「富岡製糸場と絹産業遺産群」と「シルクロード」、ふたつの「シルク(絹)」が、世界遺産に登録予定
シルクロード、世界遺産に
(Nifty NEWS http://news.nifty.com/cs/entame/showbizddetail/kyodo-2014050301001470/1.htm )
今年「シルクロード」が世界遺産に登録されるようです。中国・長安(現在の西安)、洛陽から中央アジアの全長約8700キロの区間です。
日本の「富岡製糸場と絹産業遺産群」も決まりますが、ふたつの「シルク(絹)」関連のものが世界遺産に同時に登録されるというのは、偶然なのでしょうが、面白い。
シルクロードの基点は、長安、洛陽といわれますが、正倉院の宝物など見てもわかるように、東の基点は、日本だったということもできます。
そして時代が下って、「富岡製糸場」が活躍した時代、絹がここから世界中に広まっていったということを考えると、現代版シルクロードの基点も、日本だったんですね。
ところで、「シルクロード」の方は、今、ふたつの意味で、注目されています。ひとつは、この世界遺産登録のニュース。
シルクロード(西域)は、俺も何度か行ったところでもあるし、好きなところです。「シルクロード」のTV番組に影響を受けて、最初の中国旅行が、北京や上海ではなく、新疆ウイグル自治区を目指したくらいです。
そしてもうひとつは、爆弾事件のニュース。
先日4月30日に爆弾事件が起きた新疆ウイグル自治区のウルムチも含まれます。
習近平国家主席が新疆ウイグル自治区に滞在していた直後の事件で、中国当局の治安維持がおそまつなことがわかって面目丸つぶれです。ウイグル族に対しては、これからさらに弾圧が強まるかもしれません。
そもそも、なぜ「テロ」が起こるのか? ウイグル族など小数民族の土地に、漢民族が増えていることも大きな理由のひとつでしょう。しかも、大量にです。生活習慣宗教が違う「文化の対立」もありますが、「持てる者と持たざる者の対立」、「多数と少数という対立」もあります。
この「数の恐怖」というのは、俺も26ヶ月間の中国滞在の経験で感じることがあり、それについては、このブログでも何度か書いたことがあります。
生活習慣がまったく異なる人たちが、大量に押し寄せてくる恐怖感は理解できます。しかも、力を背景にした大量側が、民族文化にほとんど理解を示さない(むしろ遅れた文化だとバカにしている)人だったらなおさらです。
中国だけではなく、世界中で起きている「テロ」には同じような構図があるような気がするし、力を持ったほうが、一方的に、自分のやり方に合わさせようとする。そのことに反発を覚えるのは当然なのではないでしょうか。その反発する気持ちを「テロ」という形でしか表せないことが問題なのです。
だから、経済・教育の格差の解消や、少数民族文化を理解しようという姿勢がなければ、ぜったい「テロ」はなくならないでしょう。
シルクロードは、ふたつの意味で、目の離せない地域です。
にほんブログ村
| 固定リンク
コメント