« 2015年12月 | トップページ | 2016年2月 »

2016/01/31

毎日新聞朝刊コラム「余録」に「旧暦棚田ごよみ」が紹介


今日(2016年1月31日)、毎日新聞朝刊の1面、コラム「余録」に、NPO法人 棚田ネットワーク発行の「旧暦棚田ごよみ」が紹介されています。

http://mainichi.jp/articles/20160131/ddm/001/070/103000c

キャッチコピーである「使いづらい、だけど美しい」という旧暦と棚田に対する俺たちの思いもくんでいただいたようで嬉しい限りです。

旧正月まであと8日です。いよいよ年末ですね。そろそろ年賀状を出そうかなと思います。(ますますアンチ新暦になりそうで怖い・ ・ ・)

それとすでにお知らせしていますが、2月9日にはセミナーが開かれます。詳細はこちら(NPO棚田ネットワークのHP)でどうぞ。

http://tanada.or.jp/news/event20160209/

毎日新聞では今週初めにインタビューを受けたのですが、話をしているうちに、なぜ「旧暦」なのか?ということについて、あらためて自分で確認できたことがあります。

まず「使いづらい」とか「不便」とかがひとつの価値になるのではないかなということなんです。このことについては何度も書いていますが。

それと、たとえば年賀状を出す日が世間と違って遅いなど、「微妙な時間のずれ」を感じます。それが妙に新鮮なのです。

こういう「使いづらさ」とか「微妙なずれ」が、普段は何気なく、気にも留めないことに意識を向けさせてくれます。より、自然や季節を意識するようになります。俺自身がこの数年で実感しているので、たぶん間違いありません。

ところで、中国発祥の太陰太陽暦を基にする「旧暦」は、中国、韓国、ベトナム、台湾などでもちゃんと使われているのに、日本だけが明治6年から旧暦を廃止してしまいました。日本の近代化には必要だったのかどうか。

二つの言葉をしゃべるバイリンガルがいるように、暦も新旧2つ使って不都合はないはずです。実際日本以外の東アジアでは使っています。(沖縄でも使っています) こういうのを「bi-Calendaror」とでも呼べばいいかな。

いっそ、日本でも公式に復活させたらどうでしょうか。日本に「旧暦」が導入されてから約1400年。新暦で祝った正月はまだ143回しかありませんが、それよりずっと多い1300回くらいは旧正月を祝っていたわけだし。

それと意外なところで「旧暦」が注目されていることを知りました。中国人の「爆買い」と関係あるとは。

旧暦の休日を利用して日本へ旅行に来る中国人を前もって予想するための暦としての使い方なのですが、こうして経済的な話になってくると、とたんに旧暦がもてはやされるようになるのでしょうね。

「自然」とか「季節」とか文化的な動機より、経済的な動機がどれだけ大きいか。いや、別に批判ではないです。どんな理由であれ、旧暦が注目されるのはいいことだと思うし。

30年前中国に通い詰め、今、旧暦でも中国と関係している。なんだか旧暦というものに因縁を感じます。
 
 
 
 
にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2016/01/29

自然にはやさしいが、人間には厳しい太陽光発電

160130


太陽光発電のパネルが設置されたことで、付近の住民が室温上昇や体調悪化を訴える裁判を起こしているところがあります。

自然エネルギーを使う方向としては賛成ですが、ただ前から気になっていた太陽光発電については、きっとこの問題は起こるだろうと思っていました。「景観」という点からひっかかるところがありました。

10年以上前、インドネシア・バリ島で聞いた話です。太陽光発電パネルではないのですが。

ウブドゥに新しいリゾートホテルが建ち始めた時です。そのホテルは棚田を見渡せる場所に作られました。棚田を売りにしたホテルです。

でも、農家の人たちが、農業用水をホテルに取られ、排水で汚されることもあり、自分たちにまったくメリットがないという不満をホテル側に訴えたそうです。ところがホテル側が無視したので、農家の人たちは対抗措置をとりました。

