ネパールの撮影旅 2013年秋 (17) ようやく晴れてヒマラヤ棚田の写真を撮る
(山は、左のマチャプチャレと、右のアンナプルナ4峰、アンナプルナ2峰、ラムジュンヒマールなど)
(山はアンナプルナ・サウスとアンナプルナ1峰、ヒウンチュリ)
棚田のことをネパール語で「ダン・ケット」といいます。「ダン」は「コメ」。「ケット」は「土地」という意味。だから、これは「田んぼ」という意味で、階段状になった「棚田」を特別に呼ぶ言葉ではないようです。(詳しいことはあとで調べます)
「ヒマラヤと棚田」の写真を撮るまではポカラには帰らないと決心はしたものの、無制限に日数があるわけではなく、最長6泊しかできませんでした。日本に帰国しなければなりません。これ以上、上の村に行っても棚田が増えることはないとわかったし、いろんなところへは行かず、ダンプス村で最高の瞬間を待ったほうがいいと判断しました。
なので、6日目の朝、ヒマラヤの山頂がきれいに見える天気になってホッとしたのでした。晴れたらここで撮ろうと下見していた場所があって急いだのですが、なんと、その日、その棚田でグルン族の稲刈り「ダン・カートニ(ネパール語)」が行われたのです。快晴はこの日の午前中だけで、半日ずれていたら、まったく駄目でした。
しかも、あとで「ヒマラヤ棚田米のダルバートを食べてみたい」のところで触れる予定ですが、山の在来種、赤米である「ラト・パーケ」が、まさにこの棚田で取れたコメだという話をゲストハウスの主人から聞いて、こんなことがあるんだなぁと、自分の幸運に感謝しました。
毎日雨に降られ、ズガーに血を吸われ、ネットもできない山村に5泊も滞在し、少々うんざりしていましたが、これですっかり元気になりました。
こういう偶然があるから写真はやめられないのです。この偶然の面白さ。
人間が頭の中で予想する「美」なんて、現実の偶然が作り出す「美」に比べれば、ぜんぜんですからね。予想外の偶然に出会うことこそ、俺が写真を撮っている理由のひとつでもあるのです。
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