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2016/06/01

2016年初夏の撮影旅(06) 【犬狼物語 其の二十二】 山形県高畠町 犬の宮、猫の宮

160601_1(犬の宮、猫の宮がある杜)

160601_2(犬の宮 一の鳥居から参道)

160601_3(犬の宮 左側の犬の狛犬)

160601_4(犬の宮 右側の犬の狛犬)

160601_7(犬の宮 亡くなった愛犬の写真やリードが奉納されている)

160601_5(犬の宮 古い犬の像)

160601_6(猫の宮)


山形県高畠町に「犬の宮」と「猫の宮」というふたつの社があります。ここは7月第4土曜日に行われるペット供養祭でも有名です。

犬について、こんな伝説が残っています。

高畠町観光協会のHPによると、

【犬の宮】
和銅年間(708~711)のころ、都の役人になりすまして村人から年貢を取り立てていた古狸がいた。二匹の犬によって倒されるが、犬も死んでしまう。「村の大難を救ったこの犬を村の鎮守とせよ」という座頭のお告げにより、崇め祀ったものが犬の宮の由来とされている。

【猫の宮】
延暦年間(782~806)のころ、犬に退治された古狸の怨念が大蛇になってあらわれた。観音様の化身である猫はその大蛇を倒したが、自身も死んでしまう。猫を飼っていた夫婦は猫をねんごろに葬り、観音堂を建て供養を行った。

とあります。村人の災難を救ってくれた犬と猫を祭っているんですね。犬については、鶴岡市の大山犬祭り、栃木県佐野市の犬伏の里同様に、「しっぺい太郎伝説」ですね。名前は「三毛」「四毛」で、「めっけ」とは若干違いますが。

駐車場から犬の宮に上って行く参道には、一の鳥居、二の鳥居がありますが、妙に小さく感じます。高さが2.3mくらで、背の高い人は頭をぶつけてしまいそうです。

階段を上りきると、左右に犬の狛犬が。これが伝説で村の大難を救った、甲斐の国から借りてきた三毛犬と四毛犬だそうです。

社には、亡くなった犬の写真や、使っていたリード、おもちゃなどが奉納されています。飼い主にみんな愛された犬だったんだなぁとわかります。

ところで、5体の犬の像があるなかで、一番気に行ったのが、頭の部分が壊れてしまったのか、まるでスターウォーズに出てきたロボット軍団のような姿をした犬の像で、けっこう古いらしい。像の周りを見てみましたが、文字などもなく、いつの時代かはわかりません。

これもまたアート作品と見ると、すばらしい作品に思えてきます。

なお、一の鳥居の横には、戸川幸夫の「高安犬物語」の文学碑があります。この地に生息した高安犬(こうやすいぬ)というのは、強い耐久力と激しい闘魂を持つ優秀な狩猟犬(またぎいぬ)として有名だそうです。

一方の、猫の宮は、犬の宮から100mも離れていないところにあります。こちらの方が明るく、あっさりした印象です。やっぱり犬の宮の方が、何か得体のしれない凄みを感じますね。
 
 
 
 
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