは乗り合いバスでタメル地区まで戻りましたが、道はがたがたで、ほこりがすごい。多くの人はマスク着用しています。たぶんこれからの乾季、ますますほこりは多くなっていくんでしょう。
昔は馬糞の匂いのするほこりだったなぁと28年前のネパールを、このほこりで少し思い出した気がします。今はガソリンの匂いのするほこりです。
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