太陽の反射光がホテルに当たるように、棚田の中に反射板を設置したそうです。宿泊客からはまぶしい反射光にクレームが。当然ですね。たまりかねたホテル側が要求に応じ、和解したという話を聞きました。

反射光がいかに不快かということの1件です。だから今日本で問題になっている太陽光発電パネルの反射光も、その不快さは想像できます。健康を害するとなればもっと深刻です。

そしてなにより、写真を撮る立場から言わせてもらうと、1枚、2枚ならまだいいのですが、何十枚、何百枚ものパネルが見える風景、しかもその場所は都会ではなくて、原発同様、田舎に設置されるわけなので、目立ってしかたありません。

もし晴れた日に、何枚も並ぶパネルから太陽光が反射している風景を想像してみてください。山肌に並ぶパネルからの光がまぶしくて、田園風景は見づらくなるかもしれません。

こんな風景が人を癒すとはとても思えません。これなら田園風景の中の電線電柱の方がまだましです。(もっともこの不快な風景をあえて写真家が撮る意味はあると思いますが)

自然にはやさしいが人間には厳しい太陽光発電であっては、本末転倒ではないのでしょうか。

電力会社には、ちゃんと設置場所を考えてもらいたいですね。あるいは太陽光を反射しない(太陽光をすべて吸収するエネルギー変換効率100パーセントの)パネルを開発してもらいたいと思います。それができないなら、せめてデザイン的に、景観に溶け込むようにお願いできないでしょうか?
 
 
 
 
にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2016/01/28

「一目ぼれ」とは「匂いが好き」のことだろうか

160128


今週は池袋に寄ることが多く、街を歩いていると、とつぜん雲南省を思い出す瞬間がありました。

どうしてかな?と考えたら、街の匂いなんですね。どこからともなく漂ってくる中華料理で使う香辛料の匂いなのでしょうか。

それで雲南省。中国でも一番長く(2年以上)滞在したのが雲南省なので、俺の場合、雲南省だったのでしょう。

嗅覚は視覚や聴覚に比べ、記憶を呼び起こす作用が強いという研究結果があります。またよく言われることですが、疑わしいときは「何か匂うぞ」とか「臭いぞ」と言ったりするように、「直感」とか「本能」とかに近い感覚でもあるようです。

実際、他の感覚は大脳皮質から大脳辺縁系へという経路をたどりますが、嗅覚だけは、情報が大脳辺縁系へ直行します。大脳辺縁系とは、食欲、性欲、意欲などの本能や喜怒哀楽といった感情に関わるより古い皮質で、それが「何である」と頭で理解する前に、本能や感情に作用してしまいます。だから理屈ではないのです。より動物的な感覚です。

好き嫌いは匂いで決まるともいわれるほど、影響力は大きいらしい。そういえば、なぜ雲南省にはまったのですか?という質問に、理由を並べれば並べるほど、なんだか自分の思いと離れていくようなもどかしさを感じていました。それならいっそ「一目ぼれ」といった方がピッタリくるような気さえしました。

雲南省にはまったのは、理屈ではなかった、理由は後付け、ということなのではないでしょうか。物や土地ばかりではなく、人についても同じかもしれません。異性を好きになるのは「匂い」も影響しているのでは?

