東北お遍路(こころのみち)巡礼2015 (20) 岩手県大船渡市「津波記憶石」&釜石市「鵜住居メモリアルパーク」&「こすもす公園」
陸前高田から大船渡へ。
大船渡の街に入り、前回まで何度か写真を撮っていた歩道橋に上りましたが、児童公園の桜はとうとうなくなっていました。
大船渡の役場で、吉浜海岸にある「津波記憶石」について聞いたのですが、担当者が不在でわからず、でも、行けばわかるだろうと行ってみました。こういうときは現場でなんとかするしかないのです。
吉浜海岸に降りようとしたら工事中で、道を迂回、迂回してどこにいるかわからなくなってしまいました。工事現場入口のガードマンに聞いたら、「週末になると、あのへんで何かを見ているようですよ」という情報が。
教えられた通りに行ってみましたが、工事現場で、それらしい石は見当たらず、諦めかけようとしたとき、プレハブ小屋の脇にクレーターがあって、白いものが見えたのです。
あれかな?と思い近づいてみたが、まさに隕石のよう。穴の中に白い石が埋まっています。工事の若い人に聞いたら「そうだよ」という。
年配の工事関係者がやってきて、周りはチェーンがかけてあったのでたぶん立入禁止なのでしょうが、作業員ならOKだろうからと、ひとりで石の近くまで降りて行って、刻まれた文字を読んでくれました。
津波記念石
前方約二百米突吉浜河口ニアリタル石ナル
昭和八年三月三日津波に際シ打上ゲラレタルモノナリ
重量八千貫
吉浜川河口付近にあった巨大な石が、三陸大津波で押し流されて陸地へ移動しました。当時の村民が後世への戒めにと、その石に「津波記念石」と刻んだものです。でも人目につきにくいところにあったため、いつしか道路工事で埋め戻されてしまっていましたが、すさまじい津波の破壊力により道路が壊され、再び「津波石」は姿を現したとのこと。
釜石の街から北へ20分、「鵜住居のメモリアルパーク」は工事中で、場所もはっきり確定していないとのこと。住民が大勢亡くなった鵜住居防災センターがあったところです。慰霊碑は、現在、常楽寺に移されています。この寺は「三陸お遍路」の寺にもなっているようです。
私設「こすもす公園(希望の壁画)」は、釜石の街から遠野に向かって30分ほど入ったところにあります。
東日本大震災の仮設住宅建設で公園が減る中、「子どもたちに元気に遊んでほしい」という願いを込めた手作り公園です。隣接する工場の外壁に「希望の壁画」がありますが、横43m、高さ8mの大きなものです。
「再生太陽の国」をテーマに、太陽と幸せを運ぶ鳥がカラフルに描かれています。元気が出る絵です。
公園を作った藤井さん夫婦は、ここで「創作農家こすもす」というレストランをやっています。
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