【犬狼物語 其の百三十一】 埼玉県川口市 鎮守氷川神社 富士塚の「撫で犬」
富士山に登ってきました。
と、言っても、富士塚です。埼玉県川口市の 鎮守氷川神社にあります。
江戸時代には富士・浅間信仰が流行りましたが、富士山まで行けない人のために作られた小型富士山の「富士塚」。ここに登ると、実際に富士山に登ったのと同じ御利益があるという考え方です。
鎮守氷川神社の富士塚は、「月三講」という講社が万延元年(1860年)に築造したものです。
富士山をご神体とする富士山本宮浅間大社と同じ、木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)が祀られています。木花開耶姫命は安産の神様でもあり、山に登ることで、安産・子育て・家内安全・厄除・病気平癒などの願いがかなうと言われています。
高さは、境内敷地から5mほどでしょうか。参道はコンクリート製で階段もあって登りやすい。てっぺんに奥宮と、黒い「撫で犬」の像が横たわっています。解説看板によると、
撫でると
母犬・ ・ ・安産
子犬・ ・ ・子育て・子宝
親子・ ・ ・家内安全
のご神徳があらたかです。
と、あります。
東京の水天宮にも安産に御利益があると言われる「子宝犬」が鎮座していましたが、犬も、多産・安産を象徴するものです。各地の「犬塚」も「安産」と結びついているところが多いようです。
なお、境内には、4畳ほどの広さの「神餞田(しんせんでん)」があります。秋の新嘗祭の時に神様にお供えする稲を育てる場所で、神聖な田んぼです。田植えが行われたばかりのようで、高さ10cmほどの苗がゆらゆらと揺れていました。
にほんブログ村
| 固定リンク
コメント