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2016/11/03

【犬狼物語 其の五十一】 東京都 高尾霊園内の犬猫(ペット)霊園

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東京都八王子市の高尾霊園へ行きました。

妻のおじいさん、おばあさんの墓参りですが、ここに犬猫(ペット)霊園があります。

霊園の入り口に立ったとき「犬猫の墓は、人間の墓よりも自由なんだな」と感じました。

昔、藤原信也氏はインドを旅していたときに撮った1枚の写真につけたコピー「人間は犬に食われるほど自由だ」を思い出しました。

手作りらしい犬の像が置いてあったり、墓石に「ありがとう」とか「家族」とか「安らかに」とか刻んであったり、フード皿をデザインした墓など、人間の墓よりもバリエーションが豊富なのです。自由なのです。

お墓を建てるくらいだから飼い主さんにとっては、本当の愛犬であり、愛猫であったということで、その愛情が、ストレートに表現されているからなのでしょう。生前どんなふうに飼い主さんたちと幸せに暮らしていたかを想像できるような墓が多いのです。

今年は【犬狼物語】の犬像を探して日本中を周っていますが、それは有名な犬の場合が多いのですが、ここにある個人的な墓からも、飼い主さんたちの犬猫に対する愛情と感謝の気持ちを感じます。

高尾霊園の犬猫墓地が開園したのは昭和45年(1970年)。ペット霊園のさきがけと言ってもいいのでしょう。

日本では愛媛県美川村(現・久万高原町)の上黒岩岩陰遺跡で発見された1万年近く前の土器の層から出土した犬の骨が、埋葬例としては国内最古のものだそうです。

また、宮城県大崎市の北小松遺跡から、縄文時代(約2500年前)の犬の墓、動物の骨で作った髪飾りなどが発掘されています。

人間と犬がいっしょに暮らすようになったのはかなり前からでしょうが、縄文時代には、すでに犬の墓を作っていたというのは驚きですね。

日本では、犬猫の墓を作って、葬儀して終わりというのではなく、その後も人間と同じように年忌供養も行われているところが、欧米と比べても独特であるらしいのです。

日本の動物に対する感覚は、人間が動物を管理するという発想の欧米的(キリスト教的)感覚とは違っている(違っていた)という話は前も書きましたが、その感覚と、日本独特の供養文化も関係しているのかもしれません。
 
 
 
 
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