「一目ぼれ」の「一目」というのは視覚ですが、本当は「嗅覚(匂い)」なのかもしれません。「一目ぼれ」というは「匂いが好き」のことなのかなと。

そういえば、以前パクチーの好き嫌いに、嗅覚の遺伝子が関係しているという話題を書きましたが、味覚でなく嗅覚の遺伝子が決め手だったのが意外でした。パクチーも、理屈を超えた好き嫌いなんでしょうね。
 
ところで、旧暦の正月「春節」まであと2週間切りましたが、池袋にも「中華街」といっていいようなところができているようです。北口を出たところです。

ここでもなにかイベントがあるのでしょうか。中華街の春節には行ってみようと思っていたのですが、池袋もいいかなと思っています。
 
 
 
 
にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2016/01/25

犬連れ家族旅行(03) 文豪たちが愛した熱海市の起雲閣

160125_1

160125_6

160125_2

160125_3

160125_4

160125_5


1919(大正8)年に別荘として築かれた起雲閣です。もちろんヴィーノたちは車の中で留守番です。

「熱海の三大別荘」と賞賛された名邸だそうです。行くまで知りませんでしたが。

1947(昭和22年)に旅館として生まれ変わり、熱海を代表する宿として、山本有三、志賀直哉、谷崎潤一郎、太宰治、舟橋聖一、武田泰淳など、日本を代表する文豪たちにも愛されてきました。2000(平成12)年、熱海市が取得し、一般公開されるようになったそうです。 (熱海市HP参照)

見どころは多く、ゆっくり周ると1時間以上かかります。

和館「麒麟・大鳳」。

2階の大鳳の間からは庭園が一望できます。池泉回遊式庭園というもので、眺望を楽しむだけではなくて、散策を楽しむこともできます。

洋館は「玉姫」、「玉渓」、「金剛」、和館「孔雀」があります。

他に、ローマ風の浴室もありました。

自分も文豪になった気分に浸り、濡れた木々を眺めながら窓際のソファーに深々と腰を下ろしました。

一瞬「こんな景色を眺めながら暮らしたら、誰だって素晴らしい原稿が書けるだろうに」と思った自分に気が付いて悲しくなりました。凡人再確認です。
 
 
 
 
にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2016/01/23

犬連れ家族旅行(02) 熱海市の商店街(平和通り&銀座通り)

160122_1

160122_2

160122_3

160122_4

160120_3(ミカンの自動販売機)

160123_2

160123_1(熱海七湯の「川原湯」)

160122_5(「福福の湯」)


朝、外を見たら予報通り天気がよくありませんでしたが、雪は積もってなかったので一安心。でも一抹の不安を覚えたので、テレビを付けたら、なんと関東地方の大雪のニュース。各地の高速道路も通行止め。前日通ってきた圏央道も八王子から北側は全面通行止めでした。

これは困ったなと思いましたが、雪のピークは昼頃らしいので、午後に帰ればいいかなと予定通り熱海観光することに。

駅前の平和通り名店街で、土産を買ったり、試食したり。珍味の干物が売られていて、「ひいらぎ」を買ってみました。表通りとは違って、一歩入った裏路地は温泉街の風情があっていいですね。

熱海市内には、ところどころに温泉の湧き出し口が点在しています。銀座商店街の海側の入口には「熱海七湯」の「川原湯」がありました。昔は「東浜」といって道もない川原で、ここは村人の入浴場でした。

「熱海七湯」とは、数ある源泉の中でも、熱海温泉の歴史を物語る重要な7源泉だそうです。

また熱海七湯以外にも、平和通りには「福福の湯」というのがありました。地下300mから湧き上がる76.7度の温泉です。熱海は温泉の町です。
 
 
 
 
にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2016/01/22

犬連れ家族旅行(01) 伊東市のミカン狩り&熱海市のマルシェ&ラビスタ伊豆山

160120_0(伊東市宇佐美のミカン園)

160120_1(伊東市宇佐美のミカン園)

160120_2(熱海市の海辺のあたみマルシェ)

160120_9(七輪焼きコーナー)

160120_4(焼きたてデニッシュ)

160120_6(熱海市のラピスタ伊豆山)

160120_7_2(ラピスタ伊豆山セミバイキングの夕食)


