富田和明太鼓芸能生活39周年記念 『和太鼓トーク齊富2016』
富田和明さんと齊藤栄一さんのミュージカルふう和太鼓公演が行われています。公演は19日(日)までです。
ところで富田さん、今回の公演前、徳島滞在中に、山から下山中に足を滑らせ岩場に右手首をぶつけ骨折してしまったそうです。全治1か月。なので、右手首は固定して叩いていました。
でも、ストーリーじたての大枠のパフォーマンスには何ら支障はなかったように思います。大いに笑わせて、楽しませてもらいました。
【ここからはネタバレ注意】
ふたりの子供が登場するのですが、彼らは富田さんと齋藤さんの孫という設定です。そして富田さんと齋藤さんはふたりとも太鼓のそばで死んでしまうのです。
富田さんの方は、お遍路さんのような恰好で息絶えます。体が動かなくなっても、最後まで太鼓を打ち続ける姿はコミカルな表現ですが感動的です。旅人の最期として、松尾芭蕉の句を思い起こさせます。
「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」
もう体もよぼよぼになって、太鼓道の荒野をひとり進んでいく巡礼者のイメージでした。実際、富田さんは四国巡礼を実行しています。
そして一方の齋藤さんの方はというと、なんとも笑ってしまう状況で死んでいきます。「腹上死」というのがありますが、さしずめ「太鼓上死」といったところでしょうか。撥を使わず、素手で打ちます。太皷と交わって死んでいく姿は究極の太鼓打ちの最期と言えるでしょう。
このあたりの表現はけっこう深いものがありますよ。ただ笑えるばかりではありませんでした。
『和太鼓 トーク齊富(さいと)2016』
6/17(金)暮夜7時始め
6/18(土)夕刻5時始め
6/19(日)昼3時始め
/開場30分前
出演/富田 和明 齊藤 栄一(鼓童)
会場/ティアラこうとう小ホール
東京都江東区住吉2-28-36 Tel / 03-3635-5500
にほんブログ村
| 固定リンク
コメント
すててこどんどんさん
芭蕉のイメージです。求道者のようにも見えました。
今回のテーマは、「遺言」と聞いて、なるほどなと改めて思いました。
投稿: あおやぎ | 2016/06/25 16:42
さすが青柳さん、芭蕉ですか?!
嬉しいです。
ありがとうございます。
青柳さんの写真は、僕のブログでも紹介させて頂いております。
よかったらこちらもご覧下さい。
その壱
http://uchigumi.blogspot.jp/2016/06/2016_22.html
その弐
http://uchigumi.blogspot.jp/2016/06/2016_23.html
その参
http://uchigumi.blogspot.jp/2016/06/2016_24.html
投稿: すててこどんどん | 2016/06/24 18:53