2014年夏 インドネシア・バリ島の旅 (13) バリ島の犬(チチン)と子犬(クルッ)
(『地獄のおしおき』1971年 アナック・アグン・グデ・ライ・コンタ)
インドネシア語で犬のことは「アンジン」ですが、バリ語では「チチン」、子犬のことは「クルッ」というそうです。ネパール語では「ククル」といってましたが、似てますね。語源は同じなのでしょうか。
上から3つの写真は、ジャティルイ棚田の犬ですが、飼い犬なのか、地域犬なのか、区別がつきません。俺が暗い中ゲストハウスを出て田んぼに立ったとたん、犬たちも集まってきました。だから飼い犬だとしても夜も繋がれていないということになります。
バリ島では2009年に観光客に害を与えそうな野良犬殺処分プログラムがスタートしたそうです。野良犬が増え、狂犬病などの問題が出てきたからでした。「殺処分は観光のため」というのがなんとも…。処分方法をめぐっては非難もあったようです。今は狂犬病の注射もされていて、一応、流行は収まっているのではないかという話ですが。どうでしょうか。噛まれないにこしたことはありません。
4番目の白い犬は、世界遺産のバトゥール寺院にいた犬です。おとなしく、きれいな犬でした。
5番目は、サヌールのホテルで朝食をとっているときに現れた犬ですが、めちゃくちゃ太っています。肥満体で、逆に頭が小さく見えるくらいです。たぶん、観光客が食べ物をやたらとあげてしまうんですね。その観光客にとっては「ひと切れのわずかな食べ物」ですが、この犬にとっては1日どのくらいの量の食べ物をもらってしまうことになるのか、ちょっと想像すると恐ろしい。
きっとこの犬は短命です。すでに糖尿病になっているかもしれません。
6番目の子犬は、サヌールのビーチにいた犬で、欧米人の女性がかわいいかわいいといってじゃれあっているところ。なんとも絵になる光景ですが、あとで彼女の彼氏らしき男性もやってきたのですが、こちらもまたイケメンで、まるで映画のワンシーンを見ているようでした。
7番目の犬は、子犬の父親犬じゃないかと思ったのですが。模様が変わっています。貫禄があって怖い感じです。このサヌールのボスかもしれません。
8番目は、ウブドゥの王宮にいた犬。ちゃんと首輪もしているので飼い犬です。でも、放し飼いです。
9番目は、田園カフェへいったとき、田んぼにいた犬。このあと畦にはいつくばって何かを食べていました。
10番目は、ウブドゥでバイクに乗った犬です。ちゃんと自分で飛び乗りました。
ところで、プリルキサン美術館の風景画に棚田が描かれていたことは先日書きましたが、犬の姿も多く描かれています。
その中に、インドのマハーバラタ叙事詩をモチーフにした地獄図がありました。地獄では生前人々が行った悪い行いをつぐなうため様々なおしおきをされている絵です。
この絵の下、拡大したのが下の写真ですが、犬に囲まれて着物を引っ張られている女の人がいました。生前犬に悪さをしたんでしょうね。この女の人が持っているものも気になります。
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