久しぶりの犬連れ旅行です。伊東市と熱海市へ。

月曜日は天気が悪くなるとの予報だったので、先に伊東市の宇佐美地区のミカン狩りへ行きました。杉本園というミカン園でしたが、ここもペット可です。

ミカン狩りに「ペット可」が必要なのかなと思ったのですが、ヴィーノも落ちていたミカンの食べ放題になったので、結果的に良かったと思います。

園の奥さんは、あまり残っていませんからと言って、袋詰めの料金も安くしてくれました。小さめのミカンは極早生の品種で、残されたまま熟したからでしょうか、とても甘くておいしいミカンでした。

熱海市の銀座町(銀座通りとその周辺) ではちょうど日曜日に「海辺のあたみマルシェ」が開かれていました。

「海辺のあたみマルシェ」は、伊豆周辺で創作活動を行っている、作家、農家を応援するためのクラフト&ファーマーズマーケットだそうです。

商店で買ったイカの軟骨や口の串刺しを七輪で焼いて食べるブースがあったり、焼きたてのデニッシュなどを売っていたり、買い食いしながら歩く楽しさがありました。

ペット可ホテル、ラビスタ伊豆山は、エースJTBのパンフレット「ペットと泊まれる宿 いつもいっしょ」にも掲載されているホテルです。

ペット可の部屋は4人と2匹で使用しましたが、リビングは広く、ベッドルームが2つと、畳敷きの部屋が1つあり、ゆったりした空間の中で犬たちと過ごすのは至福の時でした。

窓からは海も見えましたが、あいにくの天気だったので、今回は「青い海」とはいきませんでしたが、だから夏場もいいかなと思います。

部屋には大型のケージやペットシートも用意されています。ホテルにはペット専用の出入り口もあるので、フロントを通らなくても済み、他の宿泊客に気を使うことがないのでいいですね。それと、ペットの足洗い場やタオルなども完備しています。

夕食は刺身や鍋料理の他、天ぷら、チキンドライカレー、チーズフォンヂュ、デザートなどは食べ放題のメニューで、日ごろはなるべく控えている甘いものも思いっきり食べることができました。

また温泉もゆっくりできて良かったですね。24時間入れます。気温が低かったので、露天風呂は熱めに温度調節してあるところもホテル側の気づかいを感じます。

俺たちはトランプをしていて食べなかったのですが、無料の「夜泣きソバ」も提供されているそうです。
 
 
 
 
にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2016/01/21

今日は、二十四節気「大寒」、七十二候「款冬華(ふきのはなさく)」

160121


今日は旧暦で十二月十二日、新暦で1月21日、二十四節気「大寒」、七十二候「款冬華(ふきのはなさく)」です。

来週初めから心理学の単位認定試験もあるので、そろそろ年賀状の準備を始めておかないと旧正月に間に合わなくなってしまいそうです。

今年は暖冬だと言われてきて、実際暖冬傾向でしたが、今週の月曜日は関東でも雪になってしまい、交通機関をはじめとして大混雑になってしまいました。

俺たちは日曜日から月曜日にかけて伊豆半島の熱海へ犬連れ旅行へ行っていたので、月曜の帰り道は、圏央道の北側がまったく通行止めになり、しかたないので、都内までいったん出て、埼玉へ帰るというルートを取りました。

この旅行については、明日から書きます。

雪は止みましたがまだ雪は残っていて気温も低く、「大寒」らしい季節です。

初候は「款冬華」ですが、「ふきのはなさく」と読みます。「款冬」とは「ふき」のこと。その蕾、蕗の薹(ふきのとう)は、春先になると土手や棚田のあぜ道で見かけるようになりますが(↑の写真も4月撮影)、春の季語だそうです。なのに大寒の初候で使っているのはどうしてなのでしょうか。大寒の次は、いよいよ「立春」なので、春に近づいている感じはしますが。

大寒の七十二候は以下の通りです。

初候: 款冬華(ふきのはなさく 蕗の薹が蕾を出す)

次候: 水沢腹堅(さわみずこおりつめる 沢に氷が厚く張りつめる)

