伊勢志摩サミット、オバマ氏来日のタイミングで起こった沖縄米軍軍属の事件
主要国首脳会議(サミット)が開催され、オバマ大統領が広島を訪問するというニュースがあったところで、また最悪の事件が起こってしまいました。
女性に乱暴し遺体を遺棄した疑いで米軍軍属の男が逮捕された事件です。個人の事件とは言え、こういった米軍関係の事件は数多く、沖縄県人の反発が大きくなるのは必至です。我慢の限界です。
被害者女性の遺体が発見された現場に赴いた彼女の父親の言葉は印象的でした。
「お父さん、迎えに来たよ。いっしょに帰ろうね」
父親は娘さんの魂を拾いに来たのだといいます。道を迷わないように大きな声で娘の魂に呼びかけたそうです。
「魂を拾いに来た」という表現が、父親の心情を表してるようで、胸に突き刺さります。
突然残忍な殺し方をされた娘の父親として、現実を把握できず、納得できず、悲しくて、悔しくて、犯人を憎らしく思う、ぐるぐるした整理の付かない感情が渦巻く中、今娘さんに対してできる唯一のことが「魂を拾うこと」であるのかもしれません。そうすることで、ようやく自分が保てるのではないでしょうか。
1995年、米兵による少女暴行事件があって、反米感情が高まりました。当時は基地反対派の知事だったので基地の整理縮小の方向に話が動きました。
オバマ大統領が来るというタイミングなので、今回もそのくらいの衝撃はあるのではないでしょうか。95年と同程度の大規模な抗議集会が開かれるそうです。
「米軍が日本を守っている」、「米軍の存在が抑止力になる」という理屈で、沖縄人に接してはいけないのでしょう。こんな事件が頻発している中で、「日本は守っているかもしれないが、沖縄は害されている」と感じていたらどうでしょうか。「米軍の存在が抑止力になる」という言い方は沖縄人の日本政府に対する反発を、結果的に強めてしまうでしょう。
そして実際米軍は「日本を抑えている(コントロールしている)」という役割も担っています。
アメリカは、いや、「第二次大戦戦勝国」は、日本が軍国化するのを嫌がっているのは確かでしょう。無意識では、北朝鮮より、日本の軍国化や核武装化を怖がっているのかもしれません。日本の方が何をやらかすかわからない国なので。歴史が証明しています。吠える犬は咬まないですが、吠えない犬は突然ガブッと咬みます。
米軍に守られているなどというのは、一面にすぎないと思います。日本を守るというのは、人を守るということではないのでしょうか。人も守れないで、何が抑止力でしょうか。
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