【犬狼物語 其の百三十四】 東京都練馬区 八坂神社のお犬さま像
練馬区の八坂神社を参拝しました。
階段を上って行くと社殿が現れますが、境内の社務所横には、目立つ巨木2本、「練馬の名木」が立っています。
1本は銀杏で、高さ26.5m、幹の太さ3.7m。練馬区内では銀杏としては有数の大きさを誇るという。もう1本はカヤです。高さ25m、幹の太さ2.7m。これも区内有数のカヤの木で、「練馬の名木」に指定されました。境内の樹木を折ると熱病にかかるという言い伝えがあるそうです。
この練馬の名木に見守られながら、御嶽神社は、拝殿の左手に鎮座しています。大口真神社の御札が納められていました。
1対のお犬さまがいます。大きくはないですが、鋭い目つきで、何かを守っているような威厳と存在感があります。シルエットだけ見ると、「ゴジラ」のようにも見えます。
冗談ではなく、意外と「お犬さま」と「ゴジラ」には共通性があるのかもしれません。自然と人間の仲立ちをする「神使い」として、あるいは「神」そのものとして。
「お犬さま」はもともとオオカミ信仰ですが、農作物を害獣から守ってくれるという感謝の思いだけではなく、山に棲む得体のしれないものに対する畏れもあったような気がします。つまりそれは、自然そのものに対する感謝と、畏れそのもの、ということなのでしょう。自然を象徴する存在としての「お犬さま」。そんな風に見えます。
一方の「ゴジラ」も、アメリカ映画が描く、ただ単に人間に害を与える怪獣とは、ちょっと感覚が違うような気もします。
たしかに日本の都市は何度も破壊されました。でも、それは台風や、地震や、津波と同じような、たとえて言えば、「ゴジラ」が日本で暴れるのは、自然災害のようなところも感じます。
だから単に、「ゴジラ」を殺せばハッピーエンドか、というと、そうでもなく、来てはほしくないけど、いなくなったら嫌だ、みたいな。ということは、「ゴジラ」も自然を象徴しているのかなとも思ったりします。
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