末候: 鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく 鶏が卵を産み始める)
  
 
 
 
にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2016/01/15

祝・旧暦新年セミナー「旧暦のリズムで棚田を味わう」参加者募集中

160115

「旧暦棚田ごよみ」出版に合わせた祝・旧暦新年セミナー「旧暦のリズムで棚田を味わう」が今年もあります。旧正月の二日目、新暦では2月9日です。

日本の棚田と風物を旧暦(二十四節気・ 七十二候)とともに写真で紹介します。新しい写真も使います。スライド&トークショーは約45分で、あとは棚田の新米試食会になります。


日時: 2016年2月9日(火)19:00~20:45
     先着30名/申込制。参加費500円。
会場: セミナースペース(GEOC)
     〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-70 国連大学ビル1F
     TEL:03-3407-8107/FAX:03-3407-8164
     http://www.geoc.jp/facilities/seminar
アクセス: http://www.geoc.jp/access/

イベントの問い合わせ、申し込みはNPO法人 棚田ネットまで。

TEL&FAX 03-5386-4001
info@tanada.or.jp

http://tanada.or.jp/news/event20160209/
 
 
 
 
にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

インドネシアの首都ジャカルタで起きた連続爆破テロ

160115_2


インドネシアの首都ジャカルタで14日、連続爆破テロが起こりました。

ジャカルタでは2009年以来の大規模なテロです。過激派組織ISの戦闘員としてシリアに渡ったインドネシア人が関与した可能性があるらしいとの報道がありました。

インドネシアのバリ島のテロ(2002)については、今までも何度も書いてきましたが、IS関与のテロがアジアでも起こったことに衝撃が走りました。確実にISの影響が広がっているようです。

インドネシアは日本人にはけっこう身近な外国観光地にもなっています。とくにバリ島やジャワ島は。今回は日本人が巻き込まれたという報道は今のところありませんが、今後も注意しないといけません。

と言って、テロを警戒しすぎて外国旅行をしなくなるというのも、テロを起こす側の目的に合致してしまうので、俺は機会があれば、今まで通り外国旅行はしようと思います。

日本でもテロにあう可能性はあるわけで、あとは確率の問題です。その確率を下げるには、それなりの情報収集と、危険地帯を嗅ぎ分ける勘、あとは決意かな。海外旅行のノウハウも変わってきています。

こういうのも含めて、今の「海外旅行」というものなんだろうなと思います。
 
 
 
 
にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2016/01/14

文化庁が「日本遺産」を認定。第一弾では18件が選ばれる

160114_1琵琶湖とその水辺景観─祈りと暮らしの水遺産(近江八幡市の水郷地帯)

160114_2尾道水道が紡いだ中世からの箱庭的都市(尾道市)

160114_3「四国遍路」~回遊型巡礼路と独自の巡礼文化~(第38番札所 金剛福寺)

160114_4古代日本の「西の都」~東アジアとの交流拠点~(大宰府跡)


文化庁は「日本遺産」を選定することにしたそうです。

文化庁が「日本遺産」の公募開始 4月に約20件選定
(共同通信 http://this.kiji.is/59909492328644611

「日本遺産」については、文化庁のHPに掲載されています。

「日本遺産(Japan Heritage)」は,地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として文化庁が認定するものです。ストーリーを語る上で欠かせない魅力溢れる有形や無形の様々な文化財群を,地域が主体となって総合的に整備・活用し,国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことにより,地域の活性化を図ることを目的としています。」とあります。(文化庁「日本遺産(Japan Heritage)」について

2020年に開催予定のオリンピック・パラリンピックに向け、訪日外国人旅行者数が増加しつづけることが見込まれるので、日本全国に旅行者を導いて、地域の活性化に結びつけたいという目的のようです。だから一カ所に集中させず(京都などはすでに知名度もあるので)、全国にちらばるような形で観光地を作りたいということなのでしょう。

