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2014/11/28

日本のシルクロード 世界遺産 「富岡製糸場と絹産業遺産群」

141128_1(富岡製糸場近くの路地)

141128_2(富岡製糸場の南側を流れる鏑川)

141128_3(荒船風穴近くの柿木)

141128_4(田島与平旧宅近くの深谷ネギ畑)

来年度雑誌で「日本の世界遺産」の連載をやることになったので、第一弾として群馬県の世界遺産 「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成要素4ヶ所を撮影しました。(掲載の写真は雑誌では使わないカットです)

「富岡製糸場」、「荒船風穴」、「高山社跡」、「田島弥平旧宅」の4ヶ所です。

「富岡製糸場」は世界遺産登録以降、開門するとすぐに観光客でいっぱいになるというので、開門前に撮影させてもらいました。

「富岡製糸場」はフランスの技術を導入した日本初の官営の機械製糸工場で、明治5年(1872年)に設立され、国内養蚕・製糸業を牽引しました。

資料棟には当時使われていたフランス製の機械も展示されています。入り口の正面のレンガ壁には「明治五年」のプレートも見えます。明治五年といえば、日本で旧暦が使用されていた最後の年でもあります。

製糸工場の南側には川が流れています。スタッフと話をしたら、この川は利根川水系の鏑(かぶら)川で、上流に「荒船風穴」があると教えてくれました。

「荒船風穴」は自然の冷気を利用した日本最大規模の蚕種(蚕の卵)貯蔵施設です。それまで年1回だった養蚕を複数回可能にしました。取引先は全国各地、朝鮮半島にまで及びました。

下仁田の街を過ぎ、神津牧場を経由した、かなり山の中です。今は建屋はなく石垣が残っているだけですが、温度計も設置されていて、外気温と石垣の下から出ている冷気の温度が示されています。手をかざすと冷たいのがわかりました。

「高山社跡」は日本の近代養蚕法の標準「清温育」を開発した養蚕教育機関です。建物の中も見学が可能です。2階に上がると蚕棚が並んでいました。

「田島弥平旧宅」は、通風を重視した蚕の飼育法「清涼育」を大成した田島与平の旧宅です。瓦屋根に喚起設備を取り入れた近代養蚕農家の原型です。今も住民がいますが、庭先までは開放されています。

この周辺にはネギ畑が多いですが、「田島弥平旧宅」のほかにも江戸末期から明治にかけて建設された2階建ての養蚕農家がまとまっていて、外からの見学が可能です。

村に売店があったので、深谷ネギと柿を買いました。

この4ヶ所を周るのは意外と大変です。距離が離れていることと、公共交通機関が少ないことです。ゆっくり撮影しながらだと1日で4ヶ所を周るのは難しく、俺は2日間かかりました。
 
 
 
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