「犬」と「棚田」の意外なつながり
5月に行われる棚田・米関係のイベントの打ち合わせにいったとき、犬の本が出版されるという話をしたのですが、そうか、「犬」と「棚田」はまったく関係ないわけではないんだと気が付きました。
こじつければ、何でも結びつくともいわれそうですが、こじつけではないかもしれないんです。
とくに、伝説ではとても関係あります。中国南部の少数民族には、「稲を犬が持ってきた」という伝説が多く伝わっています。
例えばチワン族やミャオ族の伝説では、犬が天上の稲モミを尾に着けて運んできました。犬の尾が稲穂を連想させるからだという伝説もあります。穀物起源の話と犬は意外と関係が深いのです。
チワン族の伝説では、9尾の犬が天上のモミを付けて逃げるのですが、途中8尾は切られてなくなってしまいます。最後に残った1尾に付いていたモミが人間界にもたらされて、稲作をやるようになりました。
日本では、直接犬が稲を運んできたという伝説は少ないようですが、弘法大師が薬草(麦の種子)を盗んできたという話は伝わっています。『犬狼物語』の香川県善通寺市にある「犬塚」のところでも、この話を書いています。
この場合も、犬が関係しています。犬は、麦が盗まれないように見張る番犬です。立場は違っていますが、これも穀物起源と犬が関係している話です。
それと、日本では花咲かじいさんと言われますが、中国には犬が田畑を耕す「狗耕田」という民話があります。
ここほれワンワンの花咲か爺さんのルーツ話ともいわれるようですが、犬がここほれワンワンというのを聞いて人間が掘るか、それとも犬自身が掘るかの違いはありますが、(ここから先は俺の勝手な想像ですが)、もしかしたら、黄金(宝)を見つけたというのは、いっしょうけんめい働けばいいことがあるという教訓なのかもしれないですね。そして「黄金(宝)」というのは「稲(穀物)」なのかもしれません。
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