【犬狼物語 其の百四十一】 岐阜県高山市 古民家のテーマパーク「飛騨の里」内の匠神社
市内の西にある「飛騨の里」へ行った。ここは飛騨地方の民家を移築したテーマパークです。
旧若山家は、白川郷下滝村にあった農家です。御母衣ダム建設で、水没することになったので、寄贈、移築されました。宝暦初年(1751)の建造という。
ここでスタッフから面白い話を聞きました。
入口左側に、板の間の小部屋があるのですが、そこに、壁に向かって、三角の小便器があります。家族もお客も、男であれば、小便はここでするという。男の大便や、女性は、母屋から外の便所でやりました。
どうして男の小便だけ特別だったかというと、小便には火薬の原料になるものが入っていたので、小便を売って金にしていたのだという。女性は生理があるのでダメだったようです。調べてみたら、硝石(硝酸カリウム)でした。
いくつも民家がありましたが、だいたいは、入口近くに、家畜部屋が位置します。スタッフによると、家畜を一番日当たりのいい場所に住まわせたといいます。いっしょうけんめいに働いてくれるので、人よりも大切にされたそうです。
家畜であっても家族みたいなものでした。単なる使役動物とは考えていなかったのだろうと思います。
幕末日本にやってきた西洋人たちからは、「日本人は家畜を甘やかしている」と批判されたらしい。また、宣教師が人間が一便偉くて、動物の上に立つと説教しても、「どうして?」と、疑問を持ったという話もあります。動物と人間は同列という感覚が、結果、西洋人からは動物に甘い日本人と映っていたのでしょう。
ところで「飛騨の里」を訪ねたのは、ここに「匠神社」があり、古い狛犬があるからでした。
急な階段の手前に、一対の狛犬がありました。狛犬は飛騨地方独特の子犬型狛犬で、解説看板によると、「高山市丹生川町に伝わるかなり古い狛犬」とあります。「かなり古い」らしい。詳細不明ということですね。
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