「旧暦」に関して驚きのニュース。「六曜が差別につながる」?
先日のセミナー「旧暦のリズムで棚田を味わう」の参加者から、ある情報を聞きました。それでネットで検索してみたら、その情報元のニュースがこれらしい。
「六曜カレンダー「差別につながる」と大分で配布中止 なぜ?」
(The Huffington Post http://www.huffingtonpost.jp/2015/12/25/rokuyo-calendar_n_8878046.html参照)
大分県佐伯市と杵築市で、カレンダーを作り、その中に旧暦の六曜も入れたそうです。それが批判されて発行を取りやめたというんですね。(10年ほど前、別な市でも同様のことがあったようですが) その理由がこうです。
「六曜が差別につながる」。
どうして「六曜が差別につながる」のか、いろいろネットで調べてもはっきりしたことはわかりません。市役所(公的機関)が特定の宗教に関係することをやってはいけないという、政教分離の問題からでしょうか。因習に束縛されるところが同和問題と重なるからでしょうか。じゃぁ、差別される側からの「六曜」へのクレームがあるかと言えば、それも無さそうだし。よくわかりません。
明治6年に改暦されましたが、その後も「おばけ暦」というものが庶民で流行っていたそうです。役人は「雑節や六曜は科学的ではない」という理由で、その政府公認ではない「おばけ暦」を取り締まったそうですが、なんだか、今も明治と同じなんだなと思ってしまいました。
でもたとえば、「手相占い」や「血液型性格判断」や「脳トレ」なども、みんなちゃんとした科学だと思っている人は少ないと思いますよ。言うならば、「遊び」です。
「六曜」なんて遊びの最たるものでしょう。そもそも六曜は、日付を割り算して余った数に名前を付けただけだし。たとえば「仏滅」に結婚式を挙げなければ離婚しない、「大安」に結婚したらみんな幸せになれるなどと信じている人は、皆無なのではないでしょうか。
暦は、単なる日付が並んだ表ではありません。暦が変わると、生活が変わる。そうすると考え方まで変わってくる。昔の権力者は、だから勝手に暦を作ることを禁止していました。
今は、非科学的だからというより、公的機関は公平でなければという事情が大きいのかもしれません。それと「差別」や「人権」のクレームには負けてしまうという現代事情があるからではないでしょうか。
旧暦を公的に復活させるのは、予想以上にハードルが高いんだなぁと、「旧暦復活委員会」としては、このニュースを知って思いました。
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