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2016/03/17

インドネシア・バリ島、ガムラン音楽の「ハイパーソニック・エフェクト」

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インドネシア・バリ島へ行ったときは、必ず聴くガムラン音楽。

音の洪水の中に身を浸していると、それこそ自分がどこにいるのか、一瞬わからなくなるような、不思議な体験をするのもガムラン音楽です。

聴衆もそうですが、演奏者もそんな体験をしているらしいのです。

「ハイパーソニック・エフェクト」というのがあります。

「音楽・情報・脳('13)」によると、

「人間に聴こえる周波数の上限は20キロヘルツを超えない。ところがこの知覚限界をこえる超知覚情報が可聴音と共存すると脳深部を活性化し、心身にポジティブな効果をもたらす。」

これがハイパーソニック・エフェクトというものです。人間の耳に聞こえない高周波成分が、脳を活性化し、身体や心に良い影響を及ぼすというのです。体の健康をもたらし「美しさ」や「快さ」を感じるんですね。ただし、超高周波成分は、耳ではなく、体の表面で浴びる必要があるのですが。

今、音楽や環境関係で話題の効果ですが、もともとこの効果に気が付いたのは、LPからCDへの過渡期、芸能山城組の山城祥二(大橋力)氏たちが、聴くための周波数はどれだけ必要かを研究しているとき、生の音楽をCDにすると、超高周波成分が抜け落ち、「何かが違う」という違和感から気が付いたのだそうです。

聴こえていない音の効果ですが、世界の民族音楽にそのエッセンスが濃厚であることが分かってきました。

とくに、インドネシアのガムランには、そのエッセンスを強烈に感じて調べてみたら、100KHz成分まで含まれていました。ところが、ピアノやオーケストラなど西洋音楽にはあまり含まれていないということがわかったというのです。

西洋近代音楽には、あまり超高周波成分を含んでいないという事実は、知覚できないもの、意識できないものを切り捨ててきた西洋近代の思想と無縁ではないかもしれないということですが、面白いなぁと思いますね。

聴こえないものの大切さを発見したのが日本(非西洋)だったというのは、必然だったのかもしれません。

最近は、現代病の予防、治療、音環境の快適化、ハイレゾリューションオーディオへの応用など、様々なっ分野でハイパーソニック・エフェクトが活用されるようになっています。
 
 
 
 
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