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2013/10/24

ネパールの撮影旅 2013年秋 (21) ダンプスの宿の食堂で、俺以外は全員中国人

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131024_5(今日掲載の写真は、ポカラ周辺、棚田トレッキングで出会った人たち)

ダンプス村のゲストハウスに泊まって3泊目の夜、食堂に行ってみると、お客は全員中国人でした。香港人8人、マカオ人2人、そして出身地を教えてくれない大陸の中国人3人。俺だけ日本人(あとネパール人のガイドが2人)。

この中の出身地を教えてくれなかった中国人なのですが、英語がわからず、俺に「ジャージー(炸鸡)はどれ?」と、英語のメニューを差し出して中国語で聞いたのです。

「ジャージーはないよ。自分で頼まないと」と俺は中国語で答えて、彼らのガイドに、「この人たち、フライドチキンが欲しいんだって」と英語でいいました。

まぁ、この時点で、周りは全員同じ中国人同士なのに、どうして日本人の俺に聞くのかよくわかりませんが(彼らは俺が日本人と知ってました)、それはおいといて、「これは何?」と中国人はまた俺に聞くので、「これは野菜カレー、これがチキンカレー」と教えました。

中国人は、「彼は中国語がわからないガイドだし、俺たちは英語がわからないから、とても不便なんだ」といいました。それで俺は「ポカラには中国語わかるガイドいるでしょ?」と訊いたら、「多くないね」とのこと。

これだけ中国人のツーリストがいるのに、そこまで対応できていないということなのでしょう。中国人が増えだしたのはここ3年だというし、日本人が30年前からきていて、数も多く、実績のある日本語ガイドとは事情が違うようです。

よく「日本人は好きだけど、中国人は嫌いだ」と現地では聞きました。俺が日本人だからお世辞だろうくらいにとっていましたが、まんざらお世辞でもないということがわかってきました。

ただ、あるネパール人旅行関係者はいいました。日本人が好かれる理由も、あまり嬉しい理由ではなく、たとえば、日本人ツアー客の場合ですが、日本語ガイドを全面的に信用して、ものの値段に疑問を持ったりせず、気前よく払ってくれるというのです。英語がわからないから、というのは理由になりません。中国人は英語がわからなくても、伝票を自分で計算したりするなどして、納得してからでないとお金は払いません。欧米人も同じです。

彼はそういう気前良く払わない中国人や欧米人を、「彼らはかしこい」と表現しました。裏を返せば、「日本人はバカだ」ということなのでしょうか。彼は「日本人は特別だ」といいました。

「中国人は嫌い」とは言っても、ビジネスでは一番のお得意さんになっています。だからガイドたちも、これからは必死で中国語を覚えるはずです。観光客だけでなく、物もたくさん入っています。現地で買った傘やサンダルは中国製でした。

ところで、隣になったマカオ人のトレッカーと話をしていたら、「昔、ネパールにトレッキング来たとき、たくさんの日本人が来ていたけど、今回は、日本人に会ったのはあなたが初めて」と言われました。

どうして日本人が来なくなったのか、彼らの分析はこうでした。

「日本の経済は昔ほどよくなく、だから若い人は、いったん見つけた仕事を失いたくないので、外国旅行にも出なくなったのではありませんか」と。

中国人もそういうふうに日本の若者を見ているんだね。「それと、外国には興味がなくなったという理由も大きいと思うよ」と俺は付け足しました。

彼らは今回は2週間の休暇をとって、チベットからネパール入りし、数日のトレッキングを楽しんだという。

「チベットは今、微妙な時期で、外国人が旅行するのは難しいですね。中国とインドとの関係はよくないし」というので、俺は「中国と日本の関係もよくないね」と言ってみましたが、そのことについては、軽く無視され、別な話題へと移ってしまいました。
 
 
 
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コメント

PACKさん

たぶんその通りだと思います。
周りが全員中国人ですからね。素性のわからない3人組の中国人もいたし。余計なことは言わないのが鉄則なんでしょう。

投稿: あおやぎ | 2013/10/24 23:39

壁に耳あり、障子に目あり…での警戒があるのでは?
それにしても、日本人に対する分析は鋭いですね。

投稿: PACK | 2013/10/24 21:05

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