イヌの家畜化、発祥の地は中央アジアか?
イヌが初めて家畜化されたのは、中央アジアあたりらしいという研究発表がありました。米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)に発表された研究論文です。
http://www.afpbb.com/articles/-/3063617
これまでも一部の考古学者の間では、中央アジアがイヌの家畜化の発祥地だろうと考えられていましたが、遺伝学的な研究は今回が初めてらしい。長年の謎の解明に一歩近づいた感じです。
論文によると、遺伝子の分析結果は「イヌが中央アジア、現在のネパールとモンゴルのあたりで家畜化された可能性が高いことを示唆している」というものです。
「ネパールとモンゴル」とあるので、2ヶ所、という意味なのか、それとも、チベット高原とその周辺地域という意味なのか、どちらかはわかりません。
でも、俺が犬に咬まれて犬恐怖症になったのは、まさにこのあたり。チベット高原のモンゴル寄りの場所です。
今でもチベット犬は獰猛で、本当に咬まれます。よそ者だから、ではありません。地元の人たちも、犬にはよく吠えられるし、苦労しています。だから撃退法もいろいろあります。
甘粛省のある草原のチベット人天幕住居を訪ねたときの体験は強烈なものでした。
3匹の大型のチベット犬が俺の前後を挟みうちにし、ワンワン吠え立てたのです。何もしなければ大丈夫だと言われていたので、それを信じて、手を合わせ、天を仰ぎ、はやく退散してくれーッと祈るようなポーズで目をつぶって待ちました。
ところが、右くるぶしに衝撃を感じたのです。なんと、後ろにいた犬が俺の右足のくるぶしに噛み付いたのでした。俺はとっさにまたやられると思い、ワーワーと騒いでしまったのです。それでますます犬たちは獰猛な牙をむいて威嚇しました。もう終わりだーッと思いました。
騒ぎを聞きつけて、近くの天幕住居から女の子が出てきました。女の子は、石をくくりつけた紐を持って、それを自分の頭上で回しながらやってきました。まるでヘリコプターのようです。こうすると犬は近づかないようです。
驚きました。自分の犬なのに、こんな自衛手段を取らないと、近づけないくらい獰猛な犬なのか?と思いました。
女の子は俺のところまで来て、ようやく犬を追い払ってくれました。
チベット犬、恐るべし。
オオカミからようやく家畜化された時代、そのままの状態が続いているように見えてきます。
チベット高原で家畜化され、それが同心円状に伝播していくなかで、オオカミではなく、より「イヌらしい性格」になっていったというストーリーはわかりやすいとも言えます。「発祥の地には、古いものが残る」ということと矛盾しないからです。
まぁこのあたり、科学的な根拠なしで言っていることなので、話半分で聞いてください。俺には上記のような体験があるので、妙に今回の研究結果が信ぴょう性があるなぁと思ったしだいです。
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