文化庁では、日本遺産を2020年までに100件程度認定していく予定だそうですが、昨年の第1弾には、以下の24府県の18件が選ばれています。

外国人がそのストーリーに興味を持ってくれるか、というところがカギになるかもしれません。意外なものがうけたりします。だから外国人の意見も参考にしたほうがいいかもしれません。

個人的には、この中にまだ棚田が入っていないのが残念ではありますが、今回はどこかの棚田が申請するのではないでしょうか。棚田には十分ストーリーはあるし、外国人が興味を持つというのも、アジア各地で見た様子から証明されているでしょう。期待します。


1 近世日本の教育遺産群─学ぶ心・礼節の本源─
2 かかあ天下─ぐんまの絹物─
3 加賀前田家ゆかりの町民文化が花咲くまち高岡─人、技、心─
4 灯(あか)り舞う半島 能登 ~熱狂のキリコ祭り~
5 海と都をつなぐ若狭の往来文化遺産群~御食国(みけつくに)若狭と鯖街道~
6「信長公のおもてなし」が息づく戦国城下町・岐阜
7 祈る皇女斎王のみやこ 斎宮
8 琵琶湖とその水辺景観─祈りと暮らしの水遺産
9 日本茶 800 年の歴史散歩
10 丹波篠山 デカンショ節─民謡に乗せて歌い継ぐふるさとの記憶─
11 日本国創成のとき─飛鳥を翔(かけ)た女性たち─
12 六根清浄と六感治癒の地~日本一危ない国宝鑑賞と世界屈指のラドン泉~
13 津和野今昔~百景図を歩く~
14 尾道水道が紡いだ中世からの箱庭的都市
15「四国遍路」~回遊型巡礼路と独自の巡礼文化~
16 古代日本の「西の都」~東アジアとの交流拠点~
17 国境の島 壱岐・対馬・五島~古代からの架け橋~
18 相良 700 年が生んだ保守と進取の文化~日本でもっとも豊かな隠れ里─人吉球磨~
 
 
 
 
にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2016/01/10

今日からいよいよ師走(旧暦十二月)

160110(タイ・ノンカイでの華人ベトナム人の旧正月)


今日は十二月一日、いよいよ師走ですね。

と、言っても旧暦の、ですが。

旧暦正月(新暦2月8日)まであと1か月ですが、今発売中の雑誌「栄養と料理」2月号には、「アジア旧正月紀行」が掲載されています。

日本、韓国、東南アジア、中国の記事と写真です。上の写真は、タイ・ノンカイでの華人ベトナム人の旧正月のときのものです。(ちなみに一般的タイ人の旧正月は4月中旬の「ソンクラン/水かけまつり」)

今年も年賀状は旧正月に出すので、まだ準備していません。新暦で年賀状をくださった方、無視しているわけではありませんので、しばらくお待ちください。

この微妙な感覚、悪くないですよ。世間からちょっと外れた感覚。ずれたところからしか見ることができない社会の雰囲気。

雑誌にも書きましたが、沖縄では、とくに漁業が盛んな糸満市などでは、旧正月を祝う家庭も多いそうです。新暦と、旧暦、ふたつの正月を祝うのですね。うちの家庭もそうしたいと思います。


にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2016/01/08

「田園風景に癒される」とは?

