東北の咲【わら】う桜 (25) 宮城県東松島市 東名駅付近
震災から1か月半後、2011年4月30日、東松島市の海岸沿いを走りました。
松島町の方から東名駅のところで、仙石線の線路を越えます。このあたりも津波の被害は大きかったのですが、桜の木が根こそぎ倒されながら、満開の花を咲かせているものがありました。根性があるというか、けなげというか、桜という植物にあらためて心を動かされました。
それから1年後、2012年にも訪ねた時は、もちろんこの倒れた桜の木はなくなっていましたが、道の両側に立つ桜はかろうじて花が咲いている木がありました。枯れた木もあります。
写真を撮っていたら、昔からここに住んでいるというおじさんに出会いました。
自宅を自分で治しているところだという。周りには新しい家が建ち始めていますが、1m以上の嵩上げをして、2階建て以上の建物なら、建ててもいいことになったそうです。高台移転はしないようです。そのかわり、防波堤が3重構造になる予定とのこと。
おじさんは、近くの桜を案内してくれました。自然の防波堤になった小高い丘のふもとに桜が見えたので、近くまで行ってみました。線路脇の民家でしたが、かろうじて津波はこなかった場所でした。この丘が津波をさえぎってくれたのです。家は無事でしたが、消防団活動をしている最中に亡くなったそうです。
昨年、2013年にも訪ねました。道ののり面にはきれいな花が植えられていました。着々と、復興に向かっていることを感じました。桜の木はありましたが、まだ開花までしばらく時間がかかりそうで、花は咲いていませんでした。咲いたのか、咲かなかったのか、確かめていません。なので、今年咲くのかどうかもわかりませんが、なんとか咲いてほしいものです。
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