東北お遍路(こころのみち)巡礼2015 (19) 岩手県陸前高田「奇跡の一本松」&旧道の駅&冷泉玉乃湯
陸前高田市に入り、奇跡の一本松の近く、国道沿いに一本松茶屋ができていました。ここに車を停めて、一本松までは15分ほど歩きます。
途中「見晴台」というのができていたので、上りましたが、ベルトコンベアーに邪魔されて松はよくみえません。むしろ工事の見晴台です。
看板によると、このあたり「高田松原津波復興祈念公園」or「防災メモリアル公園」という名前になるようです。
歩道をさらに進んでいくと、橋を渡って、一本松のすぐ近くまで行けます。橋のゲートのオープンは8:00-17:00(6-8月は8:00-18:00)で、早朝の時は近づけなかったので、歩道から撮影しました。
かつての道の駅の建物は、津波遺産として残されるようです。俺たちが震災の2年前、旅の途中で立ち寄り、駐車したスペースの白線は残されていました。場所をはっきり覚えています。
建物の前には津波で根こそぎ取られた松の木の根っこが10本くらい並べられていました。すさまじい破壊力だったことがわかります。敷地内に追悼施設もできています。時おり車がやって来ては慰霊碑や建物に合掌する人たち。
市内から車で約30分、竹駒神社脇の道を上っていくと霊泉玉乃湯があります。温泉は何も変わっていませんでした。
この日は湯船に俺ひとり。なんて贅沢な。旧玉山金山の産金が全盛期のころは、全国各地から坑夫たちが集まり賑わっていたという、黄金伝説の郷にある秘湯なのです。
巡礼の半分の行程を過ぎましたが、生活がシンプルになります。次どこへ行くかは決まっているので、余計なことを考える必要もなく、ただ巡礼を進めるだけです。無心になっていくような気がします。
休憩室の畳で横になりながら、花が散った桜の木を眺め、青空を飛ぶ鳥を目で追いながら、この気持ちよさが永遠であってほしいとさえ思いますが、長くは続かないものです。良いことも悪いことも永遠ということはありません。
玉乃湯温泉の先、数キロメートル林道を走ると展望台があり、市街地が一望できます。ベルトコンベアー群も見えます。望遠レンズで覗いたら、かろうじて奇跡の一本松も確認できました。この地に新しい街ができるのはいつのことでしょうか。
暗くなると、ライトアップされているわけではありませんが、ベルトコンベアー群が、まるで近未来の風景のようになりました。
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