相模原障害者施設殺傷事件は優性思想の過激派テロ
痛ましい事件が起こってしまいました。
ヨーロッパやアジアではイスラム過激思想に影響を受けてテロを実行してしまう若者が多いですが、今回の植松容疑者の事件は、日本的なテロの形なのかもしれません。
不特定多数を狙っているわけではありません。むしろ植松容疑者は意識して「重複障害者」を選別しているところが、先日のダッカのテロなど「外国人」を選別して殺しているISのテロリストと似ています。
そして初めから捕まってもいいと思っているところは自爆テロそのものです。
植松容疑者の場合は、優性思想の過激派テロリストなのでしょう。優性思想は、ナチスやISの思想です。ある意味、日本では、イスラム過激思想よりも危険性が高いのではないでしょうか。過去にはハンセン病患者に対する断種の実践などがありました。
ナチスによるホロコースト(大量虐殺)は、ユダヤ人、ロマ(ジプシー)、同性愛者、精神・身体障害者、重病者、反ナチス派など約500万人もの人間がターゲットになりました。(大山泰宏著『人格心理学』参照)
ナチズムはこのホロコーストで批判されますが、ナチズムは、ある意味人間の理想形を求める思想でもあったのです。
タバコやアルコールの害について啓蒙し、健康増進運動を展開、菜食主義や自然に親しむこと、子供を母乳で育てることの勧めなど、これだけ聞けば、なんて理想的な社会を目指しているんだろうと思ってしまいます。でも、それとセットになっているのが理想形から外れたものの排除です。
理想形を求めることが、最悪のことになってしまうという矛盾です。
「働きたくない」などと言っている俺なども、真っ先に排除される対象者でしょう。
でも、あえていいます。人間の価値を特定の人間が決めていいはずはありません。俺のような人間でも、何かの価値はあるはずです。どんな人間であろうときっと社会には必要なのです。いや、必要、不必要うんぬんではなくて、現に俺はここに生きているということで十分でしょう。
ところで数年前、鳩山由紀夫元総理はこう言ったことがありました。
「地球から見れば、人間がいなくなるのが一番優しい自然に戻るんだという思いも分かる」
これも優生思想と通じるところがあるのではないでしょうか。いや「宇宙人」と呼ばれる通り、鳩山さんは地球人を越えて、宇宙人としての優生思想ですが。
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