【犬狼物語 其の八十四〜九十】 秋田県大館市 大館駅、秋田犬会館、市役所、八幡神社、橋の秋田犬像
大館市は秋田犬の故郷というだけあって、市内の大館駅、秋田犬会館、市役所、八幡神社、二井田大橋、西大橋など、ハチ公や秋田犬をテーマにした銅像・モニュメントなどが点在しています。
まずは大館駅前。
数年前日本一周したときも来ていますが、今回もせっかくヴィーノを連れているので、また「忠犬ハチ公像」や「秋田犬の群像」といっしょに記念写真を撮りました。「もうやめてくれ」と、ヴィーノはうんざりしているんでしょうが。
ハチ公銅像の除幕式は昭和62年11月14日に行われました。この時、国立科学博物館の好意によって剥製のハチ公も列席しました。
なお、ハチ公像の近くに「秋田犬群像」がありますが、これはハチ公像よりも前、昭和39年5月に造られた、ハチ公の若いころの姿を表したものです。
駅の中には、観光案内所があって、秋田犬像が迎えてくれます。ここで昨日アップした「多茂木神社」や「老犬神社」についての情報を仕入れました。
そのあと、秋田犬保存会が運営する「秋田犬会館」へ向かいます。会館門の前には「望郷のハチ公像」が立っています。
昭和20年(1945年)、太平洋戦争の金属回収令によって初代ハチ公像は回収されてしまいました。平成16年10月、保存されていた初代ハチ公像の台座に60年ぶりにハチ公像ができましたが、これが会館前の「望郷のハチ公像」です。晩年のハチ公の姿を表しています。
会館の玄関で秋田犬がお出迎えをしてくれます。クロベーという名前のこの秋田犬は1歳2か月の雄ですが、おとなしい性格です。
あとでヴィーノを連れてきて会わせてみました。吠えるようなことはなかったのですが、ヴィーノはクロベーにはあまり興味がないようで、反応は薄かったですね。
博物室には、秋田犬についての写真、像、パネルなどいろいろな資料が展示されています。記念スタンプが数種類あります。秋田犬好きには必見の博物室です。
昨日も書きましたが、秋田犬は、狩猟(マタギ)には絶対欠くことのできない伴侶でした。番犬としても飼われていましたが、徳川時代から大正期まで、闘犬も行われたそうです。それで雑種化が進み、日本の伝統的動植物が失われていくことを危惧した世論を背景に、昭和6年、日本犬では最初に天然記念物に指定されました。
「東京渋谷のハチ公像が、大館市に引っ越しするという話がありますが、決まったのでしょうか?」
とスタッフに聞きました。それは渋谷の再開発に伴って忠犬ハチ公像が、工事中、一時的にどこかに移設されるというニュースの中で、その移設先候補に大館市の名前が出ていたからです。
スタッフは、
「まだですね。そういうことは聞いていますが」
もし、それが実現すれば、ハチ公の里帰りになるので、大館市の人たちはそれを望んでいるようでした。
秋田犬会館のHPはこちらです。
次は、大館八幡神社へ。
慶長15年(1610年)創建の大館八幡神社の本殿2棟が、由緒も明確で文化的価値も高く、東北地方の近世の社寺建築を代表するものとして、昭和43年秋田県有形(重要)文化財の指定を受け、平成2年には国指定重要文化財になりました。
狛犬は、2対鎮座していますが、そのうちの1対が、秋田犬の姿をしています。堂々とした姿は、由緒ある神社にふさわしい重厚な雰囲気です。
他に、秋田犬会館のスタッフに教えてもらい、市内各所の秋田犬像を撮影して周りました。
市役所入り口のポストの上に立っている秋田犬像。
米代川の支流にかかる二井田大橋には、車道を挟んだ両側に秋田犬像が建っています。
ひとつは飛び上がった母犬と子犬2匹の犬像「秋田犬の親子像」で、もうひとつは少女と戯れ、飛び上がった姿の犬像「秋田犬と少女の像」。青空に飛んでいくような躍動感があって好きな犬像です。
彫刻家・松田芳雄氏の作品です。大館駅前にある「忠犬ハチ公像」、秋田犬会館の「望郷のハチ公像」を製作したのも松田氏です。
松田氏は犬好きでした。どん・石松・さき・ちび・わか・ひめ、ほたるなど、アトリエには常に犬がいて、松田氏は犬との暮らしを楽しんでいたそうです。犬の個性が一番現れた瞬間を形にできたのも、犬との暮らしがあったからでしょう。
市内には、これ以外にも犬像はあるようですが、数が多くて今回は周り切れませんでした。
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