正夢 「トイレ掃除」
先日、こんな夢を見ました。
「トイレに入って用をすまし掃除をしようと思ったら、急に洋式便器が手のひらに載るくらい小さくなった。洗剤の付いたスポンジでごしごし洗った。用を足す前にやっておけばよかったと思った。便器が見違えるほどきれいになった。まるで翡翠のような薄青色をした輝く便器がとても美しかった」
というものです。こんな夢を見ただけだったら、あぁそうかぁ、面白い夢だねで終わるところなのですが。
その日、突然トイレ掃除をしてほしいと妻に言われたのです。もちろん夢のことは妻には話していませんでした。そして俺がトイレ掃除するのは年末の大掃除くらいなのです。だから偶然にしても、かなり確率は低いということになります。
まぁいわゆる「正夢」と言ってもいいのかもしれません。ある種の「偶然」です。この「偶然」に意味があると思うのか、それとも単なる偶然だと思って無視するのか。
そこで、これはユングが言っている「シンクロニシティ(同時性・同一性)」というものかと気が付きました。因果関係ではない「偶然」にも意味があるという考え方です。
「シンクロニシティ」は、けっこう難しい概念で、よくわかりません。それでも、この本には、多少わかり易く書いているので、こちらを紹介します。
河合隼雄&茂木健一郎対談集 『こころと脳の対話』。
この本のP104~106「非因果的関係をおもしろがる」、「因果のしがらみを解きほぐす」に、
河合 僕なんかは、この非因果的連関のほうをけっこうおもしろがって見ているわけですね。もちろん因果的にはつながらないんですよ。ただし、ミーニング(意味)はあるわけだから、そのミーニングを知ろうというわけですね。
茂木 そのシンクロニシティで出てくるものというのは、じゃあ、自分の無意識の中で大事なもの?
河合 そうであると、僕らは見るわけですね。自分では知らなくても、非常に大事なものであると。
茂木 そうか、シンクロニシティというのは、外のものと外のものとがシンクロするんじゃなくて、自分の無意識と外のものとが呼応すると。
河合 絶対、そうです。で、無意識が動いているのが、外に出てきたりね。その出てきたものの背後には無意識がある。
「シンクロニシティ」というのはだから夢と似ているとも書いてあります。直観に従うということでもあるようです。
そこで、俺が今回見たトイレ掃除の夢と、妻から言われて実際にトイレ掃除することになったことを、「シンクロニシティ」と考えると、思い当たるふしがあります。
ここでは、詳しく公にするのは抵抗があるので、いつかまたの機会にしたいと思いますが、要するに、俺が「思い当たるふしがある」ということがミソなのでしょう。
単なる偶然とは思わずに、ちょっと考えてみる。すると、これは俺の無意識であることに気が付けるということなんですね。俺にとって、「便器」か「トイレ掃除」は大切な「何か」なのでしょうね。
河合氏は、こうも言っています。
「いまの世の中は、そういう因果的な思考でがんじがらめになっている」
と。
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