NHKスペシャル『シリーズ キラーストレス』で推奨していたコーピングとマインドフルネス
現代社会は、ストレスに常にさらされ続けることで、心身に悪影響を及ぼしている時代です。「キラーストレス」とは現代のストレスの危険性を表している言葉です。
人はストレスを受けたとき、ストレスホルモンが放出され、とくに、コルチゾールというホルモンは多すぎると海馬の神経細胞を破壊します。海馬が小さくなることがうつ病の原因とも考えられているようです。
それともうひとつ、「マインドワンダリング」という状態が多いということです。
「マインドワンダリング」とは過去や未来のことをあれこれと考えすぎることです。
たとえば嫌なことがあった過去を悔んだり、もしかしたら同じことが明日起こるのでは?と心配したり。思考の負のスパイラルに陥ってしまい、ストレス状態が続き、それがうつ病の原因になってしまうということです。
平均的な人でも、半分の時間は「マインドワンダリング」状態にあるという結果になっています。そういえば俺もそうですね。過去や未来をよく考えてしまいます。くよくよと過去を後悔し、未来に不安を感じます。
とくに厄介なのは、未来のことかな。起きてもいないことを先回りして心配しているんだから。まったく馬鹿げたことだとはわかっていても、ついつい考えてしまいます。
そこで、このストレスを軽減する方法として注目されているものがあります。
ひとつは「コーピング」というものです。あらかじめ、ストレスを感じたときに、解消できる気晴らしになるものをリストアップしておくという方法です。番組では100種類挙げられていましたが、些細なことでもいいようです。
たとえば俺なら、
1: 深呼吸する
2: 空を見上げる
3: 棚田に立つ
4: ヴィーノのお腹を触る
5: ヴィーノの肉球をつんつんする
6: ヴィーノと散歩する
7: 写真を撮る
8: ブログを書く
9: かりんとうを食べる
10: 小豆抹茶を食べる
11: 映画を観る
12: 音楽をつくる
13: 温泉につかる
14: 音楽を聴く
15: 大の字で寝る
16: インドカレーを食べる
17: ボーっとする
・・・・
まぁ100種類は難しいかもしれませんが、50種類くらいならリストアップできそうです。
そしてその効果を点数化してみることです。点数化することで、前頭葉で意識するということが、過敏になりすぎた偏桃体にブレーキをかけることにつながります。
そして今注目の「マインドフルネス」です。
「認知行動療法」の授業にも出てきていたので「マインドフルネス」については前も書きました。
「新しい認知行動療法「マインドフルネス」と犬の散歩」(2015/12/31)
雑念を振り払い、「今、この瞬間」を意識すること。実際の瞑想では、体と呼吸とに意識を集中させるということ。
「今、この瞬間」に注意をむけることで、過去と未来に蓋をして、「マインドワンダリング」状態から抜け出します。そうすると、小さくなっていた海馬が回復し、偏桃体は小さくなる、つまり、ストレスに強くなることが期待されるというものです。
「マインドフルネス」と横文字だし、GoogleなどIT企業が採用して、最近開発された最先端の軽減法かと言えば、まったくそんなことはありません。
これは日本には昔からあった方法、座禅の瞑想、武道、芸道と似ている部分があります。形や名前が変わっただけで、方法としては、ずっと人が実践してきた歴史があります。
認知行動療法の第3世代と言われるもので、禅や仏教の瞑想法が取り入れられて、マインドフルネス認知行動療法に発展したものです。より東洋思想に近づいたわけですね。
それと、写真を撮るときは、それこそ「今、この瞬間」を意識しているわけで、これは「マインドフルネス」的な、ストレス軽減効果があるのではないかと思うので、そのことについてはあらためて後日書こうと思います。
ところで前も書きましたが、ヴィーノはまさに「今、この瞬間」を大切に生きている動物です。過去も未来もあまり考えません。だからストレスがないように見えます。そう見えるだけで、人間どもにはわからない、犬のストレスはまた別だと、ヴィーノたちは言うのでしょうが。
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