「東海道新幹線のぞみ車内で乗客が焼身自殺」のニュース
とうとうこういう事件が起こってしまいました。
この事件の一報を聞いて、「テロかも」と思った人は多かったのではないでしょうか。俺もそのひとりです。
結果的に今回はいわゆるテロではなかったようですが、新幹線でシステム的なトラブルではなくて、今回のような乗客の意図によって起こされる事件は、ある程度予想されていたことではなかったのでしょうか。
でも、日本人には「日本は安全」という思い込みがまだあり、「起こるかもしれないが、それは日本でではない」と信じよう、信じたかったということなんでしょう。だから、実際起こるまで対策が取られることはありませんでした。(韓国地下鉄火災を教訓に防火対策は取られていたそうですが)
「日本が安全」というのが思い込みにしろ、「安全」というインフラは、とても便利で快適なものです。とにかく、外国へ行ったときのように、しょっちゅう荷物を警戒し、何か起こるのではないかという不安を抱きながら旅する(生活する)ストレスを感じなくて済むというのは、とてもありがたいインフラなのです。
人間の思考力も注意力も、無限大ではないので、危険に対する気の遣いようが多くなればなるほど、思考力も注意力も少なくなってしまいます。余計なことに気をつけなければならない不快といったらありません。
たとえば、新幹線に乗った時は、世界に誇れる新幹線の安全性に身をゆだね、目的地に着くまで、ゆったりと眠ってすごすということも平気でできました。ところが、それができなくなってしまうかもしれないのです。
特別訓練を受けた人間でなくても、このくらいのダメージを世間に与えることができると証明してしまいました。新幹線の無防備さを示した形になったのです。
かといって、じゃぁ改札で荷物検査しようとしても、現実問題すぐにやれることでもないし、今のところは車内の警備を増やすとか、そのくらいしかできないと思われます。とにかく、自分の身の回りは自分で注意するしかないのです。
これで一段ステージが上がった感じがします。パンドラの箱が開けられてしまいました。
もっとも、ステージが上がってしばらくすれば、それにまた慣れてしまうというのも人間なのでしょうが。
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