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2015/04/21

東北お遍路(こころのみち)巡礼2015 (12) 宮城県仙台市「浪分神社」&「蒲生干潟」&七ヶ浜町「多門山」&多賀城市「末の松山」

150420_1(浪分神社)

150420_2(蒲生干潟 日和山)

150420_3(多門山公園 松島四大観眺望地)

150420_4(多門山公園 浪分櫻)

150420_5(宝国寺 末の松山)


仙台市若林区の霞目陸上自衛隊駐屯地付近にあるのが「浪分神社」。コンビニの向かいの小さな神社です。

「浪」を「分ける」という名前から想像した通り、天保期、慶長の大津波が二つに分かれて引いた場所に稲荷社を移し、津波よけの神社としたそうです。白馬にまたがった海神が大津波を南北に分けて鎮めたという伝説もあります。

近所のおばあさんに話を聞いたら、今回の津波はここまでは来なかったそうですが。

「蒲生干潟」には震災前にも行ったことがありました。それはここに「日和山」という標高6mの「日本一低い山」があったからです。その後大阪府にある4,5mの天保山に「抜かれて」しまい、ここが日本一低いとは言えなくなりました。だから「元祖・日本一低い山」だったのです。

そして今回の津波です。山が削られてしまいました。チベットの祈りの塚「オボ」のように石が積んであって表札が立っていましたが、これには標高3.0mと書いてあります。ここがまだ「山」と認められているなら、これで再び「日本一」になるわけですが。

七ケ浜町の「多門山公園」は、まだ東北お遍路巡礼地には選ばれていませんが、そのうちなりそうだなと思うので載せておきます。山は海抜56m。桜が8部咲きくらいでぽかぽかと暖かく、気持ちがいいところでしたが、震災当時、やはり多くの人たちが避難したとのことです。

駐車場から歩いて数分のところに毘沙門堂がありますが、そこから松島湾を望むことができます。松島四大観眺望地のひとつ「偉観」です。

「浪分櫻」の碑とともに2本の高い桜の木がありました。形が不思議だったので、もしかしたら津波に襲われた「被災桜」かな?と気になったので、役場に行って聞いたら、京都の桜守りの人からの寄贈だという。今年の3月に植えられたばかり。松島湾を背景に、見事な桜に育っていくことでしょう。

ところで、今年は東北も異常なほどに桜の開花が早く、あっという間に桜前線に追い抜かれて、もう追いつけません。しかも、ブログも日に日に遅れています。気が付かれているでしょうが。もう、リアルタイムではなくなっています。この「浪分桜」は数日前の写真です。

そして今日掲載する最後の巡礼地は、多賀城市の宝国寺にある「末の松山」。

「百人一首」で清原元輔が歌った

  契りきなかたみに袖をしぼりつつ末の松山波こさじとは

の碑があります。古来から869年の貞観地震・津波を歌ったのではないかと伝えられていましたが、今回の津波もこの直前で止まったことから、伝承が正しいものと考えられるようになりました。

こういう碑が「遺跡」になってはいけないわけですね、防災の点からは。だから巡礼という生きている枠組みの中で、津波の記憶を伝えていくという方法は、いいアイディアでなないでしょうか。
 
 
 
Tohoku_ohenro
 
 
 
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