岡山市の桃太郎像にニット帽やマフラーが物議?
岡山県の桃太郎像が、ある騒動に巻き込まれています。
Yahoo ニュース:
冬のももたろう像に衣類 賛否は 岡山市「何もせず見守って」
それは市内にある桃太郎像に、ニット帽やマフラーが巻かれることがあり、それが許されるか、許されないか、というものです。一応、市の対応として、通報があったら、取るようにしているようですが。
俺も『犬狼物語』のために岡山市へ行きました。桃太郎に従っている犬像があるからで、今準備中の書籍でも桃太郎と犬像は取り上げています。だから一言、思いを書いてみます。
この問題は、像をどう考えるかで変わってくるのではないでしょうか。
「アート」と考える人は、作品のオリジナル性や芸術性から、よろしくないと考えるだろうし、一方、「現代版お地蔵さん」と考える人は、寒そうだからニット帽やマフラーを巻いてあげようという気持ちの問題があります。
ただ、誰でも見れる、触れる公共の場所に立っている像は、すでに製作者や設置者の思いを離れ、みんなのものと考えた方がいいのではないかと個人的には思います。
「これをアートとみるべきだ」とか「お地蔵さんとみるべきだ」というのは、それこそおせっかいなことで、みんなそれぞれ自由に接すればいいことでしょう。俺はどちらかというと、問題の像に関しては、「お地蔵さん派」ですが。
東京都麹町に「甲斐犬像」があります。こちらも、時々、お金がお供えされたり、ネックレスを掛けられているそうで、みんな頭を撫でるのでてかてかに光っています。でも、この像を見て、そして、像を建てた関係者に話を聞くうちに、現代版のお地蔵さんだなと思ったのです。
犬像が地域の人たちを見守り、また、地域の人たちから犬像が見守られ、お互いに育っている感覚が、いいなぁと思いました。
アートって、そんなかしこまって、崇高で、敷居が高いものなんでしょうか。違うと思うんですけどね。もっと身近でいいと思います。
ただ、以前、明らかにいたずらされたという経緯を考えれば、桃太郎像の管理者として、ニット帽もマフラーも取らざるを得ないのもわかります。
だからニット帽やマフラーも、心の中でかけてあげればいいのではないでしょうか。それで思いは伝わると思います。
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