丹波山村鴨沢から七ツ石山に登る
雑誌「山と渓谷」11月号で「お犬さま(狼)信仰」について書きますが、七ツ石神社の写真はどうしても必要になり、東京都と山梨県の境界にある七ツ石山(標高1757.30m)に登ってきました。
七ツ石神社のお犬さまについては、明日、あらためて【犬狼物語】の中で書くことにして、今日は、登山そのものについてです。
七ツ石山は、丹波山村鴨沢から登りましたが、雲取山への途中でもあり、人気の登山道でもあるようです。
今回は車で行きましたが、鴨沢のバス停のところから国道411号(青梅街道)を右折して(鋭角に曲がるので切り返しが必要)、5分ほど上ると駐車場があります。20台ほどの車が止められるトイレも完備した村営の駐車場です。
ここから200mほど自動車道を進むと、左に上って行く雲取山・七ツ石山登山道の入口があります。
このあたりは多摩川水源森林になっています。「多摩川水源森林隊活動地」の看板も立っていました。土地所有者やボランティアの人たちが、水源地にふさわしい緑豊かな森林に再生するための活動を行っているそうです。
しばらく行くと七ツ石山への行程の半分のところに水場があります。冷たい山の湧き水。
先日の「川の博物館」の、三峰山博物館 名誉館長 山口民弥さんの講演でも、江戸の人たちが必要とする水の水源地との関連で、お犬さま信仰(山の信仰)があるみたいなことでしたが、川を軸として、上流と下流は繋がっているんですね。
喉がからからに渇いたときに出会うこの湧き水のありがたさは、江戸の人たちの水に対する切羽詰まった気持ちと同じようなものがあるのかもしれません。
森林を守ることは、すなわち自然(山)との付き合い方を見つめなおすこと。お犬さま(狼)は、まさに自然(山)の象徴、自然(山)の神の使いということだろうと思います。
登山道にはところどころに、「将門伝承」の解説看板が立っています。「七ツ石」の由来となっているのもこの将門伝承です。七つの岩は将門のお供の七人の武者が石化したものだそうです。
登山道入り口から写真を撮りながらゆっくり歩いて約2時間半、七ツ石小屋に到着しました。小屋の裏側は、ちょっとした休憩所・展望所になっています。ここでジュースを買って、一休み。
周りの山並みが見えます。天気が良ければ富士山も見えるそうですが、あいにく、この日は雲で隠れていました。
最後の30分の登りはけっこうこうきつかった。普段のなまくら生活がたたって、息を切らしながら登ると、開けた場所が現れ、山の名前の由来となっている「七ツ石」の岩が並んでいて、その直下に屋根掛けされた神社の社殿が見えました。
ここが七ツ石神社。神社とお犬さまの話は、明日詳しく書きます。
神社からさらに100mほど上ると頂上です。標高1757.30mの山頂碑が立っています。
天気のせいもあるのかもしれませんが、山頂からはあまり展望がよくありませんでした。
もう一度神社に戻って撮影をし、下りも約3時間かけてゆっくり駐車場まで戻りました。突然登山道を大きなカエルが横切りました。
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