ネパールの撮影旅 2013年秋 (18) ヒマラヤ棚田米のダルバートを食べてみたい
ネパールの家庭料理であるダルバートは、ダル(豆スープ)とバート(ご飯)、カレー味の野菜などのおかず(タルカリ)、漬物(アチャール)など、セットになったものが基本形。
せっかくヒマラヤの麓まで来たのだから、地元の棚田米のダルバートを食べたいと思うのは、自然な流れでしょう。
ダンプス村で泊まったゲストハウスの主人はグルン族の人でした。それで、ある日、グルン族の「ダルバート」を作ってくれるように頼みました。
鶏肉を使った贅沢なダルバートになりましたが、なかなかおいしいものでした。
上から3番目の写真、手前右の黄色い塊が、カレー味の鶏肉「ナカシエ」で、そこから時計回りに、芋と豆の「ダーフ」、青菜の「ピピータ」、せんべいふうの「パパラ」、そして中央の「モンスリー・バスマティ」のご飯は「カイン(ネパール語ではバート)」です。
皿の後ろに見えるのは、左の赤いのがトマトソースで「ツ」といいます。右の椀は、豆スープの「ダラ(ネパール語ではダル)」が入っていました。ご飯には、この灰色の「ダラ」をかけました。すべて名前は、グルン語です。
この「ツ」の味が気に入りました。以前、中国雲南のタイ族料理で食べた味とそっくりでした。なんだか懐かしい味です。たぶん、このあたりが「グルン族」らしいんでしょうね。あとは、一般的なダルバートとどこが違うのか、ネパール滞在が短い俺にはわかりませんでした。
そして翌日、山の在来種のコメがあるというので、それを注文。白米を「セト・パーケ」、赤米を「ラト・パーケ」というそうです。「どっちにする?」と聞かれたので、「ラト・パーケで」と注文したのが、4番目の写真です。
まわりに並ぶおかずは前日のとあまり変わりません。芋と豆の「ダーフ」の代わりに、サヤインゲンの「ゴヤシミタ」が違ったくらいです。
それと今回は、「チキン・カレー」にしたので、鶏肉の「ナカシエ」は「ナカシエ・クー」になります(写真の後ろの椀に入った赤いもの)。「クー」というのはスープ(つまり汁気の多いカレー)という意味。
もちろん、中央には、「ラト・パーケ」の「カイン」がてんこ盛り。ヒマラヤの棚田米です。
グルン語では、ご飯のことは「カイン」といいますが、コメのことは「ナシ」といいます。「ナシ」と聞くと、マレー語のご飯「ナシ」と関係があるんだろうなと想像できまますが、詳しいことはわかりません。
ところで、稲刈りを複数見たのですが、ブラマーン族の稲刈りのとき、コメの品種名を聞いたのです。そしたら「マチャプチャレ」というではないですか。マチャプチャレが見える棚田で「マチャプチャレ」というコメを作っている。話としては、出来すぎていました。宿の主人に話したら、「そんな品種名ありませんよ、ジョークですよ」といわれてしまいました。そういえば、彼らは笑っていたなぁ。すっかり騙されるところでした。(マチャプチャレではない、という確証もないのですが。だからこの話の真偽は保留です)
なお、参考までに、コド(シコクビエ)の粉を熱湯で練って団子状にした「ディロ」を掲載しておきます。宿の主人が食べていたものでした。こうやってコドを食べるんですね。ネパールでは、トウモロコシの「ディロ」もよく食べるそうです。
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