【犬狼物語 其の百七十六~百七十七】 東京都三鷹市 西牟礼御嶽神社&東牟礼御嶽神社
京王井の頭線の三鷹台駅から南西に歩いて約20分。
西牟礼御嶽神社は、人見街道と連雀通りの分岐点にありました。境内は狭いですが、ちゃんと掃き清められていて、社にはお札と、参道には1対のお犬さまが奉納されています。小さいながらも地元の信仰がきちんと続けられていることを感じさせます。
西牟礼御嶽神社の撮影を終えて、東の方向へ2kmほど歩いたとき、道に迷ってしまいました。
たまたま道で掃除をしていたおばさんがいたので、東牟礼御嶽神社の場所を尋ねたら、
「昨日から壊していますよ」
というのです。どういうことですか?と聞き返すと、このおばさんも御嶽講の講員だそうで、
「先日、本山の御嶽神社の方から神主さんがみえて、魂(神霊?)を抜く儀式も済ませて、ちょうど昨日から神社を壊し始めたんです。急いで行かれたらいいですよ」
お犬さま像はどうですか?と聞くと、
「まだあるかもしれません」
という。
神社を管理している人ならもっと詳しいことが分かるのでは?と教えられ、あとで、訪ねてみることにしました。
そこから300mほど行くと、道路の拡張工事のため、社殿の半分ほどが壊されたところでした。ちょうど正午過ぎで昼の休憩時間だったので、工事は中断していました。
中を覗いたら、お犬さま像は見当たりません。すでに撤去された後だったようです。1基の石碑がかろうじて残っていました。それは昭和51年、御嶽神社屋根銅板工事の時に寄贈された碑でした。
なんということでしょうか。実は1週間前に訪ねる予定だったのです。あの井の頭公園とオオカミ伝説の「犬むすびの松広場」を訪ねた時です。そのまま牟礼御嶽神社も撮影しようと思っていたのですが、猛暑に耐えられず(頭痛もして)、次回、続きをやろうと思ったのが失敗でした。1日差で、神社の写真を撮りのがすとは。貴重な資料を失ってしまいました。
神社を管理をしていいたお宅では、突然の訪問にもかかわらず、状況について教えてくれました。
前日、地元の神社の神主さんを呼んで、お祓いをしてもらい、解体作業を始めたといいます。
ここでは毎年10月14日、15日の祭りに、本山である青梅市の武蔵御嶽神社から神職さん(御師さんのこと?)が来られて、お札を頂戴していたという。去年は不幸があったので祭りはやっていません。だから一昨年が最後になったとのこと。
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