160108(ミュラー・リヤー錯視)

160108_2(富岡製糸場 ミュラー・リヤー錯視のaに相当)

160108_3(富岡製糸場資料館 ミュラー・リヤー錯視のbに相当)

 
心理学実験で、「ミュラー・リヤー錯視」を体験しました。「錯視」というのは視覚の錯覚のことです。

矢印みたいな図、見たことあるのではないでしょうか。aとb、軸の長さは同じなのですが、俺には明らかに右の方が長く見えます。

個人的には、錯視量(実際の長さと、自分が同じだと感じた長さとの差)は少ないだろうと予想していましたが、なんと実験参加者16人の平均値よりも大きくなったのです。

一応俺も映像関係の人間で、「見る」ことには自信があったし、ミュラー・リヤー錯視についても、あらかじめ知っていたので、この結果に驚きました。

と、言っても、錯視量が大きいからダメだという単純な話ではなく、錯視とはある意味、物を見るとき頭を働かせすぎているともとれるわけで、そうしたほうが生き残る可能性が高くなる、環境に適応するための仕組みでもあるのだそうです。言ってみれば、過剰に反応するという意味で「視覚のちょっとしたアレルギー」とでも呼べるのかもしれません。

ミャラー・リヤー錯視がなぜ起こるのか、今のところ定説がないとのことですが、ある研究者がやった実験で、都市に暮らしている人間ほど錯視量が多くなるというデータがあります。

人間が物を見るとき、同じものが奥にあってもそれほど小さく感じないということがあります。奥にあるなら小さく見えているはずだと無意識に判断して、だから実際よりも大きく感じさせてしまう。このように奥行の手がかりが多いほど、つまり遠近感が掴みやすい四角い建物に囲まれた人間ほどこの錯視を起こしやすいということは言えそうです。

建物外壁の写真が、「a」に当たり、建物内部の写真が「b」に当たります。

そう考えると、最近、地方に行ってないし、町の中で撮影することが多かったので錯視量が多くなったのかもしれません。むしろ写真を撮るというのはファインダー越しにビルや建物を「良く見る」ことでもあるので、普通の人より錯視量が増えたと考えれば、納得できます。

もしそうなら、町に住んでいる人間を広々とした田園風景に連れていったとき、錯視量が変化するのかどうか、変化するとしたら、どれくらいの時間で、どのくらい変化するのか、興味がありますね。

「田園風景に癒される」と言われますが、どうして癒されるのか、という問題ともからんできそうな気がします。

錯視は人間が環境に適応するために脳で行っている活動であるなら、その活動が少なくて済むというのは脳の負担が減ることでしょう。そういうことが「癒される」ことと関係しているのかどうか。

関係はしているのでしょうが、でも、視覚だけの問題ではなくて、空気の匂いを感じる嗅覚とか、風を肌で感じる触覚とか、いろんな感覚が関係しているんでしょうね。
 
 
 
 
にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2016/01/06

今日は二十四節気「小寒」、七十二候「芹乃栄(せりすなわちさかう)」

160106(富山県砺波市谷寺)

今日は二十四節気「小寒」、七十二候「芹乃栄(せりすなわちさかう)」。

寒さが最も厳しくなる季節「寒の入り」に突入です。

とは言え、今年は暖冬。まったく「小寒」を感じさせません。でも、暖冬のときは1月、2月に大雪になることもあります。気を付けないといけません。


小寒の七十二候は以下の通りです。

初候: 芹乃栄(せり すなわち さかう) 芹がよく生育する

次候: 水泉動(すいせん うごく) 地中で凍った泉が動き始める

末候: 雉始雊(きじ はじめて なく) 雄の雉が鳴き始める)


にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2016/01/04

【夢日記】 シンポジウムの内容がわからない

151231


こういう夢をみました。残念ながら初夢ではありません。初夢は忘れてしまいました。

   ☆

何かの講演会かシンポジウムの会場。

俺は友人と離れてひとり前のほうに座ってスクリーンに映し出されている写真やファイル内容を眺めていた。

でもあまり内容がわからない。

終わった時、主催者側のスタッフの女性が来て「どうですか?」と聞いた。俺は正直に「内容が頭に入らなくて」と言った。

いつのまにか場所が会議室のようなところに変わっていて、丸テーブルの周りに座った数人のスタッフたちと話をしていた。

俺は「写真はドンピシャなんですよね」と言った。写真を撮っているのは、それに興味を絞っているからというシンプルな理由を説明したつもりだった。でも彼らは納得しなかったようだ。

