認定心理士の資格をとって 「旅」は「総合的アート」
ようやく認定心理士の資格認定証が手元に届きました。
認定心理士とは、心理学に関する標準的な基礎知識と基礎技術を修得していることを、日本心理学会が認定する資格です。
でも、この資格を取ったからといって、すぐに臨床心理士になれたり、心理学者になれたりするわけではなく、今やっている自分の仕事を心理学的な側面からサポートするものです。
だから俺の場合、写真と結びついた「芸術療法」、「表現療法」、「写真療法」といった精神衛生向上のアートセラピーとしての面、今【犬狼物語】で連載しているような伝説や昔話を、心理学的な面から解釈できる、といったことです。
こういう資格は、直接的メリットはないとしても、このように、自分がやろうとしていることの裏付けにはなるので、自信が持てるということはありそうです。期待してます。
さて、これは昔から感じていたことで、「表現療法(アート・セラピー)」に含まれると思うのですが、認定心理士になったので、「旅療法(トラベル・セラピー)」についてあらためて書いてみたいと思います。
9月から10月と、鹿児島県から青森県までヴィーノといっしょに旅したので、感覚としては、まるで日本一周したような充実感と疲労感を覚えたのですが、旅が、俺の精神衛生上、大切なものなのだということをあらためて感じながらの旅になったのでした。
「旅」が「アート」だなどというと反発を受けるかもしれません。
でも、旅は白いキャンバスの上に、旅の軌跡を描く絵画のような感覚なのです。そして実際、自分の旅をその絵画のイメージでとらえています。
そう考えると、旅は、心理学を基としたアート・セラピー(表現療法)という側面があると思います。机上の理屈を言っているのではありません。すでに書いているように、理屈ではなく、俺自身の実践から思いついたことです。
表現には、絵やコラージュや粘土や詩やダンスやいろんな表現が含まれます。いや、表現できる手段なら、すべて使えるということでもあります。
すべての表現は遊びに通じ、どんな手段を使うかは、その時々で変わってくるのも自然なことです。
それは子供の遊びを見ていてもわかります。手段はまったく気にせず、楽しいことをやろうとしているだけです。それが本来の「遊び」というものでしょう。
アートセラピーでは、作品の上手、下手は関係ありません。(旅に、「良い」も「悪い」もないことは幸いです) アートはその行為自体に癒しや心の活性化をはかる効果があります。
しかも、旅の途中で写真を撮れば、写真療法にもなるし、帰宅後、友人や家族に旅の話をすることも効果があります。
社会心理学者ジェームズ・ペネベーカー著の『オープニングアップ:秘密の告白と心身の健康』には、他人に個人的な情報を打ち明ける「自己開示」やもっと内面を語る「告白」というものが、心身の健康や社会適応にいい影響を及ぼすという研究結果があります。
このように、言ってみれば、旅はセラピーの面からみると、総合的なアートなのではないかと思っているところです。
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