山脇恵子氏の『色彩心理のすべてがわかる本』
心理カウンセラー・芸術療法講師の山脇恵子氏の『色彩心理のすべてがわかる本』(ナツメ社 2010年)という色に関する本の中に、興味深い記述がありました。
色はどうして見えるのか、というところからはじまり、色と心理との関係ということを分かりやすく解説した本です。色彩学や心理学の初心者にとっての入門書です。ファッションや広告など、色彩を使った応用編もあります。
ユング心理学(分析心理学)のカール・グスタフ・ユングは、
「彼自身が一時期、統合失調症のような状態に陥り、絵画などの創作活動を続けることで治癒していった」
ということだそうです。やはり自分の体験から導き出された療法であるわけですね。だから実践的です。しかも、ユングは、無意識のエネルギーを肯定する考え方なので、すごく気持ちが楽になるのです。たぶん、無意識のエネルギーが、「芸術」での表現に昇華されることを自らの体験として感じていたからではないかと想像するのですが。
芸術療法については、
「「表現すること」は、それだけでも抑圧されていた感情を解放することになり、心の状態が変わると考えられている。治療という場だけではなく、個人的に行うことで危機を乗り越えてきた人も実際に多いのだ。」
と書いてあります。まったく納得です。
「病気」というほど深刻ではなくても、いや、今の時代、病気かそうでないかは微妙だということは前にも書いたとおりで、そこは何と表現したらいいかはペンディングということで、今は深く触れずにおきますが、心を穏やかに保つためには、芸術療法がひとつの解決策であることを強調したいのです。自分自身の経験からも。知らず知らずに芸術療法を実践してきたということは前回も書きましたが。
もし、「旅」や「写真」をやっていなかったら、俺はもっと深刻な精神状態になっていただろうとは思います。今もって、ちょっと普通とは違うなぁという自覚はあるので。詳しいことを告白する時期では今はまだないと思うのでここでは公にしませんが。(なんだかもったいぶった言い方ですみません。でも今はまだ正直、抵抗があります。そのうちに公にするかもしれません)
ところで、前回「棚田」が集合的無意識の「元型」かも、などと大した知識もないのに、勘だけで先走って書いてしまいましたが、そうであるかどうか、科学的であるためには、万人に共通することを証明しなければなりません。今のところ、少なくとも俺自身の「元型」なのかもしれませんが、他の人に当てはまるかはわからないので、単なる「思い」です。
この半年、世間を騒がせている「STAP細胞はあります!」とか「200回以上はSTAP細胞を作りました」というのと同じで、誰もができるようなものでなければ科学ではなく、単なる「思い」の域を出ません。
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