世の中のすべてのことに興味を持っていて、「そうじゃなきゃいけない」というふうに思っているらしい。

だから俺は「それじゃぁイラクのバグダッドの裏路地のカフェの椅子のことなんか、あなた興味ないでしょ?」と言った。

みんな「極端だなぁ」という顔をしている。世界を救っているのは俺たちだと言わんばかりの態度に違和感を持った。

  ☆

と、いう内容。

この中の主人公である 「俺」はスタッフたちと対立していますが、むしろ現実の俺は、「俺」よりもスタッフたちの方なのではないかなと思います。登場人物としては現実とは逆転しているようなのです。夢ではよくあることです。

この場合、「写真」は象徴であって、なんでもいいのでしょう。「写真」というわかりやすいカテゴリーを作ることに、スタッフたちは反発している、というふうに感じます。

「地球を救う」というのは「俺」が勝手に推測したことにすぎません。そして「俺」が「そうじゃなきゃいけない」と思っているだろうというのも推測です。そこまで大げさに考えてはいません。

スタッフたちは、「わかりやすいカテゴリーがすべてじゃない」と言いたいだけなのです。それは現実の俺も同じです。

人や物を判断するとき、型にはめてみないでほしいということなんです。「カテゴリー」と「カテゴリー」との間にこそ真実があるかもしれないのです。「内容が頭に入らなくて」という「俺」も、このシンポジウムをある型にはめて理解しようとするから「わからない」のではないでしょうか。

既存の「カテゴリー」に縛られたくないという夢なのではないかなと思います。
 
 
 
 
にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

2016/01/01

新暦(グレゴリオ歴)の正月、2016年の始まり始まり

160101


今日、ちまたでは新暦(グレゴリオ歴)の元旦ですね。旧暦ではまだ十一月二十二日です。二十四節気「冬至」、七十二候は「雪下出麦(ゆきわたりてむぎいずる)」。

正月挨拶は旧暦の正月(今年は2月8日)のときしたいと思います。なので、年賀状は2月上旬に発送しますので、「返事がない」などと、クレームはつけないようにお願いいたします。

めんどくさい? そう、旧暦はめんどくさい歴なのです。あえてめんどくさいことをやるのです。めんどくさいから意識するのです。めんどくさいのが価値なのです。

とは言え、新暦でも生活しているので、2016年の抱負も書いておくことにします。


世界はますます混沌とした状態になっていくでしょう。IS関連のテロは今年も起こるだろうし、世界的規模で気象の異常さも続くのではないでしょうか。

個人的には、1月下旬の心理学実験2つと単位認定試験の結果しだいですが、今年中に「認定心理士」の資格を取れそうです。心理学の所定の単位数を満たすことができそう。ようやく、めどが立ってきました。これが今年の大きな目標です。

先日も書きましたが、田園(棚田)や自然のある風景が人間の心に与える影響(癒し効果)を知りたいということがひとつ。

そして俺の場合、写真や旅が、知らず知らずのうちに自分のセラピストの役を果たしていたということもわかったので、その経験を踏まえて、写真や旅を使って何ができるか考えたいということがもうひとつ。芸術(表現)療法といったらいいでしょうか。

あえて、「旅」も「表現」と表現したいと思います。白い地図の中を移動する軌跡が絵画のような「表現」になっているイメージです。

日本の田園風景や文化的景観を求めて旅行するのはもちろんですが、なんとか外国へも行きたいなと思っています。まあ具体的な予定は立てていないですが、外国旅行の勘が鈍らないように、少なくとも1年に1回は。

それとヴィーノには「ダブル・アクセル」の回転技を教え込むこと。(1回転の「ごろん」はマスターしています)

とにかく、新暦2016年の始まりです。

にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

| | コメント (0)

« 2015年12月 | トップページ | 2016年2月 »