アリの2割は「働かないアリ」と聞いて喜ぶ俺は?
「働かないアリ」の研究に取り組んでいる北海道大学の長谷川英祐准教授の研究が紹介されていました。
働き者のイメージのあるアリですが、2割は「働かないアリ」らしいのです。でも、この「働かないアリ」が非常時(天敵が現れた時など)、大活躍するという話に、なるほどなぁと思いました。
「長谷川さんによると、「すべてのアリが必死に働くよりも、働かないアリがいる場合のほうが、平均して長く集団を存続できる」というシミュレーション結果が出ているのだとか。」(ケトル VOL.010(12月15日発売/太田出版)参照)
こういう話を聞くと勇気が湧いてきますねぇ。ただし「働かないアリ」というのは、「働きたくないアリ」ではないそうです。そこを勘違いしてしまう俺はダメなんでしょうが。
俺は例外として、この「働かないアリ」がどうしているのかは、集団の余裕といったらいいか、余力といったらいいか、「将来に対する保険」といったらいいか、これはどうして人間の脳が100パーセント使われていないのかにも書いたように、もしかしたら同じようなことなのかなと思います。
その証拠に、その2割の「働かないアリ」を集団から除くと、働いていたはずのアリの2割が、やっぱり「働かないアリ」に変わってしまうのだそうです。2割の「働かないアリ」をいつも集団内に抱えておく方が、すべて働くアリで占めるよりも、集団を存続させるためにはメリットがあるということなのでしょう。
生物界はよくできているなぁと思いますね。人間界もそうなのでしょう。
危機を回避するために集団の多様性は重要なのだということはわかります。たとえ普段はどうしようもない怠け者に見えても、ある条件、きっかけで、突然威力を発揮するということなのです。普段一生懸命働いていると、エネルギーは消耗してしまい、とっさの状況に対処するのが難しい。それと成功体験が邪魔をして思い切ったことができないということもありそうです。だから、どちらの人間も必要なのです。
ある会社内での例を上げていましたが、産休の同僚に代わって、今までどうしようもないと思われていた社員が、大活躍したとか。
「できる社員」と言われる人も、まわりに「できない社員」がいるから目立つし、優越感も感じるだろうし、そういうことでますます自分が「できる社員」と思いこむことは、会社にとっていいことだろうし。仮にまわりがすべて「できる社員」だったら、すぐ疲れてしまって、能力が発揮できないと思います。なので、ここに「できない社員」の存在意義があるのだろうと思います。
いろんな人間がいたほうがいいのです。どんなにダメなやつに見えてもです。
俺と同じような「働かないアリ」のみなさん、いい話でしょ?
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